開院時間
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指圧の基本手技は、押圧操作と運動操作です。指で押すだけでなく、術者が患者さんの関節および身体を動かす運動法もあるのです。
指圧の成り立ちに、アメリカの3つの整体術(カイロプラティック、オステオパシー、スポンディロセラピー)をとり入れて体系化したという経緯があるそうです。
教科書の文面を抜き出すと
『
指圧における運動操作は運動療法における自動運動法、他動運動法、反抗運動法、矯正法というような意味で施術する場合は少なく、むしろ健康増進に応用する運動法の一種と見なすべき操作である。
現代人は分化した複雑な社会の広い職場で働くために、日常生活の上で不自然な体位を余儀なくし、運動不足に陥り易い。その結果関節の運動制限を招き、筋の膠化、身体の不均衡を招き易い。この場合、関節の可動性を応用して、生理的限界一杯に他動運動を行い、関節の運動を円滑にし、筋の膠化を解き身体の不均衡を回復数する。これが運動操作の目的である。
』
と記載されています。(東洋療法学校協会編 あん摩マッサージ指圧理論 医道の日本社)
運動操作は各学校で教える内容に相違があり、それが各学校の特色になると母校(東京医療専門学校)の講師はおっしゃっていました。
私が習った運動法は関節を曲げたり伸ばしたりするもの、足を揺らすもの、などがあります。特に身体を揺らして全身を調節する手技は特徴的で、按摩とマッサージにはあまり見かけません。
私の中で運動操作を覚えることは別の側面があります。
それは機能回復に役立つということ。脳梗塞、加齢などによって四肢(手足のこと)が動かしづらい、関節が固まってきている(関節拘縮)、などの症状をもつ患者さんへの手助けとなります。運動操作は機能回復の面で大切な手技と言えるでしょう。
指圧というのはそのほとんどが押圧操作、つまり押す技法なのですがそれに加えて運動をさせる(専門用語で他動運動といいます)要素が組みこまれることで広がりがみえると個人的に考えています。発祥は違いますがタイ古式マッサージにも押す、揉むという操作があり、特に特徴的なのが全身を使ったストレッチ。共通点が見えるのが面白いです。
なお、厚生労働省の国家資格免許は「あん摩マッサージ指圧師」と言います。もちろん按摩(あん摩)、マッサージ、指圧の3種類の技術を扱うという意味です。表記する順番は日本に伝来、あるいは成立した順番になっています。
按摩は中国から大宝律令にも載るほどの昔から。
マッサージは明治の頃にフランスから渡ったとされています。
指圧は大正時代に日本で成立しました。
3つの技術の中では最も新しい指圧はそれまでにあった色々な徒手療法の影響を受けているように感じます。
甲野 功
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