開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
本当に私事ですが、開業当初からコツコツ書いてきたブログが900件になりました。1000件の方がキリがいいのですが、それはかなり先になるので900という数字に到達した時点で振り返ることにします。
ブログとは近年できた概念で当初はネット上に公開する日記のようなものでした。SNSが発展する前に芸能人がブログを公開することが流行り、ファンとのコミュニケーションツールになったと言えます。
いまやYouTube、TikTokなどの投稿動画、Instagram配信やFacebook配信にZOOMといった動画配信、Spoonやvoicyといった音声ツールと、様々なツールがありブログというものは古典的なオウンドメディア(個人が発信する媒体)となっているかと思います。
主に文章と画像による媒体ですから動画に比べれば情報量は少なくなります。ネット広告もそうですが、今は動画(もちろん音声も込みで)による広告が流行です。音声のみのものもラジオに代表されるように戦前からあるものですから根強い人気があるといえるでしょう。
私がブログをするのは、言い換えると音声や動画に手を出していないのはいくつか理由があります。
まず動画、音声が苦手ということ。
世代的に自撮り(自分で自分を写すこと)を若いときにしてきませんでした。スマートフォンはおろかデジタルカメラが無かった高校、大学生時代。写真を撮ることは手軽ではなくお金がかかりました。
同様に動画も簡単に撮影できませんでした。ビデオカメラはありましたが撮影時間が限られたテープですから無計画に撮影できません。今のようにスマートフォンをかざせば撮影できることはなく、撮影した内容をモニター(テレビ)に繋がないと確認できませんでした(大学時代にはモニター付きビデオカメラが普及し始めましたが)。
自分で自分を写すという文化が無いまま社会人になったため、自分の姿がずっと映っている状態が結構恥ずかしい。むしろストレスです。自分の声も聞き慣れないので好きになれず、映るのが今でも億劫です。自分以外を撮影することはまだ平気なので今後は動画も視野に入れ行こうとは思うのですが、配信などは気が重たいです。
ここまでは私の苦手意識でしたが、受け手のことを考えるとブログの利点が見えてきます。
動画は情報量が多いので見るのに時間がかかります。ブログであれば相当長い文章を書いても5分程度で読み終えます。私は長い文章を書くので何とも言えないところですが、読むのに10分もかかるものはほぼ無いと思います。
動画ですと5分、10分はすぐにいってしまいます。倍速再生をしてもそれなりに時間が取られます。YouTuberの方々はつまらないとすぐに別の動画に行ってしまうので飽きさせないように驚くほどの努力をしています。テンションを上げて、字幕を付けて、最初にハイライトを流して、と編集力がとてつもない。
他人の時間を占有すると考えると動画はかなりハードルが高いです。生配信だと更にそうで、ずっと画面の前に居させるには相当な努力が必要でしょう。
そう考えるとブログは結構、手軽で数分の空き時間(例えば電車に乗っているとき、列に並んでいるときなど)で気軽に読めるものです。音声が無いので音漏れや聴覚を奪われる必要がありません。
新進気鋭の芸能活動をしているオリエンタルラジオの中田敦彦氏(芸人からYouTubeに軸足を移し実業家でもある)もブログが結構大切だと語っていました。
そういった意味でブログが有利だと判断してやってきています。
それではブログとは何なのでしょうか。
当初の日記という面は残しつつ、用途は多岐に渡っています。
情報の告知、考えを示す、論文のような使い方、集客ツール、作品発表の場、などなど。一時期はホームページは作らなくてもブログだけはやりなさいと言われるほど汎用性が高く、重要なものになりました。そのポジションはSNSに置き換わっているように思えますが。ブログも広い意味ではSNSの一種なので進化したといえるかもしれません。
私の場合、Facebookの投稿を治療院のホームページ内のブログに加工しています。よってFacebook投稿→ブログという流れになっています。このような形にしているのは理由があります。
まずあじさい鍼灸マッサージ治療院を開業した当初、まともなホームページ(無料プランのもの)もなく、看板もなく、外部への訴求する手段は個人的な付き合いかFacebookしかありませんでした。当時は既にMixiが衰退しており使う人が減っていました。Twitterのアカウントもあったのですが匿名性が高いということから敬遠していました。仕事柄、信用が大事ですから本名が原則のFacebookが一番都合が良かったのです。個人ページとは別に商業ページも持つことができますので。
開業してしばらくは毎日Facebookに記事を投稿していました。私がどのような想いで開業したのか。技術的なこと。コースの説明。待っていても誰からも連絡が来ないのでFacebookの投稿を重要視していました。
立地は人通りがあるところではないのでビラ配りをするにも無理があります。何より私一人なのでビラを撒く時間が勿体なかった。開業してみたものの院内の改善点は山ほどありましたから。作業の隙間時間にFacebookへの投稿をしていました。長女も小さかったですし、週一日は県外に仕事に出ていました。患者さんは来ないので暇ではあるのですが、時間が余っているというわけではありませんでした。
Facebookの投稿はあくまでSNSであり、タイムラインとして流れていきます。タイムラインとは時系列のような意味合いで、投稿を繰り返せば新しい投稿が一番見られて古いものはどんどん過去に埋もれていきます。そうなると最新のものを更新することが大切である反面、過去のものを遡るのが困難になります。
そこで考えたのがFacebookの投稿をブログにまとめてホームページに載せることでした。
Facebookは「あじさい鍼灸マッサージ治療院」のアカウントとして認識されます。言い換えると住所(アドレス)が一つ。住所を辿ってその場所に着いても、新しいものからしか投稿が見えないので過去に遡るのはかなり面倒です。対してブログにすると投稿した一つ一つに住所(アドレス)が付くのでブログのタイトルや内容からたどり着く(検索できる)ことができます。
具体的に言うとFacebookで投稿すると数日のうちに閲覧数が上がりますが、3日もすればほとんど見られなくなります。ブログとして作り変えておけばずっと情報として保存されるので長期間読まれる可能性があるのです。同じ内容であっても短期的に読まれることと、情報としてずっと残ることで存在意義が変わるのです。
この仕組みで当院は生き延びてきたと言っても過言ではありません。
開業して一番悩むことは経営面です。技術的に自信がなければそもそも一人で始めようとは思いません。完璧は無いのですが、ある程度経験を積んだら挑戦するという感じです。
始めるのは簡単で継続するのが大変なのがこの仕事です。直近でかつずっと影響するのが集客。患者さんに来てもらうことです。立地を良くすれば来てもらえる確率は上がりますが月々の家賃、テナント料がかかります。広告宣伝費をかけるにしてもどれだけかけるかは難しいところです。まして私の仕事は法律による広告制限が強く、今後もどうなるか予断を許さない状況。
費用を抑えて効果を出すために活用したのがSNSだったという結論。地道に投稿を続けることは労力ですが、費用は原則かかりませんし、アウトプットするために勉強することになります。何より私の人間性が出るので信用、信頼に繋がります。
具体的にいうとFacebookの投稿は毎回長文を書きますが、これくらいの文章を読んでいられる人は、少々失礼な言い方かもしれませんが、きちんとしている場合が多いです。
Facebookという実名登録が基本の世界最大のSNSで文章を読んで理解できるというのは一つのハードルです。過去に、文章が長すぎるから端的にまとめて、というコメントがあったので1行で結論をまとめました。短くしようと思えばいくらでもできますが、言葉を端折ることで生じるご認識がトラブルのもとになるのでくどいくらい丁寧に書くようにしています。長文にうんざりする方は変に来られても説明が通じないかもしれないので、ターゲット外になっても構わないと考えています。
話は逸れますが同業者には新規患者さんをある程度ふるいにかけるシステムを取るところがあります。敢えてホームページからの予約が手間になるようにするなど。誰でも彼でも来てくださいとなると、トラブルになるし悪評判を立てられると結果としてマイナスです。
また、ある理由から条件付きで無料の施術することになったら、無料の利用者は無断キャンセルがあり、それまでこのようなトラブルは無かったので驚いた、という話を耳にしました。
Facebookの投稿から私の考え、スタンス、人間性に興味がある、納得できるという方が来ていただけるとお互いに良い関係になると考えています。
Facebookに出した投稿を更に編集、加工して院のホームページ内のブログに変換します。
内容は基本的に変わらないのですが、Facebookと違って文字に色を付ける、文字を強調できる・大きくできる、画像を任意の場所に入れられる、文字にリンクを貼ることができる、といったメリットがあります。Facebookに投稿する際は下書きをして、投稿時に再度読み直し、ブログに加工する際にもう一度見直すようにしています。そうすることで誤字脱字がかなり減らせますし、表現を丁寧なものにすることができます(完璧とは言えませんが)。
ホームページ内のブログは一つの完成形で資料として整理して保存されるものです。繰り返しますがFacebookの投稿はタイムラインであるので過去のものを調べるのはとても難しくなります。ブログにしておけば一つ一つにURL(ブログのアドレスのようなもの)が付くので検索ができます。それ以外にもホームページ上でテーマごとに分けて掲載しています。
大分類と小分類は以下のようになっています。
●社交ダンス関連
・社交ダンス全般
・学連関連
・東京理科大舞研関連
●地域のこと
・コラム
・地域のスポットを紹介
●院長の考えに関すること
・治療哲学
・家庭の事、子育てのこと
・コラム
・紹介
●あじさい鍼灸マッサージ治療院に関すること
・治療院エピソード
・周年記念
・方針、取り組み
・コラム
・新機材紹介
●院長の経歴、経験
・個人史
・過去の経験
・コラム
●治療技術について
・鍼
・灸
・按摩
・指圧
・マッサージ
・東洋医学全般
・意識
・その他徒手療法
・リハビリテーション
・症例
・その他
・吸玉
●治療院業界関連
・コラム
・報道
・資格区分
・鍼灸マッサージ教員養成科
・業界状況
・知識
・他院紹介
●経営に関わること
●ボランティア活動に関すること
●神社仏閣パワースポット
最初からこのような分け方ではなかったのですがブログが溜まってきて自分自身でも整理しないといけないと思い分類分けをしました。更に時系列で並べておくページもあり、日付からも検索できるようにしています。
このシステムを構築しておいたおかげで今非常に助かっています。過去に書いたブログをTwitterやダイレクトメッセージで紹介することができるからです。主に同業者や学生さんに参考資料として引用したいときにブログのURLリンクを貼るのです。
一度完成させたものなのであとは適切なタイミングで出すだけ。それだけでもかなり重宝されます。
分類を見ればわかる通り、技術・学術的なことから業界状況のネタ、経営の事、いたって個人的な趣味の話、など書いている内容は多岐に渡ります。情報を必要としている人に届けるようにしていますが、900件もあると書いた私自身が探しきれないので、一番利用しているのが作った私です。
これらのブログから来院してみようと決める患者さんや学生さん、同業者が多いです。むしろ新規患者さんのほとんどがそうかもしれません。色々と参考になったから一度会って話をしてみたい、治療を受けてみたい、と考えてくれるのです。
これだけ書いているとブロガーとしてブログで稼がないのですかと言われることがあります。ブログに広告を載せて広告料を頂くというものですね。過去に考えたことがありまして、アメーバブログのアカウントも作ったのですが止めました。
理由は広告が入ることで読みづらくなることが一つ。とにかく長い文章なので途中に余計なものが入ると一層読みづらいこと。
次にブログで稼ごうという頭になると閲覧数を上げることを念頭において内容が偏る弊害です。それこそ炎上狙いで過激なことを書いてしまうようになるかもしれません。世間受けするテーマを選ばないといけなくなります。それはいけないと思っています。もしも文章で稼ぐならばnoteというものがあるのでそこに有料記事を書けばいいわけです。ブログを使って来院してもらい、本業の治療で稼ぐことが王道だと考えています。
もう一つブログの利点はホームページのSEO対策です。SEO対策とは検索されやすくするための施策です。原則として更新が頻繫にされている方が検索順位が上がるとされています(情報が最新のものに更新されていると判断されるため)。一度ホームページを完成させると変更する個所は少なく、ブログくらいしか更新するところがありません。頻繁にブログを書くことは検索されやすくするためでもあります。長文の方がよいと言われているのでそれも長めに書く理由の一つですね。
Facebookの投稿はそのままにしておきますが、ブログではメンテナンスを行います。リライトと言われるもので、表現を適切にしたり(書いた時期と現在では状況が変化していることがある)、画像を変えたり、内部リンクを増やしたり、など。完成させても何度も改良することがあります。そうすることで資料としても磨きがかかるわけです。
開業当初は毎日書いていましたが、今は月に15件をノルマにしています。それ以上はちょっとできないですし、燃え尽きてぱったりと書かなくなった時期があります。それがなければとっくに900件まで到達していましたね。新型コロナウィルスの影響で臨床が暇になったのでここ数カ月は16件を目標にしています。
日常的に文章を書いて外部発信する習慣がついたことで多くのメリットがあります。
本を読む。体験をする。勉強をする。どれもブログのネタになるからと前向きになりますし、投資になると費用を惜しまなくなりました。最低限ブログにすればいつか元は取れるでしょう、という気持ちです。
甲野 功
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