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最近ではピースで写真を撮ると、他人に指紋を複製されて指紋認証システムを解除される恐れがあるそうです。
ひと昔前ならばSF小説の話ですね。凄い時代になったものです。
私は違いますが、スマートフォンのロック解除を指紋認証していたり、パソコンのセキュリティに指紋認証を入れていたりする例がありますね。これだけSNSなどでネット上に簡単に写真が出回る現代において、ピースサインをして写真に写ることに注意が必要とのこと。特に顔のそばでピースをするのが指紋にピントが合いやすく危険だそうです。
このニュースを聞いて改めて思います。私はピースをしている写真が一枚も無い。だからこの件に関しては安心、と。
本当に私は写真に写るときにピースはしません。ある時期から一切しなくなりました。手元に残っている写真で、現像されたものもネット上にあるものも全てですが、ピースをして写っているものは一つもないはずです。
ピースをしなくなったのには理由があります。
幼少期、恐らく小学校低学年か保育園の頃まではピースをしたことがあったと思います。ところが、当時、家族で旅行したときのこと、外出先で父が記念撮影をしようとカメラを私に向けたことがありました。よくある家族の風景です。そのときに、特に意識せずにピースサインをしました。周りの同級生はみんな写真に写るときにピースをしていましたから。
すると、父はカメラを降ろして
「ピースをしている人は(写真を)撮る気がしないのだ。」
と言いました。それは幼い心に大きく響き、驚きました。
ピースをしいている息子は写真に撮りたくない?理解できません。
詳しく聞くと
それなりに写真撮影にこだわる人間は、ピースしているありきたりの被写体にカメラを向けたくない、いかにも写りますよという態度が見えるとシャッターを下ろしたくない
とのことでした。
当時はデジタルカメラもスマートフォンも存在しません。24枚撮りや36枚撮りのフィルムをカメラに入れてセッティングします。撮影枚数に制限がある状況で、かつ現像するまでどのような写真なのかを確認できません。今よりもはるかに1枚1枚が重たい時代でした。
どうしようもない写真に現像料をかけて、限りあるフィルムを無駄にできません。父は山岳写真をそれなりに撮影してきた人ですから、納得できないものに貴重なシャッターを費やしたくなかったのでしょう。
幼少期のこの出来事は大きな体験で、それ以降私は写真に写るときにピースを絶対しないようになりました。
時代は30年以上経過した、つい昨日のこと。長女の誕生日祝いに写真を撮りにいきました。子供撮影専用のスタジオです。
スタジオの中で注意深く周囲を観察しました。飾ってある写真、広告、どれもピースをしている作品はありません。プロモデルも素人作品の写真にも一つもピースをしている写真が無いのです。
他の利用者の撮影風景を見ましたが、カメラマンはピースを要求することはありませんでした。普段写真を写そうとすると必ずピースをする娘も色々なシチュエーションで撮影しましたが、一度もピースをさせませんでした。
やはりカメラマンはピースサインをする被写体はカメラに収めたくないのでしょうか。
これから、おちおちと呑気にピースして写真に写られない時代になっていくのかもしれませんね。そのうち、ピースをしているのは年寄りの証拠、なんて言われるようになるのかも。
甲野 功
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