開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
以前、業界の先輩であり、鍼灸専門学校で教員をしている人と食事をしました。その人はボランティアやチャリティに関心があり、私が行っているチャリティカフェに興味がありました。その際に、率直に治療院にもメリットがありますか?、と聞かれました。善意の気持ちだけではダメで支援を行う側にも何かしらの利点がなければ続かないということを分かった上で、また、鍼灸業界の未来を考えた上での質問だったのだと推測されます。そのときは、メリットはありますよ、と答えました。
日曜日にイベントを終え、寄付も済んだ現段階で、チャリティイベントを行うメリット(そしてデメリット)を冷静に記してみます。 あじさい鍼灸マッサージ治療院として行っているチャリティイベントは
●5月のチャリティカフェ
●10月のチャリティマッサージ
の2つです。甲野個人で他に細かいボランティアをすることがありますが、治療院のイベントととして行うのは2つのみです。普段は募金箱を治療院に置くこともしておりません。
チャリティカフェは開院祝いとしての記念行事であり、チャリティマッサージは10月の世界食料デー月間にちなんだもの。ルーツは修業した鍼灸整骨院で、分院を広く周知させるために行ったチャリティマッサージイベントです。休診日の日曜日に本院、分院合わせた全院のスタッフが無償で参加し、マッサージを行い、頂いたお金を全額寄付するというものでした。この方法はそのまま10月のチャリティマッサージに使っています。5月のカフェは、妻がコミュニティカフェをしてみたいという希望からできました。何かコンセプトがある(例えばボランティア活動など)カフェをしていみたいという思いが先にあり、周年イベントにしたという形です。
どちらもデメリットととしては
①休日を使う
②少々経費がかかる
③利益が無い
といったところでしょうか。
私個人では①が最大のデメリットです。小さな子供がいるため、休日まで仕事を入れると家族の負担が大きくなります。カフェに関しては妻がやりたがっているし、当日長女はお店屋さんごっこみたいに楽しんでくれますので、負担は少ないのですが、それでもケーキの試作を作る時間やらイベント当日は遊びに行けないのはデメリットです。もしも従業員を雇っている場合は、ことさら負担になり、賃金を支払うのか、善意で参加してもらうのかさせるのか、簡単に行かないかもしれません。
②に関しては、元来食品や物品を扱うわけではないですし、家賃は使わなくてもかかるので、チャリティマッサージに関してはほぼ経費はかかりません。カフェに関しては食材から食器類の器材は用意するので少し金額はかかります。
③の利益が無いのはチャリティなので当然といえばそうなのですが、他の業種では純利益の何割を寄付だとか、売り上げの何%を寄付のように、やる側に利益が残るように設定する場合もあるようです。単発で大きな金額を寄付するより継続して行う方が大切ですから、大きな自腹を切り続けて行うようでは継続することはできません。
先に挙げた先輩も継続してやっていけるのか、が疑問であるように思いました。うちに関していえば、利益が出ませんが出ていくものも少ないので問題ない、となります。イベントを毎月やっては負担になりますが、年2回のペースならば十分継続可能です。
メリットは
①認知度を上げる
②イメージを上げる
③誰かを支援できる
④参加者の交流
が挙げられます。
①の認知度を上げることは、少々経費を使っても、休日を割いても大きな利点です。まず、立地が住宅地の入り組んだ場所にあるため、足を運んで中に入ってもらうのに大きなハードルがあります。宣伝広告費をかけても簡単に来てもらえる場所ではありません。その点、治療を受けなくても中に入ってもらえるチャリティカフェでは費用対効果が高いと思います。
また寄付先のNGO団体がホームページで告知してくれますので、それだけでも大きな利点です。なにより、チャリティだと気兼ねなく宣伝ができますし、妻も友人、知り合いに宣伝しやすくなります。
②のイメージを上げることは、社会貢献、国際貢献に関わるということで印象を上げることになります。
そして③の寄付した団体を通して誰かの支援になります。これまでの経験で日本の1万円は発展途上国ではそれ以上の価値に成りうることを知っています。私個人ではつてがありませんが、専門の団体に有効に活用してもらえれば、より活きたお金になるはずです。
④はチャリティカフェのみのメリットですが、それまで接点が無かった者同士が知り合い交流することがメリットになります。特に同じ地域の子育て世代には、知り合いが多いことは役に立つことが多くなります。
経営者の立場もありますので、メリットよりもデメリットが大きいことはしません。身の丈にあった、自分に適したスタイルでチャリティイベントを行うことは治療院経営にプラスになります。綺麗ごとばかりも言っていられません。関係者全てがWin-Winになるものを模索したいと思います。
甲野 功
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