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~実は鍼が好きではない鍼師~

私は鍼師(はり師)国家資格を取って9年経ちますが、鍼自体が好きではありません

 

これまでさんざん患者さんに鍼をやってきて、鍼治療は効果ありますよと勧めておきながら、鍼をうたれるのが好きではないのです。

本人がうたれるのが好きではないので、鍼治療そのものも大好きとは言えません。

 

10年以上前は鍼が嫌いな専門学生でした。


初めて鍼をうたれたのは25歳のとき。整体専門学校で東洋医学の授業のことでした。鍼灸師の講師に合谷(ごうこく)という手の経穴(ツボ)にうたれました。注射が苦手で、鍼先に恐怖を感じ、身体に入ってきたときの異物がいる感覚がとても嫌でした。最初の印象が最悪だったのです。


もともとあん摩マッサージ指圧師が欲しかったため、鍼灸師はおまけの資格と考えて、鍼灸師もあん摩マッサージ指圧師も取れる本科に入学しました。1年生の始め、授業の一環で自分の足三里(ふくらはぎにあるツボ)に鍼をうったときに運動点(そこに鍼が当たると意思に無関係で筋肉が収縮するポイント)に当たったのか、勝手に足首が動いてびっくりしてすぐに抜きました。もう怖くて仕方ありません。

 

ひとに鍼をうたれたくないから、ひとに鍼をうちたくない。当然練習しない。ダメなパターンです

 

ちなみに、お灸は好きでどんなに熱くても我慢できました。多くの同級生が、鍼はいいけどお灸は嫌、早く消してほしい、燃やし切るのはやめて、と言う中、灸は自らの足の熱さを感じる場所で練習をしていました。一度温灸をどこまで耐えられるか試して1年以上跡が消えない水ぶくれになったこともありました。

 

当時は20代後半。身体は今よりずっと元気で日常敵にダンスの練習をしていました。その体には鍼刺激が効きすぎて、だるくなったりお腹が鳴ったり眠くなったりと作用が強すぎたのです
また競技ダンサーをケアする目的があったため、練習場や大会会場で行うには鍼は器材が多すぎるという問題も。鍼そのもの、消毒用具、廃棄ボックス。鍼は医療廃棄物ですから1本でも落としたり、そこら辺のゴミ箱に捨てたりすることは許されません。他人にぶつかって鍼がおかしな方向や深さに行ってしまう危険もあります。
自分に合っていて目的に合致していたのが按摩、指圧の方でした。

鍼が嫌いなまま授業も学内試験も国家試験もパスして晴れて鍼灸師となります。


そこから現場に出て意識が変わりました。
嫌でも鍼をすることで、患者さんにこちらの想像以上の効果があったのです(今思うとお金を頂いて鍼をしておきながら失礼極まりない話で申し訳ありません)。鍼って凄いのだなと実感したのです。


現場の要請で鍼をするようになり、鍼の効果を(他人から)体感し、技術を練習し、知識をつけて、本当の鍼師になっていきました

 

30代半ばを過ぎてくると、以前は感じなかった肩こりや腰痛が出現し、もうこれは危ない状況だと思うと、身体が鍼をした方がいいよと、語りかけてくるようになりました。年齢にはかないません。

20代では効きすぎた鍼が30代後半ではちょうど良くなってきました。

 

また、ここまで触れてきた鍼とは正確には毫鍼(ごうしん)で体に刺入する鍼であり、体に刺さない鍼もたくさんあります。刺さない鍼は素直に受けれ入れられますので、「鍼全て嫌い」から「好きではない」くらいになりました

 

今でも、鍼が好きではない鍼師ですが、いいこともあります。


鍼に恐怖を感じる患者さんの気持ちが分かりますし、刺激を強くしすぎません。細心の注意を払って行います。
本当に鍼治療が必要ならば勧めますし、断られるならば無理強いもしません。鍼が駄目ならそれ以外の方法で効果を出すことを考えます。

 

個人の感想として鍼は好きではありませんが、鍼治療の効果を大いに信用しています

 

甲野 功

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