開院時間
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キングコング西野亮廣氏が書いた新世界にこのようなことが書いてありました。『信頼はお金に換金できる。ただし信頼は複利で増えるから、しっかり増やしたところで換金しないといけない。時間をかけて先に信頼を貯めておくことが大切である。』大雑把に要約するとこのような内容でした。文章だけでなく、グラフで説明したことにセンスを感じました。
「複利」とは利子にもまた利子がつくことを言います。対義語で単利というものがあります。銀行預金などで使う経済用語ですね。例を挙げれば、元金が10万円あり、この10万円を金利10%(このような金利は今では考えられませんが)で1年間預金したとすると、1年後に11万円になります。プラスの1万円は、元金に対してついた利子。この1万円も含めて(つまり11万円を)再び金利10%で1年間預けると、1年後には12万1千円となるということ。11万円の10%、1万1千円が利子になったわけです。
単利の場合では元金の10万円にしか利子がつかないということで、10万円→11万円(1年後)→12万円(2年後)となります。複利の場合、最初はあまり伸びませんがある程度年数が経過すると、どんどん金額の増加が増えて行きます。単利ではずっと一定の増加分です。
上の例を具体的な数字に当てはめると以下のようになります(1円以下切り捨て)。
複利:100,000(元金)→110,000(1年後)→121,000(2年後)→133,100(3年後)→146,410→161,051→177,156→194,871→214,358→235,794→259,374(10年後)
単利:100,000(元金)→110,000(1年後)→120,000(2年後)→130,000(3年後)→140,000→150,000→160,000→170,000→180,000→190,000→200,000(10年後)
10年後だと複利では25万9千円、単利だと20万円です。最初の1、2年はほぼ変わらないのですが段々差がついてくるわけです。
複利は“雪だるま式に”増えるなどと称されるわけです。雪だるまをつくる際に、最初は小さくてなかなか変化が見えないのに大きくなっていくと大きくなるスピードが加速していくように。仕事の成果や信頼もこのように複利で増えていくというのです。何が言いたいのかというと、努力をしても最初なかなか成果が出てこないが、ある程度までやるとどんどん成果が現れるということ。もしも単利だとして、努力に比例して成果が出るのならば、やったその日から成果が現れるわけです。
野球を習い始めたとして、素振りを始めたら次に日はホームランが打てるような。よほど先天的な野球の才能があれば別ですが現実はあり得ない話でしょう。素振り、ランニング、キャッチボールなど書く練習を地道に練習を繰り返して、ある時期に各々の練習がうまく合致して野球が上達するはずです。これは複利で成果が出るということ。もしも単利であるならば、元々持っていた先天性の素質にしか練習した良い影響が出ず、後天的に獲得した能力には影響しないことになります。理屈としておかしいですよね。
つまり頑張った分だけ成果が出る、というのは都合のよい話であり、現実世界では時間をかけないと成果が出づらいことを意味しています。これは勉強、スポーツ、仕事など実体験が伴うことでしょう。人それぞれ上達率(金利)や元々の素質(元金)が違うので差が出るでしょうが、大筋は同じになるのではないでしょうか。
私は理数系なのでグラフとか数式で考えた方が腑に落ちるタイプです。ある本で成果が複利で現れるということをグラフで説明していることを目にしたときに、とても納得したのでした。なるほどと。思い返すと私の経験上確かにそうで、新しいことを始めたときにどれも最初はうまくいかず、成果が出ませんでした。周りからはそう見えないと言われますが、成果が出るのに時間がかかりました。中学1年までは学校の勉強ができなくて小学校教師の母が泣くくらいでした。2つ上の優秀な姉に比較されて肩身の狭い思いをしたものです。大学受験する頃には姉が落ちた大学に合格するくらいになりました。鍼灸専門学校時代でも1年時は成績が良くなかったですが、卒業時には表彰状を貰うくらいの成績になっていました。
最近この複利で成果が出るということを仕事で感じています。具体的には新規患者さんの数とホームページ閲覧数です。出張専門で独立開業してからもあじさい鍼灸マッサージ治療院を開院してからも、新規患者さんが来ないことが大きな悩みでした。有料広告をしてもポスティングを地道にしてもほとんど効果はありませんでした。それが昨年から急に新規患者さんが増えてきました。2018年の1年間で2017年の新規患者数の2倍近い数字になりました。
その要因の一つがホームページの閲覧数が上がったことだと推測しています。では、なぜ閲覧数が上がったかと言えば、地道な努力としか言いようがないのです。こまめに更新し、ブログを書き、読みづらいと思う箇所は改善していく。業者に頼んでSEO対策(検索ランキングを上げる施策)をしたわけでもありません。SNSと連動してホームページが見られるようにコツコツやっていきました。外に出向いて人と会い、交流をしてきたことも関係するでしょう。そうするとSNSの繋がり増え、情報が広がるようになりホームページ閲覧数が上がるという流れもあったと思います。
このような数字の変化はまさに複利でした。地味に日々努力してきたことが今成果として出てきたように感じています。継続は力なり、ということわざがありますが、それをグラフ化するとこのようなものになるのでしょう。開業してから取捨選択によりやめた取り組みが幾つかありましたが、SNSにアップする、ブログを書く、ホームページのメンテナンスをするなどのことは続けていて良かったです。そして何よりあじさい鍼灸マッサージ治療院を続けていいて。成果が出るまで時間がかかるということは、時間をかけられる環境にしておくことが必要である。逆説的にそのことに気づきました。
甲野 功
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