開院時間
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住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
年が明けてから小学校1年生の長女が学校を休みがちになっていました。
朝起きたときから不機嫌で学校に行こうとしない。ちょっとした咳やケガで学校にいけないと騒ぐことがありました。
最近も一週間に2日も休んでしまった。
理由は突き詰めると<行きたくない>。一応理由があるのですが、大人からすれば些細なもの。湿布がかぶれて痛くて歩けない。咳が出る。学校を休ませて病院に連れて行っても大したことはありませんね、ということ。
ここ最近、長女はよく「保育園に戻りたい」と言います。
勉強が大変だから。
遊んで過ごせていた保育園が懐かしい。
保育園に通う妹が羨ましい。
そう話すことが増えました。
ある朝も起きてからずっと不機嫌。どうしても学校に行きたくないと駄々をこねて、自宅前の道路に座り込んで立とうとしません。妻と二人で説得しましたがどうにもならず、また休ませることにしました。
そして次の日、登校途中でまた学校に行きたくないと言い出して立ち止まります。さすがに2日連続で休むのはいけないと思い、説得しながら学校に向かって歩かせました。
聞くと宿題をため込んでいたことが発覚。
その前から何度も宿題は無いのか?と聞いても大丈夫、終わった、出さなくてよい、という応えだったのでそのままにしていた。実際はそうではなかった。宿題が終わっていない罪悪感で不機嫌になっていたのでした。
嘘をついて宿題をしていなかったことは悪いことですが、宿題をしていないこと・提出期限に間に合わないことを恥じることにはホッとしました。宿題ができていない自分に納得できないという感覚はあるのだな、と。
今日出せないものは仕方ないからとにかく学校には行こうと説得を続け、通常5分でつく校門前まで30分かけて連れて行きました。校門前では泣き出す長女。先生に怒られるから嫌だと足が進みません。
校門の前に立っていた(おそらく)高学年のお兄さんが「大丈夫?」と声をかけてくれました。今の小学生は素晴らしいな私の時と大違いだと内心感動してしましました。なお小学校は私が通った学校なので後輩にあたります。
お兄さんの「僕が見ていますよ」という提案に甘えて校内に入り職員室に向かいました。朝の会議中で入れないので電話で担任の先生と話をして校門まで迎えに来てもらうことで決着となりました。その日は金曜日でした。
放課後長女のお迎えに行き、土日で宿題をしっかり終わらせような、と話をしました。
帰宅して残った宿題を確認すると、大量にある!
まさかこんなに溜め込んでいたのか!という量。
計算ドリルに漢字ドリル。これは冬休みの計算ドリルで苦しんだ二の舞じゃないかと、こちらまで気持ちが沈む。
計算は本人も自覚しているように得意。長女には「甲野家は代々理数系で数学(算数)が得意だから」と話し「さすがセンスがあるね」とおだてたことが功を奏しています。計算ドリルはすんなりと終わりました。
問題は漢字ドリル。なかなか漢字の書き取りが終わらない。
長女曰く、計算は考えればできるが漢字はただただ書くだけで嫌だ、という。多くは考えるのが嫌だから算数より国語の方が好きというものだが、私もそのタイプなので納得はできる。それにしても漢字を書くのが遅くて進まない。
まず書き順がめちゃくちゃ。口という字は四角形を描くように一筆書きで書いている。図形で覚えたひらがな・カタカナと違い部首で構成する漢字というものを掴めていない様子。一行書いては手が止まる。ぶつぶつできない言い訳を口にする。
横でみている私は口を動かす前に手を動かせと使い古された注意を繰り返します。
全然進まないので、最悪これは長女に字を真似て自分で書くことになるのか?と頭をよぎります。
ちょうど「白」という漢字を書いていたので一計を案じ、なぞなぞを出すことで興味を持たせようと試みました。
ひゃくひくいちは何色?
長女は算数が好きなので漢字と計算を一緒にさせてみたのです。分からないというので漢字になおして書いてごらんとヒントを出す。
「百」―「一」=
百の上の棒を引いたら(消したら)「白」だよね。だから答えは白色。
そう答えを教えすと長女の目が輝きます。クラスや学童でなぞなぞを出すのが流行っていて、面白いなぞなぞを知っていることは自慢できることらしい。私の頃もそうだでいした。
漢字の書き取りが少しおもしろくなったようで鉛筆が進むようになってきました。
しかし今度は一行書いては「またなぞなぞを出して」とねだるように。そう何問も小学生に適したレベルのなぞなぞを知っているわけではないので、また苦労。何よりなぞなぞに興味がうつって宿題はやはり進まない。
そして書き順がめちゃくちゃなのは直っていません。書き順のことを指摘すると「漢字が苦手なんだからそこまでできるわけない!」と怒り出す。
しばらくそっとしておいて、「字」という漢字になったときにウ冠を教えます。カタカナの「ウ」みたいな形で上につくからウ冠というのだよ、と。カタカナのウだから書き順も同じだよと教える。
そこから少しわかったきた様子。
褒めて、おだてて、生チョコレートでつって、と色々こちらも頑張りました。段々と書くスピードが上がってきた長女。日曜日朝6時半から始めて、途中プールで遊ぶことを挟みつつ、夜9時近くにやっと残った漢字ドリルが終了。足掛け7時間以上かかりました。
終わった瞬間二人で抱き合って喜びました。
やればできる子。これも使い古された言い回しで褒めたのです。
お風呂の中でこのようななぞなぞを出しました。
1 2 3 5 4 4 2 2 2 〇 丸に入る数字は何?
1、2、3と数字が並んで4つ目以降数字がバラバラになる。10個目に入る数字は何か。
予想通り長女は答えが分かりません。ヒントで数字を漢字になおして並べてみるとと言ってみます。さらに、画数を見てごらんとまで教えて答えが分かりました。
「一」は1画。「二」は2画。「三」は3画。「四」は5画。「五」は4画。「六」は4画。「七」は2画。「八」は2画。「九」は2画。よって次は「十」なので2画なので答えは2。
楽しく答えを覚えて、お友達に出してみようと喜ぶ長女。
めでたしめでたし。となるはずだった。
月曜日に意気揚々と登校して宿題を出した様子。
火曜日、時間外の患者さんがいて帰宅したのが夜10時近く。長女は鉛筆を握りしめてベッドに漢字ドリルを前にうつ伏せに寝ていた。その夜中深夜1時過ぎに目が覚めて怒り出す長女。理由がよくわからずなだめるもソファーで寝ると言い出してそのままベッドには戻らなかった。
水曜日の朝、学校に行く途中。実は宿題はドリルノートが終わっただけで漢字ドリルと計算ドリルに直接書き込む宿題はまだ終わっていないことが判明。締め切りが水曜日まで。
なんてこったい。
だから寝る前にベッドでドリル開いていたのか。それも早く教えておいてくれ。
春分の日。この文章を書いている横で必死に漢字ドリルをする長女。
金曜日の朝6時半に起きて最後の計算ドリルを終えて終業式だけの学校に登校するのでした。
甲野 功
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