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~10周年のお伊勢参り~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 お伊勢参り
お伊勢参り

 

 

ゴールデンウイークの前半、4月28日(日)にお伊勢参りにいってきました。

人生の節目に行っているお伊勢参り。言わずと知れた三重県伊勢市にある伊勢神宮を参拝すること。江戸時代に庶民で大流行しました。当時は藩制度で簡単に藩外に出ることはできません。お伊勢参りのときは一世一代の旅行だったのでしょう。伊勢神宮のことを知ったのは大人になってから。式年遷宮という破壊と再生を繰り返すということにとても興味を持ちました。

2007年の春、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師になりこれから働くというとき。

2014年の春、あじさい鍼灸マッサージ治療院を開業するというとき。

2019年の春、当院が開院5周年を迎える直前。

このようなときにお伊勢参りをしてきました。今年は10周年の年。開院記念日である5月15日を前にやっておこうと決めていました。

 

ただもう何度も参拝している伊勢神宮。正直なところ新鮮味が薄れています。初めてのときの驚き。式年遷宮を終えて前回来たときと正宮の位置がずれていることを目の当たりにしたとき。そのような感動が薄れてきていると思いました。前回は平成から令和に変わる直前(平成31年の4月末)ということもあり、伊勢神宮だけでなく熱田神宮にも足を延ばし三種の神器があるところを巡りました。今回はどうしようかと考えたところ、江戸時代の参拝ルートで、かつなるべく多くの別宮も、巡ろうと思い立ちました。伊勢神宮は外宮→内宮の参拝が正しい順序とされていますが、外宮の前に二見で身を清めてから巡るのがより良いというのです。今回は二見浦の二見興玉神社からお伊勢参りを始めようと。そして伊勢神宮は外宮、内宮以外にも多くの別宮や摂社、末社があります。これまで訪れたことが無かった別宮もなるべく参拝したい。そう考えた私はレンタルサイクルを利用することを思い立ったのでした

 

当日。4:30頃起床し出かける準備をします。前日に必要なものは用意してあったので洗面、着替えを済ませて家を出るだけです。早朝過ぎて朝食を食べることはしませんでした。JR総武線の市ヶ谷駅を5:11に出発し御茶ノ水駅で乗り換えて5:22に東京駅に着きます。東京駅はこの時間でも結構人がいました。新幹線車内で食べる軽食を買って東海道新幹線の改札が開くのを待ちます。5:30にならないと改札が通れないのです。改札を過ぎてトイレを済ませて、始発の東海道新幹線のぞみ1号に乗車します。一人で関西方面に行くときは毎回このスケジュールです。名古屋駅に7:34に到着。京都や新大阪に比べると名古屋は近いです。そしてここからが遠い伊勢。7:43発のJR快速みえ51号に乗り伊勢市を目指します。最初は座れなかったのですが四日市を過ぎたところで座れました。過去には近鉄特急を利用したことがあるのですが料金の割に時間が短縮されないのでJRのままにしました。9:30に遂にJR伊勢市駅に到着しました。

 

初めて利用するレンタルサイクル。事前に調べておいたスポットに行くと自転車はあるのですがスマートフォンにアプリケーションを入れて行うというやり方でした。問題はQRコードがiPhoneだけ。androidの方はシールが貼って読み取れないようになっています。いたずらなのか分かりませんが困りました。別のスポットに行くと同じ会社なのにここではandroidのQRコードが出ています。ところが自転車そのものがありません。駅近くの有人案内所に行くと自転車を貸し出しているのですが予約をしないと借りられないとのこと。もうこのまま諦めて歩いて外宮に向かうことも頭をよぎりましたが少し歩いた宇治山田駅前にもレンタルサイクルスポットがあるようなのでそちらに向かうことにしました。幸いそこには自転車がありました。そこでアプリをダウンロードして会員登録してクレジットカード決済をしました。ところが位置情報がありません、Bluetoothをオンにしてくださいなど様々な要求があり、初めてのことで苦労しました。無人で簡単にできる反面、誰にも聞くことができない不便さを感じました。スマホネイティブではない世代なので面倒くさいと感じてしまいます。

すったもんだしたあげく10:00にやっと電動アシスト自転車をレンタルすることができました。これから出発。二見興玉神社を目指します。慣れない自転車ですが体力には自信がある方なので(元山岳部)、意気揚々と出発しました。ところが。思いっきり道に迷いました。スマートフォンのグーグルマップを元に進んだのですが土地勘のない私。線路を基準に考えて進んだもののJR参宮線と近鉄鳥羽線と2路線が近くにあるため間違えました。完全に別の方に進んで10分後にはまた宇治山田駅に戻っていました。紙の地図と違ってグーグルマップは情報量が多いですしナビゲーションもあるのですが、全体像と詳細な地図を一度に見ることができません。木を見て森を見ず、またその逆もしかり。どこに向かっているのか分からなくなります。やっと自転車に乗ることができて浮ついていた気持ちを落ち着かせて再び出発しました。そして気づきました。二見まで想像以上に遠いことに。JR伊勢市駅から参宮線で2駅。これくらい大したことがないと思っていましたが都心部の2駅と伊勢市の2駅は距離が違いました。自転車を飛ばしても着きません。後で確認したら約8km離れていました。

 

雨男の私。晴れることを事前の天気予報で確認した上でレンタルサイクルという交通手段を決めました。大きな誤算は晴れ過ぎていること。どんどん降水確率が下がり、当日は見事な快晴。どんどん日差しは強くなり気温が上がっていきます。電動アシスト付とはいえ汗が吹き出し疲労がたまってきました。途中なぜか道に割れた貝殻が散乱しており、マキビシのようでした。パンクしないか心配です。海が見えてきてやっと終わりが見えてきました。10:30頃ついに二見興玉神社に到着しました。過去に一度訪れたことがある二見興玉神社。その時は今ほど知識がなかったので蛙の像が置いてあって珍しい、夫婦岩が有名らしい、くらいの感覚でした。十数年ぶりに見た夫婦岩(興玉神石)は快晴の二見浦に非常に映えていました。前回の写真を見ると天候が悪くて暗く波も高かったです。

 

お伊勢参りのスタート地点、二見興玉神社を参拝して再び宇治山田駅に戻ります。

来た道を戻るのは精神的に楽です。どれくらいかかるのか予測がつきます。いちいち立ち止まってスマートフォンで確認する必要もありません。帰りはスムーズに宇治山田駅へ。そこから外宮に。伊勢神宮外宮は通称で正式には豊受大神宮と言います。ご祭神は食と産業の神様である豊受大御神。内宮に比べると地味なのですがとても重要なところです。何度も訪れているのですたすた進んで御正宮へ。最重要のお宮をまず参拝します。そして境内にある外宮別宮にあたる多賀宮、土宮、風宮も参拝します。どこも隣に平地があり式年遷宮では隣にお宮を建て直すことが伺えます。

外宮を出ると伊勢市駅の方に戻って受大神宮(外宮)別宮である月夜見宮へ。最初に述べた通り、今までは行かなかった別宮にも可能な限り足を運ぶことが今回のテーマです。自転車で周ることでそれが可能になります。なお別宮とは何かという話はまた別の機会に。月夜見宮は伊勢市駅から近く、外宮からもかなり近いところにあります。ところが参拝者はほぼいなくて静かでした。同じ伊勢神宮なのに大違いです。伊勢神宮とは何かということもまた別の機会に書けたらと思います。

 

月夜見宮を出ると次は皇大神宮別宮倭姫宮を目指します。皇大神宮とは内宮の正式名称です。内宮の別宮となる倭姫宮が次の目的地です。内宮方面とは違うところにあるため中々こちらまで行くことがありません。自動車かタクシー、あるいは自転車でないと行きにくいところです。外宮前の内宮行のバス亭には信じられないくらいの行列ができているのが見えました。ここまで混んでいるとは過去の経験からは想像つきません。乗るまでに一体何台バスを見送るのでしょう。自転車で良かったと思いました。そう悦に浸るもまたも場所が分からず大いに迷いました。倭姫宮は結構敷地が大きくてマップ上では近いのに入ることができません。結局遠回りして大通りに出て進むことになりました。そこで見えたのが皇學館大学。日本で2つしかないという神主の資格が取れる大学。もう一つは東京の國學院大學で私はその付属校國學院高校卒。この2つが2大神道の大学です。伊勢にあるとは聞いていましたが看板が見えたときには心が躍りました。そして倭姫宮の向かいにあるのが神宮美術館。中に入りませんでしたが美しい西洋建築の外観で神道の美術館ということに、これまた感動しました。

内宮別宮の一つ倭姫宮。驚くほど静かで山の中にひっそりと佇んでいました。ここまで足を運ぶ観光客はなかなかいないのでしょう。

 

次は皇大神宮別宮月讀宮です。こちらは現物の地図があり、大通りを南下すれば着きます。迷うことはなさそうなので安心しました。ただ炎天下を自転車で進んでいるので日焼けがひどくなってきました。東京に帰っても苦しめられることになったのですが4月でここまで日焼けするとは想像していませんでした。水分補給も必要なので新しくお茶を購入して向かいました。月讀宮。内宮の御祭神は言わずと知れた天照大神。太陽神であり天皇家のルーツとされています。月讀宮の御祭神は三貴子(三貴神)の一柱で天照大神の弟神にあたる月讀尊(つくよみのみこと)です。月とあるように夜を支配し天照大神とは対照的な神様です。三貴神とは天照大神、月讀尊、須佐之男命の3柱でみな兄弟神です。月讀宮境内にはこの三貴神の親にあたる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊邪那美尊(いざなみのみこと)を祭った別宮もあります。横に並んでいて興味深いものがありました。人はほとんどおらず静寂に包まれていました。

 

ここから先は分かりやすく23号を進むと内宮です。内宮参拝の前に猿田彦神社によります。猿田彦神社は伊勢神宮ではありませんが参拝しました。御祭神の猿田彦大神は古事記に登場する有名な神。手塚治虫著の「火の鳥」に登場するキャラクターと同じ名前です。

猿田彦神社から内宮まではすぐです。ついに伊勢神宮内宮、正式名称は皇大神宮、へ着きました。時刻は15:00前。遂に一番重要な内宮です。五十鈴川を渡り、五十鈴川畔へ。手水舎の原型とされる五十鈴川で手と口を清めます。何度も来ているので迷わず御正宮へ。内宮(皇大神宮)は国民の総氏神とされる天照大御神。内宮が最高位の神社の一つであることは異論がないでしょう。御正宮のあとは別宮の荒祭宮も参拝します。更に茶室が公開されていました。ここに入ったのは初めてで内宮境内にこのようなお庭があるとは知りませんでした。青紅葉が美しかったです。

 

内宮参拝が終わるとおはらい町へ。お伊勢参りは土地の美味しいものを食べることも大切です。東京原宿の竹下通りかと思うくらいの大混雑。ここまで人が多いのは初めてです。本当に満員電車のようでした。おはらい町の中でもおかげ横丁が特に気に入っています。今回もこちらで松坂豚バーガーを食べました。お店はどこも行列で比較的すぐに食べられそうなファストフードにしました。オーダーして気づきましたが松坂牛ではなく豚でした。立ち食いです。早朝6時台に新幹線車内で食べたおにぎり以来の食事です。次は藍染専門店へ。藍染製品を集めているのですが生活圏に専門店がありません。ネット通販ではなく現物を見て買いたい私にはここ伊勢か、あるいは鎌倉くらいしか藍染商品を店頭販売するお店を知りません。お伊勢参りの際には毎回立ち寄ります。その後はスイーツを何か食べようと思いました。事前に地元の鍼灸師さんが「赤福氷」を紹介していました。赤福とは言わずと知れた名古屋圏の定番お土産。赤福本店はおはらい町にあります。過去には本店でできたての赤福を五十鈴川を眺めながら食べたことがあります。今は尋常ではない行列ができていて並ぶ気力がありません。赤福氷はまさに赤福のかき氷。本店でなくてもおかげ横丁の団五郎茶屋でも食べられると教えてもらいました。行ってみると常識的な行列だったので並んで食べました。囲炉裏を模した古民家風の店内で小上がりに靴を脱いであがって食べました。朝から動きっぱなしだったので足がじんじんしていました。お腹が弱く冷たいものを食べるのが苦手な私はゆっくりと休みながら赤福氷を平らげました。汗をかいた体を冷やし水分・糖分補給になりました。

 

予定ではもっと伊勢市に滞在する予定でしたが体力が限界に近いと感じ、名古屋に戻ることを決めました。内宮から伊勢市駅まで自転車で戻るのでその体力も残しておかないといけませんし。朝の9:30に到着した伊勢市駅に16:00に戻ってきました。レンタルサイクルを返却し、再び2時間かけて名古屋駅へ向かいます。16:20発始発だったので座れて、睡眠をとりつつ名古屋へ。18:20過ぎに名古屋に戻ってきました。夕食をとろうとうろうろしましたがどこも行列です。万一新幹線に間に合わないと困るので余裕を持ってお土産購入と車内で食べる駅弁を選びました。あとで後悔したのですが新幹線ホームにきしめんの立ち食いがあり、ここで食べれば良かったと思いました。有名ですし名古屋名物です。19:57に名古屋駅を出発。東海道新幹線のぞみ号で21:33に東京駅へ到着。22:30頃自宅に戻りました。

 

毎度のことながら一人で行う弾丸ツアーです。父がもっとシビアなスケジュールで山登りに行く人でした。その血筋なのでしょう。子どもと一緒だとこんなことはできません。誰かと一緒ではやろうとしない計画です。新年度に入り色々と上手くいかない、焦りがありましたが、朝から動き回り神社を巡り美味しいものを食べて地域を体感することで、気持ちが吹っ切れたところがありました。開院10周年の感謝を5年ぶりに訪れた伊勢神宮に伝える旅でした。

 

甲野 功

 

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