開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
先月のある平日、家族でサンリオピューロランドに行ってきました。土曜日が長女の運動会。振替休日で翌月曜日は学校が休みになったため、家族4人で京王線京王多摩センター駅で下車しサンリオピューロランドを訪れました。ディズニーランドよりずっと安上がりなので助かりました。我が家からだとより近いですし。サンリオピューロランドは娘が幼いころから足を運んできましたが、平日に行ったことがありません。休日は混んでいる記憶があったので平日は快適であろうと目論んで。私の人生において、まったく関心する点が無いと言えるサンリオピューロランド。子どものためと割り切って会場に行きます。せめてエンターテインメントや経営の研究材料にこの体験を活かそうという気持ちです。ディズニーランド同様、楽しむ場所ではなく学びにいく場所です。サンリオピューロランドとディズニーランドを比較しつつエンターテインメントビジネスを考えてみました。
まず新宿駅から京王線に乗り換えて京王多摩センター駅へ。最寄り駅までのアクセスはかなり良いです。東京ディズニーランドのJR舞浜駅も悪くはありませんが、家からはサンリオピューロランドの方に軍配が上がります。なお小田急線も多摩センター駅があり、改札が並んでいます。更に多摩都市モノレール線もあるので便利。京王多摩センター駅はサンリオキャラクター一色。いかにサンリオピューロランドを推しているかわかります。天井画はステンドグラス風になっていてなかなかのものです。なおこの駅にはベネッセもあるので「しまじろう」のキャラクターもいるのですが、勢いはサンリオの方が上。
駅出口から徒歩5分ほどでサンリオピューロランドが見えてきます。周囲は映画館にフードコート、商業施設が充実しており駅近隣も子連れに楽しい環境です。
平日の月曜日、サンリオピューロランドに入ります。入場券(フリーパスのみ)はディズニーランドよりぐっとお安くなっており保護者には優しい価格帯。金券ショップでサンリオ社の株主優待券が手に入れおいたのでさらにお得に。サンリオピューロランドは屋内型テーマパーク。園内に入ってみると当たり前ですが屋内なので外の暑さに影響されず快適です。半面、ディズニーランドに比べれば規模は小さく狭い印象はありますし解放感もありません。
入園して一番困ったことが、混んでいること、でした。平日。週の始め。月曜日の午前中にも関わらず想像以上に混雑していました。運動会シーズンなので振替休日の小中学生がいるのはまあわかります。未就学児がいるご家庭が来ているもの納得です。それを差し引いても混んでいて、サンリオピューロランドはこれほど人気があるとは思いませんでした。混雑の大きな特徴が、子ども連れ家庭も多いのですがそれ以上に20代から30代くらいまでの大人の女性がとにかくいること。大学生はまだわかりますが、社会人の世代も園内にたくさんいるのです。繰り返しますが平日月曜日のお昼です。仕事はないのだろうか?お休み?あまり変哲のない車に乗って回る(失礼)アトラクションに40分待ち。4歳の娘には結構大変です。ショーは子ども以上に大人の女性が前に陣取ります。大きな一眼レフカメラを構えて。ショーが始まる何十分も前から陣地取り。
現地にいてよく理解できましたが、小学生以下の女の子だけでなく若い女性をターゲットにしたテーマパークにサンリオピューロランドはなっていました。園内にそこかしこにいるお姫様のような衣装を着た女性たち。ディズニーランドではハロインのときや別途料金を支払わない限りいわゆるコスプレができません。そのため高校の制服を着てディズニーに行く「制服ディズニー」というのがあるわけです。とうに高校を卒業した年齢で制服を着て化粧がバッチリの人がディズニーランドにはよくいます。サンリオピューロランドではそれが自由ですから皆さん好きな衣装で歩き回っています。そしてスマホを片手に写真を撮り、動画を撮っています。おそらくInstagramに投稿するためでしょう。可愛い撮影スポットに小学生の娘と20代と思われるお姉さんが一緒に並んで順番待ち。
数は少なかったのですが外国人もいて、同じようにかわいい衣装でスマホの自撮りに余念がありません。子供向けのキャラクターだけでなく、いまや世界基準となった「KAWAII」を全面に出しています。お姉さんたちはサンリオピューロランドに可愛い恰好をして、スマホで写真を撮ることが目的となっている(?)ふしがあります。グッズ売り場は盛況で子供向けとは思えない高額な商品もありました。
ショーではキティちゃんやマイメロちゃんといったサンリオのキャラクターだけでなく、ばっちりメイクをしたダンサーが多数現れます。着ぐるみのキャラクターと人間の演者が同時に存在していて、俯瞰して視るととてもシュールに思えます。キティちゃんたちがわちゃわちゃ出てきて和気あいあいとしているところに、黒い衣装に身を包んだ魔女とその手下(?)が現れて悪の世界に変わります。長女がもっと幼い頃、このショーを見ていて悪者が怖いから逃げるとその場を去ったことがありました。ショーを見るために随分場所取りをしたのに、と参ったものでした。キティちゃんたちが会場にいる皆の力を借りて悪を改心させます。黒い衣装は白いものに瞬時に切り替わり、悪そうだったダンサーたちは晴れやかに踊りめでたしめでたしで終わります。人間のダンサーたちに夢中になっている大人のファン(いわゆる追っかけ)が多数いるようです。小さな子供に交じって長い望遠レンズでショーを撮影する大人。レンズが邪魔だから撮影を控えてください、と大人の女性同士でいざこざが起きていました。ショーを見せるため次女を肩車している私のすぐ横で。
お昼はフードコートで食事をしました。食事をするのに30分以上は待ったでしょうか。サンリオピューロランドは退場・再入場が可能なので園外で食事をして戻ることもできます。無理に並ばずに外に食べに出てもよいので助かります。敢えて食べたランチはとても美味しかったです。キャラクターで誤魔化すことなく、味がしっかりしていることは意外でした。これは大人も納得できるでしょう。 これらのように大人の女性も楽しめる工夫がたくさん見受けられました。
子供向けにはどうでしょうか。サンリオといえばキャラクターです。キティちゃんを筆頭に数多くのオリジナルキャラクターを発表し総選挙を行うほど充実しています。以前長女と観たショーでキティちゃんは、はっきりと「世界のスーパースター!ハロー・キティ!」と紹介されてゴンドラに乗って空中から登場しました。世界のスーパースターという肩書が誇大広告とはいえないくらい、全世界で活躍するキティちゃん。ビジネス書籍では「仕事を選ばないキティちゃん」と解説され、ありとあらゆる商品・企画・企業とコラボレーションしています。敢えて口を描かないことで見る人の気分で表情を連想させるという工夫があるといいます。ディズニーランドと違い版権をサンリオが持っているので自由に商品展開できるキャラクタービジネスの成功例ですね。うちの娘たちも幼少期からキティちゃんが大好きで、このまま大人になってもサンリオピューロランドに通いそうな予感があります。
やや郊外にあり都心部にないため広々とした環境にある。
3つの路線が入るアクセスしやすい立地。
充実したキャラクターとかわいいを押し出した世界観造り。
屋内型のため天候に左右されず、ショーの演出も時間に影響を受けない。
規模が小さく歩き疲れるほど広くない。
入園料はディズニーランドに比べれば安い。
子どもを連れてくる子育て世代には助かる場所です。なお、その日は17:00閉園でした。夕方には追い出されるので子供たちを自然に帰らせることができるのもいいですね。多摩センター駅でアイスを食べて帰宅しても夕食が遅くならずに済みました。子供の心を掴んで、更に大人の女性たちまで足を運ばせるようにできています。むしろ子供より大人の方が多い。保護者である大人を加味しても、スマホ撮影に余念がない人だらけでした。
かつては経営難だったというサンリオピューロランド。ディズニーランドではない別の選択肢があることは市場にとって健全なこと。サンリオピューロランドから学ぶことがいくつもありました。
甲野 功
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