開院時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休み:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:kouno.teate@gmail.com

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~鍼灸師との結婚を考えてみよう~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 院長結婚披露宴の写真
院長結婚披露宴の姿

 

2月16日(土)に

鍼灸師と鍼灸師ではない方々をマッチングさせる鍼灸師婚活パーティー

が銀座で開催されます。

鍼灸師婚活パーティー

鍼灸師婚活パーティー
鍼灸師婚活パーティー 2月16日開催


素晴らしい取り組みだと思います。

東京の都心部にいると結婚する年齢が高く、結婚していない人が周りにいます。
結婚することが正義とは言いませんが、結婚することを望んでいるのにチャンスが無いのならばそれはとても残念な事。私は結婚して良かったので、中には詐欺被害もあると聞きますが、婚活パーティーを否定しません。

また鍼灸師に限定している点も、同じ鍼灸師として賛同できること。
街コンはお見合いイベントを通して街のアピールをするもの。鍼灸師婚活パーティーを通して鍼灸師が世間に知ってもらうきっかけになればよいと思います
また鍼灸師という職業は結婚していた方が良いことが多々あるので
男性:鍼灸師&女性:一般人(鍼灸師ではない)
という組み合わせについて、我が家の実際と、私が考えている鍼灸師の一般論・将来像を書いていきます。

全員が当てはまる話では当然ありませんし、異論反論もあるでしょう。また私は鍼灸師以外にも他の医療系国家資格や民間資格を持っているため、純粋な鍼灸師ではありません(鍼灸だけを生業にしているという意味)。
家庭環境や仕事環境にも留意しながら、個人的な一意見として知ってもらえたらと願っています

 


まず私の家庭について軽く説明します。
筆者こと甲野功は東京都新宿区生まれ、現在も在住。鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、鍼灸専門学校教員免許、他民間資格あり。大卒。自宅そばに、あじさい鍼灸マッサージ治療院を開業して今年で5年目を迎える。子供は2名で小学生と保育園。妻は正社員で結婚出産による退職経験なし。実両親ともに健在。義理の両親も東京都内に住み健在。
妻とは当時勤めていた職場で知り合う。鍼灸師と患者という関係であった。



結婚の大きなポイントは本人同士の婚姻により、両家族とも強い結びつきが一般的に生まれることです。当人同士が付き合う状況とはここが一番違うことでしょう。法的な意味合いも含まれます。
そこで鍼灸師である私の家族に対してどのような関りがあるか、鍼灸師としての関係性に絞って、述べて行きます。

:元々腰痛の患者さんでした。そのため度々腰痛治療を行います。酷いときは会社を早退して私の治療院で鍼をした後、会社に戻ったこともあります。それ以外にも、結婚式前の美容鍼、妊娠中は悪阻対策の鍼灸、逆子治療の灸、肩こり対策、母乳の出を良くする鍼灸、腹痛対応の治療など多岐に渡り、鍼灸を活用しています。

:夜泣き、咳などに小児鍼を行います。医療知識が一般の人よりあるので病気になったとき、病院に通院させるときに話が通じる。赤ちゃんの頃は経絡(気の流れ)を意識した手技で寝かしつけを実践した。

実父:最初は拒否していたが今は週二回、腰痛治療と予防のため施術を受けている。突発的な怪我、疾患の説明や解説を適時行う。肺炎になったときに病院嫌いの父を説得して受診させたことや、セカンドオピニオンを勧めてかかりつけの病院を変える手助けをしたことも。

実母:もともと若い頃から肩こりが酷く、私が小学生時代から肩もみをしていた。この仕事に就く遠因の存在。不眠症や頭痛、腰痛などがあり、急に治療をお願いさせることが多い。

姉夫婦:私の姉も肩こりがひどい。また姉の旦那さんも腰痛持ち。ときどき二人の治療を行う。過去に旦那さんがギックリ腰になり駆けつけたことも。

義理母:妻の両親は都内在住。義母は大きな疾患を患い、現代医療に加えて東洋医学的アプローチが必要と考え、病院での治療を並行して鍼治療を行った。今は身体機能回復を主目的に週2回治療に伺っている。

義理父:義母と一緒に伺ったときに治療するようになった。消化器系、血圧の既往があり予防目的のものと、整形外科的症状への治療の2つを主に行っている。

他にも私側の親類、妻側の親類にも鍼灸を行っている方がいます。やはり赤の他人よりも身内の方が安心できるわけです。

このように本職がそのまま、家族への健康増進、予防、疾病対応に直結する仕事です


また鍼灸師には東洋医学(東洋思想)という医師が深く学ばない伝統的な考え方を勉強しているので、現代医療が苦手としている分野に対応することができます(補完医療の立場)。もちろんワクチン不要論や現代医療反対といった偏った考えを持たず、国家試験の出題範囲である最低限の医療知識を有しています。
※ここの主義主張は各鍼灸師によりますが、今20~40代の鍼灸師で「鍼灸で何でも治せる!薬などいらない!」といった無茶を言う人は少ないかと思います。

家族の健康相談者という立場があるのです。


私は柔道整復師にあん摩マッサージ指圧師、それにリフレクソロジーやタイ古式マッサージなどもやるので言えますが、鍼灸は守備範囲がとても広く、広範囲の疾患について網羅しています
整形外科疾患、内科系疾患、分泌系疾患、精神的疾患、婦人科系疾患などの対象疾患に、美容、スポーツ、小児といった多岐にわたる対象分野と本当に多くをカバーします(全て対応できるかは個人の技量によりますが)。できるかどうかはさておき、臨床報告も研究もされており、可能性は大いにあるのです。
義母のときは、東洋医学的アプローチをすることがとても助かったと言われました。

 


このように家族に対して時間を割けるのは私が開業鍼灸師として独立していることが大きいです。

鍼灸師は(あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師にもありますが)開業権が認めらえています。つまり自ら独立して院を構えることができます。他の医療従事者の多くは開業権がありません。医師、歯科医師、助産師くらいでしょうか。多くは「医師の指導の下」という前提条件で、医療機関で仕事をします。別の業態で開業する話は別として。

自らの裁量で動けるため、このような家族への対応ができるわけです。


言い換えると独立して自分で仕事を作れる職業であること。勤務鍼灸師として職場に勤めることも独立して構えることもできる仕事であります。それは、例えばライターやエディター、イラストレーター、ネイリストといった他のフリーランスよりも歴史があるためやりやすいかもしれません。出張専門で始めれば初期費用がかなり少額で済みますし。

人生100年時代と言われます。60歳定年だとして残り40年もあります。今後70歳まで定年が伸びたとしても30年。企業の都合ではなく、個人の裁量で働き口を決められる状況が家族にとっても有利かもしれません。


勤務鍼灸師→開業鍼灸師という流れが一般的ですが、開業鍼灸師→勤務鍼灸師でも良いですし、開業&勤務鍼灸師でも、企業勤め&開業鍼灸師というやり方もありです。
人生設計、特に老年期には比較的有利でしょう。年齢を重ねた方が説得力がある場合が鍼灸ではあるからです(自律神経失調症への鍼灸治療なら20代の先生より70代の先生の方ができそう、といったイメージ)。

ここまで鍼灸師の良い面について、私の実体験と考えを書いてきました。それだけは偏るので悪い面も書いていきます。

収入面は一般的に高くない
昔のような大きく稼げるとは言えないでしょう。もちろん今でも平均年収を遥かに超える鍼灸師が居ることは確かですが、平均的には上場企業に勤めたほうが給料は良いでしょう。
福利厚生もそちらの方がずっと良いでしょうし。独立して個人事業主になれば保証はありません。
堅実なグループ鍼灸院でも院長クラスになって、人並みではないでしょうか。


何といっても技術職であり実力世界。鍼灸の技量だけでなく、人柄や経営センスも必要で、売れっ子鍼灸師になるのはかつてほど楽ではありません。

 

3代目の鍼灸師さんの意見ですが、
かつては鍼灸師になることがとても大変だったし一人前になることは苦しかったが、その域まで達したならば生活水準は高く保てた。今は鍼灸師になるのは簡単になったし理不尽な修行みたいなことも無いが、ある程度の生活水準まで行くのはとても困難である。
と言います。

大ベテランの鍼灸師が羽振りが良いといって、これからの世代もそうだとは限らないということ。収入の額面だけを見たらあまり魅力がないかもしれません(もちろん個人差がありますよ)。

反対に考えると、鍼灸師がいることで余計な出費が減らせるとも考えられます。


私も妻が安定した給料があるため開業鍼灸師としてやっていけるのは確かです。収入が増えていますが、一般的な同世代からは遥かに少ないでしょう。
その分、子どもの世話や家族の健康状況などにおいて有利なこともあります。本来ならばシッターを雇って子どもを病院に連れて行かなければならなかったところを対応できるのでその料金が節約できた、大きな疾患になり家族が世話しなければならないことを安く防げた、といったことがあります。病気や怪我のことをいちいち調べる手間も直接金額は出ませんが時間的損失です。

 

かつては専業主婦がその役割を果たしていたと思います。
私の場合はですが、家族の支払うはずだったお金や時間をカバーできて、かつ本人も稼ぐ機能を持つ、専業主夫の要素を持った自営業という感じです。

定年が無いため、先ほども述べたように人生100年時代には有利だと考えています。AIを活用することがあっても、AIに代用される仕事ではないでしょうから(AIが代用するメリットがあまりない)。


今回の婚活パーティーは鍼灸師と一般人という組み合わせがターゲットなので結婚後も共働きでいけるならばとてもいいかと思います。
女性ですと産後に復帰しやすい(キャリアの断絶が影響しない、出産経験が本業に役立つ)職業だと思われます。私は男性なので希望的憶測かもしれませんが。


鍼灸師の印象が悪い
断言するのも極端ですが、
鍼灸は痛い、怖い、熱いもの
鍼灸などまじない、まがいもの
似非医療
といったことを言う人はいます。


そんな怪しい職業なんて止めなさい、と言ってくる人もいるかもしれません。結婚するなら鍼灸なんかやめて「真っ当な」仕事に就きなさい、それが責任というものだろう、などと言う親御さんもいるかもしれません。


私事ですが、家族で一番反対したのは実の両親であり、治療院を開業すると言ったときは「なんてバカな事を」と言わんばかりに泣かれました。実の両親にすらそのように言われる職業。世間一般には悪い印象の人はいることでしょう。特に安定した勤め人生を送っている人には不安定な仕事に見えるのではないでしょうか。

どのような職種でもアンチがいます。名前を知っていても具体的に何をしているのか分かりづらい職業です。一般企業よりも不安定であるかもしれません。

しかし今の世の中、安定安心な職業・職種がどれだけあるでしょうか?。私の親世代は企業が潰れることも無く退職金も残業代も年金もたくさん出ています。自営業を選択する方がリスクは高かった。
ところが今が終身雇用は無くなり、リストラもあります。ブラック企業という言葉も一般的に。何が安心なのか先行き不透明です。

私の知る開業鍼灸師は(勤務鍼灸師でもそうですが)皆さん心身ともに健康な人が多いです。ストレスが少ないというか。
企業の命令で転勤する、やりたくない仕事を押し付けられる、といったことが無いからでしょう。私も企業勤めの時より遥かに精神的に健康です(年はかなりとりましたがね)。


収入面を乗り越えればこれほどノンストレスな仕事も無いかもしれません。直接自らの技術で対価を頂けて、(きちんと効果を出せば)感謝させますから。

まとめとして、
鍼灸師と結婚し家族になると健康、医療面で有利(になる場合が多い)
出ていくはずだった出費・時間が減らせる可能性が高い
収入面はあまり期待せず(高収入の方ももちろんいますよ)
独立開業の手段を持っているので長い人生設計に有利
悪印象を持つ人はいる
仕事のストレスでメンタルがやられている率は低い(と個人的に思っています)
といったところ。


結婚相手として考えている方だけなく、鍼灸専門学校に通うか考えている高校生(大学生)やセカンドキャリアを考えている社会人にも参考にしていただければ幸いです。

なお、あくまで甲野功個人の感想であることを強調しておきます。

甲野 功

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