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~鍼灸師の神楽坂飲み会~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 神楽坂で行われた鍼灸師の飲み会
神楽坂で行われた鍼灸師の飲み会

 

 

先日の月曜日に、いつもながら推している神楽坂にて鍼灸師だけの飲み会がありました。

参加者は

北爪秀幸先生(東京医療福祉専門学校専任教員)
野崎浩先生(野崎鍼灸院
滝沢佑三絵先生(はりいんT
野村森太郎先生(鍼灸治療院森空堂
に私を入れた5名。平たく言えばただの懇親会なのですが、実りあるものでした。まず神楽坂で飲みたいねという話題が滝沢先生・野村先生と私ででておりまして、日本酒が好きな北爪先生が乗ってきた形(細かいところは省いて)。北爪先生が専門学校時代の同期が神楽坂で開業しているから呼んでもいいですか、ということで野崎先生が加わりました。私、滝沢先生、野村先生は初対面です。ちなみに野崎鍼灸院はよく通りかかる場所にあり、以前から存在はチェックしていました。東西線神楽坂駅からほど近い住宅街の路面店。まさかあの、という感じで驚きました。割と近い範囲で開業されているのですが全く面識がありませんでした。こういうことがよくあるのですが(※現在は移転しています)。

 

このようなメンバーで開催されたのですが、繋がりの発端は全てSNS経由でしたこの1~2年程でTwitterから鍼灸師の輪が急速に広まった感がありますこのメンバーで私が最初に面識ができたのは野村先生で、母校呉竹学園の「卒業生の集い」でお会いしたことでした。しかし会場で私に野村先生を消化した同窓生はFacebookで最初に繋がりができた先生だったはず(?記憶が定かではない)。その後、野村先生との関係はTwitterによるものがほとんどです。滝沢先生も昨年、大阪から来てくださった新名先生さまんさ鍼灸院)を駅まで見送った際に知った先生です。その新名先生もTwitterで知った方。今や私は定期的に滝沢先生のところで鍼灸治療を受けに行っています。野村先生の森空堂を借りて小児鍼のセミナー(えみすけセミナー)が開かれた際に挨拶させていただいたのが北爪先生。野村先生の紹介でした。そのセミナー開催のきっかけもTwitterでした。野崎先生は北爪先生の紹介でこの会に参加しましたが、この会の発端もやはりSNSでした。

 

ネット社会と言われて久しい現代、SNSで人の繋がりや情報交換が大きく変化しました悪い面も多分にありますが、活用している人間にとっては可能性が広がる時代になったと思います。元来、鍼灸師という職業は対面であることが必須の職業です。オンラインで鍼灸をすることは今のところできません。たまに電話で念を送るというテレパシーのような手法を使える方もいるようですし、人形のツボを刺激して遠隔で行う技法があることはありますが。原則患者さんを目の前にして実際に話して触れて行うものが鍼灸。リアルな世界が絶対でした。それが場所を越えて日本全国の鍼灸師と連絡が容易に取られる時代になりました。私が鍼灸師になった10数年前では考えられないこと。そのため、SNSを活用して加速度的に見聞を広める鍼灸師と、昔ながらのリアルな出会いだけで過ごす鍼灸師と分かれ始めているようです北爪先生、滝沢先生、野村先生、私はまさにそのような時代だから関係が構築できたと言えます。そこが分かっているからでしょう、北爪先生は野崎先生にTwitterとかSNSやってみようよと話しかけていました。

 

ネット社会になり対面しなくても済むようになりました。クレジットカード契約ですらネットでできます。今は電話よりもネット予約の方が主流です。企業も出張して会議するよりスカイプなどのテレビ電話機能を使った方が安上がり。漫画家ですらデータを介してアシスタントに仕事を振ることも。

このような非対面で済んでしまう時代だからこそ、実際に会って話をすることが相対的に以前に比べて重要になっていると言います

情報が瞬時に伝わるのですが、その人の持つ人間性や雰囲気、考えている真意など非現実的な部分はどうしても会ってみないと分かりません。ですから今回のように時間を作って鍼灸師が集まる意味は大きいのです。10年前に比べても。かつての鍼灸師同士の出会いは同じ職場になるか、勉強会・学会・セミナーなどに参加するくらいしか卒業後はありませんでした。あとは同窓生の紹介くらい。環境の違う同業者(鍼灸師)と出会う可能性は低かったのです。フルタイムで働いていると職場以外の交流を持つ時間も気力も無くなって、狭い日常が全てになりやすくなります。かつての私はそうでした。
そして交流会や勉強会で初対面した鍼灸師同士でも手探りで終わってしまうことがままありました。事前情報が無ければ氏名・年齢・職場・出身校といった基本事項を確認するくらいで話が終わって名刺交換したものの、これ誰だっけ?という感じ。普段の行動や考えが分かった上でお会いするのでは雲泥の差です。またたとえ初対面でもSNSで動向を追っていくと興味がわいて次の行動に繋がることもあるのです。

 

今回のメンバー5名は3つの世代に分かれており、上と下は20歳くらいの違いがあります。奇しくも全員東京医療専門学校卒という共通項がありましたが、世代差がありすぎて同窓会で話をするようなことはないでしょう。環境の違うメンバーが一緒にイベントをするきっかけにSNSはなりました。

そして話をしてみると
同じ神楽坂近辺で開業している
同じ地元出身
格闘技の趣味がある
日本酒が好き
同じプロジェクトをしている
などのメンバー全員ではないが複数名に共通する項目があることが分かりました。そのことで新しい親近感が生まれました。参加者は鍼灸師で自院を持っている人ばかり。楽しい飲み会で終わることなく、今後のプラスになるように結果的になっていました。それは情報交換であり、取り組んでいることのアピールであり、知らなかった新しい知識の習得であり。世代も違えば置かれている環境も違うからこそ得るものがあります。全員が暇を持て余してしましているわけではなく、時間を作って集まりました。それゆえにのほほんとした雰囲気なようで持ち帰るモノを持ち帰っている感じがありました。

 

私はお酒が全く飲めない体質なので飲み屋に関する情報がありません。日本酒も何が良いのかも知ろうとも思っていませんでした。日本酒が有名なお店に入ったことと日本酒好きなメンバーのおかげで、これまで接点のなかった日本酒の世界を垣間見ることができました。一人だったら一生関わることはないだろう分野を知ることができ、これだけでも大きなプラスでした。

 

私は自営業ですから普段から必要経費には鋭いです。経費の項目に「接待交際費」があり、主に飲食代が経費として落ちるのです。なぜ飲食代を経費に入れられるのでしょうか。それは食事、飲み会の席には大きな商機があることを税務署が認めていることだと思うのです人と対面して行う鍼灸師が、ネット全盛のこの時代に、集まって飲み会をする。新旧のコミュニケーションを駆使して成長する場があることを実感しました。

 

甲野 功

 

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