～全身関節アプローチ～

人間の身体は、とても大雑把に言って支柱となる骨に筋肉が付いて動いています。骨は自ら動くことは無く、筋肉が縮むことで引っ張られて動かされます。実際はこのような単純な話ではありませんが、筋肉が固くなれば骨の動きが悪くなり身体に不調がでます。按摩、指圧は主に筋肉に対して刺激を与えることで身体を良くします。では骨の位置が変な所にあったらどうなるでしょうか？もちろん筋肉は変に引っ張られた状態にあり、不調が起きてきます。筋肉の緊張を取れば、骨はいい位置に戻ってくれるのです。対して骨の位置に対してアプローチするのが全身関節アプローチです。とても大雑把にいえば、骨そのものをいい位置に戻せばやはり身体には良い効果があります。

患者さんの身体を診るときに幾つも指標があります。鍼灸師ならば脈診、腹診といった東洋医学的な指標に重きを置くかもしれません。医師ならば画像診断、血液検査などの現代医療検査をしっかりします。共通するものとしては
・精神面、社会面、仕事面などの個人的なもの
・神経、筋肉などの肉体的なもの
・身長、体重、血圧、血糖、尿酸などの数値的なもの
・現在過去の病気、怪我などの既往歴・現病歴
これらに加えて骨のアライメント（並び）、関節可動域という骨、関節を中心とした指標をいれると更に幅が広がります。

全身関節アプローチの技術は患者さんの身体を診る指標が増えるきっかけとなりました。

甲野　功

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