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ある本を読んで「神社ミッション」なるものを知りました。これは大雑把に言えば、神社のお賽銭箱に1万円を入れること。そうすることで金運が上がるとか。言い出したのは有名カウンセラーの人だそうです。なかなか実行に移すのは勇気がいることです。それを実行してみることにしました。
お金に不自由なく暮らす。
大人になるととても重要な事です。私は自営業ですから給与所得がありません。自分自身で仕事を創り出して利益を出さないといけません。本業の技術や知識はもちろんのこと経営全般に経済学も勉強しています。それらの正攻法のこととは別に、神頼みもしたくなるわけです。芸能人や政治家、スポーツ選手など本人の努力だけではどうにもならないことがある世界に居る人はゲン担ぎや占いが好きな場合が多いようです。自営業になった今、それはとても納得できます。
もともと雇われていた従業員の頃から神社仏閣に行くのが好きでした。鍼灸師、マッサージ師になり臨床現場に立ち始めた1年目の頃、仕事に行き詰まり体調を崩したことがありました。その後回復し職場に復帰してすぐに、テレビ番組で有名な占い師が話していた、関東最強のパワースポットと言われる日光東照宮に一人行ってきました。それからとても運気が良くなり仕事もプライベートも上手くいったのでした。その出来事があってから気持ちの整理も含めて神社やお寺に時間があるときに行くようになったのです。
更に色々と書籍を読み、神社やお寺にお参りすることがどのよう効果があるのか調べました。どのような神社やお寺、霊場にご利益があるのか。いわゆるパワースポットと呼ばれる場所。神社の意味。お寺との違い。お参りの作法。などなど。ある程度分かったことは、お賽銭はたくさん出すと良い、ということ。神様もたくさんお金を出した人には大きなご利益がある、という俗っぽい理由もあるようですが、お釈迦様に由来しているとも言えるそうです。
あるとき、お釈迦様が弟子を連れてお布施を頂戴しに出かけます。お釈迦様がとても貧しい集落に向かうので、弟子が「そちらよりもっと裕福な人が住む集落をまわった方が布施は集まります」と進言したところ、「貧しいのは出していないからだ。一度自分の財を出すからお金が入る。貧しい人を救うために先に出させるのだ。」と返したそう。
このような逸話があるそうです。
お金に限らず労働でも知識でも支援でも、何かを他人に無償ですることで“隙間”ができて、そこに幸運やお金が入ってくる。無くなったら嫌だ、タダでするなど損をする、などと考えてため込んでいると新たなものが入ってこないということらしいのです。
確かに妻と知り合い結婚することで、たくさんのボランティア活動をしている人に出会いました。それまでボランティア活動など全くしたことは無かったので交流が無かった類の人達ですが、だいたい皆さん幸せそうです。人のために何かをすることで、その当人が幸せになる、救われるということはあるようです。翻って自らの学生時代を思い出しても率先して活動した方が結局楽しかったように思います。クラス行事を「めんどくせー」と冷めた目で見ていた人の方がつまらなさそうに見えました。損得抜きに行動をすることが、結局得をするのは確かなようです。今月チャリティーマッサージを行いましたが無償で働き売り上げを寄付することが巡り巡って自分に良い影響を与えると信じているし、感じているから毎年続けているわけです。
さて、話が戻って神社の賽銭箱に1万円を入れること。これは結構、勇気が要ります。
ボランティア活動は金銭的な得はしませんが原則損もしません。いくらか出費があるかもしれませんが使う目的がはっきりしたものです。私のチャリティーマッサージでも「これが売り上げになるはずだった」と考えると惜しいですが「最初から手元に残らないお金」と考えればすんなり寄付できます。売上全額寄付をするのは、一度懐にいれて何割かを寄付するとした場合に手放したくなくて中抜きしそうなるだろうと考えているからです。お金は直接募金箱に入れてもらうようにして、関係のないお金と割り切るようにします。
神社の賽銭箱には、自分の財布から1万円を入れます。もともと持っていたお金です。別の目的に使えば色々なものが買えるわけです。それを賽銭箱に入れる。神社の何に使われるのか分かりません。チャリティーマッサージの寄付先は「新宿こども食堂」であり、誰がどのような活動をしているか理解しています。同じ出すにしてもとても不確かです。これならばまだ震災復興に寄付した方が納得できるかもしれません。
神社のお参りではお願い事をしてはならないと言います。感謝するのみ。個人的なお願いをしたいときは住んでいる地域の氏神様にあたる神社で行うのがよいそう。祈願とかご利益とか言いますが、謙虚な気持ちで感謝をすることが重要だそうです。神様に持っている財を渡して日頃の事を感謝して、お金への執着を捨てる。そうすることで幸運が舞い込むらしい。
余談ですが箱根に九頭龍神社という出会いで有名な神社があります。若い女性に大人気なのですが、分社がこれも有名な箱根神社にあります。しかし本社は離れた蘆ノ湖湖畔にあり、モーターボートをチャーターして芦ノ湖を進むか、湖畔をバス停から30分くらい歩かないとたどり着かないとても不便な所にあります。観光地箱根には似つかわしい不便なところにあるのです。これは九頭龍神社のご利益を受けている企業グループが近隣の土地を購入しており、観光客の押し寄せないように開発させていないそうです。それくらい神社には効果があることも。
さて10月にチャリティーマッサージが終わり、かねてから気になっていた神奈川県伊勢原市にある大山阿夫利神社に先日行ってきました。無事イベントが終わったことと寄付をしてくださった人への感謝を込めて、参拝と賽銭箱に1万円を入れることにしました。電車とバスで移動して、山道を登り、賽銭箱にお金を入れました。時間も体力も掛けてここまで訪れて本当にお金を入れていいのか躊躇します。1万円を稼ぐことがどれだけのものか身に染みているので。だからこそやる価値があるだろうと意を決して入れました。確かに何か執着が消えた気がしました。
その後早めの昼食をとり、ケーブルカーに乗る時間を一本遅らせてトイレに行きました。トイレから出てきてケーブルカーの駅に向かう途中、なんと義父に遭遇したのです。凄い偶然です。義父は八王子市に住んでいます。私は新宿区。義父は昨日箱根に旅行に行き、帰りに大山参拝をすることにしていたそう。私もたまたま空いていた所に出かけたにすぎません。事前に大山に行くことは互いに話したことはありません。神奈川県の山の上でばったり会うことは、本当に低い確率です。トイレに行かないでケーブルカーに乗っていたらすれ違いでしたから。何か不思議な感覚でした。
そして大山阿夫利神社から帰宅して仕事をしていると、その日と次の日に予約が立て続けに入りました。どちらも常連さんではなく意外な予約でした。料金が二人合わせて1万500円。何か出来過ぎているかのような偶然。1万円を賽銭箱に入れたら1万円分の予約が普段来ない人から入った。もちろん偶然に過ぎないのでしょうが、何かあったのではないかと考えてしまいます。きっとお参りしていなければ、単にラッキーで終わったことでしょう。神社ミッションをしたことにより、予約が入ったことに感謝をするし、普段以上に意味を持たせようとしました。仕事が入ることに当たり前などない、と戒める効果がありました。
神社ミッション。実行に移してみたら2つの奇跡的な偶然がありました。これからも、ご利益を求めるのではなく、日々暮らしていける事に感謝をする意味で月に1回くらい続けてみようと考えています。
甲野 功
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