開院時間
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住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
「競技ダンスの選手」から「競技ダンス選手のサポート側」に変わろうと思ったときに直面したこと。
それが
何をしたらダンスパフォーマンスがアップするのか?
ということです。
野球、サッカーなどのメジャースポーツはもちろん、他のスポーツ競技に比べて外傷が少ないのが競技ダンスです。そもそもダンスは芸術であり、スポーツではないという意見もありますが。
捻挫、打撲、肉離れ、骨折、脱臼などスポーツ外傷でよく見かけるものは競技ダンスにほとんどありません。
脱臼を3回、合宿中の疲労骨折2回、接触により脳震盪1回、他の選手に足を踏まれた打撲が2回。
これらがこの15年で私が見た大きな外傷です。
競技中に足や首が攣ったりすることはよく見ますが、「怪我から早く復帰させる、怪我を予防する」といったスポーツトレーナーが大事とすることは少ないと思います。
それよりも、
・いかに練習通りのダンスを本番できるか
・早いラウンド(予選)から身体を動かせるようにするか
・予選が進んだ場合疲労をいかに取り除くか
などが大切だと考えています。
これは脱サラしてこの世界に入ったときからの自分に課したテーマなのですが
「ダンスパフォーマンスを上げる治療方法は無いか」
を研究しています。
怪我(-)の状態を通常(0)に戻すのが一般的な治療ですが、通常(0)よりももっと高い状態(+)にする方法はないのか。もちろんドーピング等の違法ではない方法で。
具体的にはバランスを良くする、筋肉の神経伝達を良くする、疲労を取る、柔軟性を高める、メンタルを良くするなど考えられます。
そして単純に筋力を向上させる。
マッサージや鍼で筋力アップなど不可能です。ただ寝ていて鍼を刺されてマッサージを受けていたら筋肉隆々になる、と言っていることと同じですから。
しかし筋肉への神経伝達をよくすることで本来持っている筋力を効率良く発揮し、結果的に筋力アップできないかと仮説を立てました。
5年ほど前に、ママさんバレーをしている患者さんにジャンプ力をつけたいと言われ、鍼と手技によって、ジャンプ力が向上した例があります。
専門的な表記になりますが、大腿四頭筋と下腿三頭筋に鍼を刺入し5Hz5分のパルス通電を行い、求心性の素早い手技とPNFを用いました(※大雑把に記載しています)。これは筋への神経疎通を狙ったものです。この方法を同じ患者さんに2回行い、2回とも普段よりも跳べたと実感してもらい、また練習仲間からも同様に跳べていると指摘されました。目論見は成功したと言えるでしょう。
この経験が競技ダンサーのパフォーマンスアップに対して応用できるのではないか。反面、ただの偶然だったかもしれません。
きちんと検討すべきだと考えていました。そして昨年実験研究を行う機会に恵まれました。
甲野 功
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