開院時間
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先日の土曜日に
「しんきゅう若手忘年会2018@高田馬場」
が開催され参加してきました。
年齢的にもキャリア的にも「若手なのか?」という葛藤もありますが、対象が40代までということで躊躇せずに参加。今回、初めての参加です。
確か昨年は存在を知っていましたが、もう若手じゃないだろう、と参加しませんでした。そもそも10月末の「第4回東京若手鍼灸師の会」に参加したので「若手の括り」に遠慮は無くなっていましたが。
本当にここ数年で鍼灸師の業界が大きく変化し動いていることを感じます。
昨年の12月に関東鍼灸専門学校副校長内原先生と実際にお会いしてから様々なイベントに参加してきました。
そのような一年の締めくくりのような会でした。
会場に着くと既に知っている人も多数いましたし、初めてお会いする方もいました。昔と違うのは初めて挨拶、名刺交換をする人の多くがSNSを通じてやりとりがあったり、何となく知っていたり、こちらが一方的に動向をチェックしていたりすること。何人かから「ああ、あの」と知っています、実際にお会いするのは初めてですと言われました。そして同じことを私が言うこともありました。
他のイベントや勉強会の場合ですと、完全に初対面どうしであるため名刺から共通点を探ったり、話題が広がりそうな質問をしてみたりと「壁を超える」ことが困難です。元々私はそういうのが苦手で、何かはっきりとした話題や議論がないと、当たり障りのない会話をするのができません。同じ鍼灸師もしくは鍼灸業界という共通点があっても「勤務地はどちらなのですか?」「出身校はどこですか?」などのありきたりの会話になってしまいます。その先があればいいのですが。
普段からSNSで発信をしている、および他者の発信を見ていることで、初対面でも突っ込んだ話ができます。あの件はどうでしたか、こういうことをしているのですよね、次はあのようなことをするそうで。探りの会話が必要ない。文字通り話が進みます。
前に読んだ本によれば、今後どんどんネット環境で仕事ができてしまうようになっていくとのこと。
既に著名人の対談本は一度も顔を合わせることなく、LINEで行ったやりとりを編集者がまとめて、個別に写真撮影をして、あたかもお互いが向きったかのようなデザインの表紙にして出版する。
デジタルに移行した漫画家はアシスタントにデータのやり取りで作業を発注する。
このようなことが起きています。毎日会社に行くことが減り、自宅やカフェでの仕事で済むようになるといいます。
反対に、だからこそ、実際に面と向かって会うことの重要性が増すというのです。ほとんどの情報のやり取りが簡単にできるようになるからこそ、現実世界で会うことでデータのやり取りでは見えない人間性を確認すること。それが重要になる。
本で読んだ内容を肌で感じています。
今回のしんきゅう若手忘年会。10月末の若手鍼灸師の会とはまた違った趣向でした。
運営側は東京都鍼灸師会の方々。だからお堅い雰囲気になるかと思いきや、反対にとても弾けた雰囲気でした。何より驚いたのは本格的なDJブースが設置していること。
私はDJがいるイベント自体初めての経験であり、何十年ぶりかに現役で使用しているアナログレコードを目にしました。
若手鍼灸師の会が結婚披露宴2次会の雰囲気だとするならば、今回のしんきゅう若手忘年会はクラブイベントといったところ(クラブイベントに参加したことがないので憶測ですが)。
終盤は即興のダンスバトルが繰り広げられていました。社交ダンサーの私には全く異なるダンス文化を目の当たりにして面くらいました。畑違いのダンスに動きを解析しようとする職業病が出てしまいます。
真の驚きは、DJもダンスをしている人も全員鍼灸師である、という事実。世間的には特殊能力になるであろう鍼灸技術を持ち、かつこれだけことができることが驚き。何も前情報が無ければ鍼灸師とは思えないでしょう。
勝手な偏見かもしれませんが、私が学生時代の先輩鍼灸師は鍼灸オタクが多かったような気がします。
DJブースを作るだけでなく、開始時の諸注意として、相手を先生と呼ばないように、とありました。これは職業での人格よりも個人としての人格を強調しようと、暗に示していると思いました。
名刺交換すれば肩書、所属団体名、更には出身学校によっても暗黙の格付けが出てきてしまいます。あの人は○○師会の役員だから最初に挨拶に行こう。△△グループの総院長だから名刺交換はしておかなければ。こういった「大人の立ち振る舞い」がありがちです。
そうではなくて、一人の人間として立ち振る舞いましょう、という感じがしました。立食パーティーの形式もあり、文字通り自ら歩いて交流していく。上座、下座でランク付けした座席がない。「若手」という括りに込められた意図を感じます。
今まで幾度となく「忘年会」なるものに参加しました。体質的にもお酒が飲めないので飲酒で楽しいと思ったことはほとんどありません。忘年会という名称の接待だと捉えていました。
学生時代、学生仲間うちだけの忘年会を除くと、本来の意味での「忘年会」に初めて出会ったような気がしました。
今年に入ってたくさんの人と出会いました。この「しんきゅう若手忘年会」で再会した人、初めて会った人、SNSでやり取りがあって初めて対面した人、同じ会場に居るも会話が無かった人。全てひっくるめて1年の締めくくりと来年に向けての動きに繋がる会。
自分で動き回らなければ何も起きない場。
運営をしてくださった皆様。
現場で盛り上げてくれて皆様。
会場に訪れた皆様。
初めて心の底から納得できる「忘年会」をありがとうございました。
甲野 功
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