開院時間
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カナケン社からダイオード付鍉鍼(瀉法用)を購入しました。鍼灸関係者以外には知らない用語だらけなので説明します。
・カナケンとは鍼灸用品を扱う企業です。鍼灸師にはお馴染みです。
・鍉鍼(ていしん)とは以前書きましが、体に刺さない鍼の一種です。
・瀉法とは大雑把に言えば、余分な停滞したエネルギーや悪い気を取り除く方法です。
・ダイオードとは半導体の一つです。半導体とは何かという説明は省略します。
まとめると治療用に、瀉法に使うダイオードが入った鍉鍼を購入したということです。それを使ってみた話です。
このダイオード付鍉鍼は先の小児鍼講習会で、講師の上原先生に紹介されて興味があったものです。まず、大学で半導体の研究をした経歴から、ダイオードが入った鍼という組み合わせに心が動かされました。現物を見せてもらったときにあまりに想像と違って驚きました。ただのバネ式鍉鍼じゃないか!?と。ダイオード鍼なるものがあることは教科書に載っているので知っていました。考えていたのはレーザーのようなものを当てるものと想像していたのです。
大学時代、研究室や授業であれだけ勉強した実験したダイオードがここに入っている?
ダイオードを鍉鍼に入れる意味があるのか?
そんな気持ちでした。
細かい理屈は省きますがダイオードによって電子の流れが生じます。それを鍉鍼に入れることで効果があるとのこと。本当にダイオードによって治療効果が変わるのか?という疑問が残りますが、先生は子どもの痒みに効果があるとおっしゃります。これは実際に試してみることにしよう、と購入を決意しました。小児鍼はほぼ瀉法で行うので瀉法用のものを選びました。見た目は既に持っているバネ式鍉鍼とほとんど変わりません。重さはダイオード入りの方がやや重たいくらい。自分の身体で試してみても違いは実感できません。製品に同封されていた解説書を読んでも何故治療効果があるのかよく分かりません。
そこで手っとり早く、私の子どもで試すことにしました。3歳の娘が痒いという場所に、このダイオード付鍉鍼を使ってみたところ「痒くなくなった」というのです。しかも、この鍉鍼を「つんつん」とよんで気に入っており、痒くなると「つんつんして」と頼んでくるようになりました。挙句に取り上げて自分で持って使おうとします。(他の治療道具はそこまで興味を持たないので不思議です。)
子どもは素直なので、私には感じない違いがあるようです。
娘一人の例では何とも言えませんが、やはり何か効果はあるようです。
伝統医学であると鍼と現代物理学から生まれたダイオードが融合したこの鍉鍼。
これもイノベーションの一つ。理科系出身としては新しい可能性を感じます。
甲野 功
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