～二代目腕時計～

先週の連休に長女とプールに行きました。午前中から夕方まで遊んだため、帰りの電車ではぐっすり寝てしまった娘。電車から降りる際に、荷物を持ちながら２０ｋｇを超えた熟睡した娘を担いで改札を出ました。それからバスに乗ります。目的先のバス停を降りたときに腕時計が無いことに気づきました。それまで付けていた腕時計は２００９年に結婚するときに買ったもの。私は仕事がら普段指輪をつけないので、その代わりに妻とペアウォッチを購入しました。それからは外出するとき必ず付けていました。
この８年間でベルトが壊れること５回、本体が故障すること２回。修理に出しのことが３回ありました。それだけ消耗していたので、恐らく電車で娘を抱っこしたときにベルトが破損して座席に落ちたのだと思います。床に落ちた音がしなかったので。一応歩いた経路を探しては見ましたが、これだけ使い、破損が目立っていましたから天寿を全うしたと諦めました。なにしろ少し前から、もう限界が来ているな、と感じていました。結婚指輪の代わりだし、完全に壊れて動かなくなる前に同じものを新しく買おうかなと考えてもいました。それが、当時購入した時計専門店が既に閉店しており買う機会を失っていたのです。

 

今回、子供といるときに無くなったのも何かの縁、新しい腕時計を買うことに決めたのです。

 

それと、長女の態度も気になりました。私は娘に腕時計の意味を教えていましたし、娘は私の仕事のことを理解しています。保育園で会う他のパパは指輪をしているのに、うちのお父さんはしていないことを疑問に思いません。そのため腕時計が無くなったことを自分のことのように悲しんでいました。それは私以上に。娘からすると、寝てしまった自分を抱っこして運んでいるときに無くしてしまったから自分のせいだと感じているようでありました。それまでプール帰りで疲れて寝ていたのに、しくしくと泣いてしまいました。疲れているから家まで抱っこして、と言っていたのが、めそめそしながら歩いて帰宅しました。その姿を見たら、大きくなったなと感心するのと、すぐに新しいのを用意して大丈夫だよと言うべきだと決心しました。

 

結婚指輪の代わりに妻とペアウォッチにしたのですから、違う腕時計をするのは気がひけました。前に買った店はありません。他で買えるか調べてみました。すると同じデザインは取り寄せになりますが、上位モデルの物が店頭で売っていることを知り、新宿まで買いにいきました。値段は前より高くなりましたが、新しいステージに進むという気持ちで決めました。店頭購入なので、その場でベルトを腕に合わせてもらいました。保育園から帰宅した長女に、身に着けた新しい腕時計を見せるととても喜んでいました。前より色々ついている！と。

 

これからも人の結婚式に出席するときくらいしか結婚指輪はつけないことでしょう。指輪の代りの相棒が二代目になりました。二代目も長く使っていきます。

 

甲野　功