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~24時間マラソンのサポート~

毎年この季節になると日本テレビの24時間テレビが話題になります。近年はチャリティ番組の在り方を考える意味で賛否が分かれていますね


この24時間テレビの目玉企画と言えば24時間マラソン。選ばれた芸能人が夜通し走り、日本武道館を目指します。走ることに関して素人である芸能人が24時間、長距離を走って何になる?という意見もありますが、私は毎年チェックしています。
ランナーよりもサポートスタッフを中心にですが

 

私は中学、高校時代の頃24時間テレビが好きでずっと見ていました。
中学生の時、間寛平氏が24時間かけてマラソンをして日本武道館でゴールするというチャレンジ企画をしたときも、リアルタイムで見ていました。毎年恒例となっている24時間マラソン、始まりは個人のチャレンジに過ぎませんでした。
順調に日本武道館に近づく間寛平氏でしたが、途中まさかのリタイア。確かコンディションが悪くなり、これ以上走るのは危険という理由でのリタイアだったと記憶しています。これだけ盛り上がっていながらまさかのリタイアという結果に、中学生当時の私は愕然としたものでした。


ただしこれは、日本武道館までのルートに人が集まり過ぎて危険なため中止にしたという説があります。おそらくそちらの方が正しいのでしょう。のちに神戸から日本武道館まで1週間かけて600km走破し、前立腺がんを患いながらも地球一周アースマラソンを敢行した間寛平氏。本人のコンディションが原因ではないように思います。


このリタイアは大きな失敗だったことでしょう。ランナー本人にも番組スタッフにとっても。注目の目玉企画でゴールできなかったわけですから。最初の年に成功していたら、もしかしたら恒例行事にならなかったかもしれません。

 

初年度に失敗した24時間マラソンは、次の年に完走を果たします。
そのときも私はリアルタイムで見ていました。前年の失敗があった上でのゴールでしたからとても感動しました。ここから次の年にも間寛平氏以外の芸能人が挑戦し、翌年再度間寛平氏を挟み、今年まで至ります。


その間、全ランナーをサポートスタッフは完走させてきました。制限時間内(番組中継時間内)にゴールできなかった年もありましたが、リタイアした人はいません。走ることに関しては素人である芸能人を完走させる力は凄いと思います


間寛平氏のようにマラソンが得意な人だけでなく、なかなかの高齢であったり、運動経験がほとんどない人であったり。番組が選んだ芸能人をゴールまで連れて行く。雨が降るときも猛暑となるときもあります。マラソン大会のように走りやすく整えた道ではない状態で。
更に近年は、過去に幾度かのワープ疑惑(途中車に乗って移動した?、数歩歩いたら走行距離が数百メートル進んだ?といった不正疑惑)があったため、ボランティアで24時間マラソンを監視し、ネットに走行状況をアップする団体もいます。
常に注目され監視される中で、大きな事故を起こさず芸能人をゴールにまで導く。

 

この仕事に就いて、社交ダンス選手のサポートをするようになってから、24時間マラソンのサポートスタッフの動きに注目するようになりました。


24時間マラソンの密着番組を見て、どのようなサポートをしているか同業者の目で見ます。今年(2017年)は若手芸人がランナーだったせいか、よりサポートスタッフに焦点を当てた構成になっていました。


・ランナーと同じように伴走しながら状態をチェックする。
・先回りして休憩所を設営する。
・GPSとパソコンを使って状況を管理し予測を立てる。
・ランナーのボディケアをする。
・制限時間内でゴールできるようにスケージュール管理をする。
・沿道の人を整理してランナーを安全に走らせる。もちろん沿道の一般人にもトラブルがあってはいけない。

 

四半世紀に渡り、毎年プロジェクトを完遂してきたのだと思うと、やはりプロフェッショナル集団だと感心します。

 

体のケアに関してはマッサージの仕方やテーピングのやり方からどこを痛めてどのように対処しているか分かります。実践の現場を見ることができる良い機会なので、毎年参考にしています。

ずいぶん前の24時間マラソンではスパッツの上から鍼を刺している光景をみて、うわ消毒していない!と驚きましたが、これが現場のやり方かと感じたものでした。

 

加えて、ランニングフォームやメンタル面から痛みが出る前から先手を打っていることが素晴らしいと思いました。今回もランナーの言葉から、まだ練習のような気持ちでいるようだ、とスタッフは推測し対応策を考えていました。

今年(2017年)はランナーが当日発表でしたから気持ちの整理がつかないままでスタートしています。ランナーのメンタルコントロールも大きなカギでしょう。

 

身体の事はもちろん、メンタル面、ランニングに関する知識も含めて、サポートスタッフに要求される仕事は大きい。25年に渡って毎年毎年試行錯誤してきた成果なのでしょう。
メインスタッフの坂本トレーナーは「サポートは奥が深い。終わりは無い。」といった趣旨の発言をしていて、深いなと思いました。同じくサポートする側の人間として気持ちを引き締められました。

 

甲野 功

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