開院時間
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やっと手に入れました。希望の名刺入れを。
20世紀末となる2000年の春、新社会人になった私は人生で初めて名刺入れを買いました。新人研修で必要だったからです。
当時の私は半導体商社の新入社員。始まったばかりの社会人生活を過ごしていました。最初に買った名刺入れは革製の黒いもの。とてもノーマル、無難なものでした。会社員時代はそれなりに活躍した名刺入れ。
2年半で就職した企業を去り、いわゆる脱サラの道を選択しました。それに伴い名刺交換をする機会が激減、名刺入れを使う頻度も稀になります。あまり使わないといえどいつかは使うかと捨てずにとっておきました。それから、鍼灸整骨院勤務時代には管理職についていたので、外部セミナーに出る機会が増えて名刺交換をする機会が増えました。名刺入れが復活します。
そして現在、独立して名刺交換する機会もあるにはある状況。にも関わらず、名刺入れをなくしました。
購入してから17年くらい持っていた名刺入れ。
真っ黒いため鞄やポケットに入るとよく見失います。サラリーマンではないのでスーツをいつも着ているわけではないため、名刺入れを入れておく場所は色々変わります。
気付いたらどこにもありません。流石に名刺入れが無い状況はまずいと思いました。新しいのを買わないといけない。
そのときに考えたことは、もう黒い名刺入れはやめよう、です。黒いと見失いがちなので、色が付いている目立つものにしよう。
次に考えたのがいっそのこと藍染めにすればいい、でした。青なら目立つし、特長があるので名刺交換でも話題になる(いや、話題にできる)に違いない。そう思いついて藍染めの名刺入れを探すようになります。
紫陽花の語源は「藍を集める」という話に乗っかって。
ところが、藍染めの名刺入れはどこに売っていません。
ネット通販を見たら価格が高いし、現物を見て判断したい私には躊躇するもの。詳しい患者さんに売ってそうなお店を聞きましたが結局見つかりませんでした。
名刺入れが無いのは困るので新宿の皮製の安物をひとまず購入。ここ数カ月凌いでいました。ですが1000円程度の名刺入れ、やはり使い勝手が悪い。固いし、名刺がたくさん入らない。入れた名刺が曲がってしまう。何より持っていてウキウキしない。早くこれからおさらばしたい。
そして遂に見つけました。石垣島の空港で。八重山みんさー織の名刺入れを。
かつて沖縄の八重山に「みんさーふ」という木綿を藍で染めて織った角帯があったそう。女性が男性に婚約の際に贈ったそうです。その伝統織物を現代にアレンジした名刺入れでした。
一目見て、これだ!と思いました。藍色一辺倒よりも柄があって印象的。構造も良い。人生初の沖縄、しかも石垣島で出会ったことに何か運命を感じました。値段も手が出せない額では無かったので購入を即決しました。
購入して詳しく調べてみると、柄にも深い意味があります。
表の模様に5個の■があり、裏に4個の■が施されています。これは5つの■が「いつの」を表し、4つの■が「世」を意味するそう。また、短い横縞を連続させる「ヤシラミ(ムカデの足)」柄とういうのが、「足しげく」にちなんでいる。合わせると「いつの世までも、足しげく私の元に通ってください」という意味になるそうで。更に藍を何度も重ねて染めることから、「愛を重ねて」という意味も含まれると言われているらしい。
これは女性が男性に向けてのメッセージですが、患者さんに置き換えて「足しげく治療院に通ってください」という意味合いにしてみると、とても縁起が良いかと思いました。
ずっと探していた藍を使った名刺入れが新しいアイテムになりました。持っているとウキウキします。これをもって来週の経営セミナーに行って名刺交換をしてみようと考えています。
甲野 功
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