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~紫陽花のマスク~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 紫陽花柄の布マスク
常連さんにいただいた紫陽花柄の布マスク

 

患者さんを前にするときマスクをすることが必須になりました。もちろん新型コロナウィルスの影響です。外出するときはマスクすることが義務付けられているようなもの。仕事ももちろんマスク着用になります。

 

私の本業は肉体労働の範疇に入ると言えるのでマスクをするのは苦痛です。マスクを着用したまま按摩指圧やオイルマッサージをするのは結構大変。ただでさえ夏場は汗だくになることがあるのに、マスクをしたまま行うと体力消耗がより激しくなります。患者さんは肌を露出して寝ている状態になることもあるので、冷房をかけすぎるわけにもいきません。お医者さんの手術のように汗を拭いてくれるひとが別にいるわけではないので、マスクは仕事のパフォーマンスを下げる要因です。

 

もちろん今は外すという選択肢がないので、着けて臨床現場に臨みます。東京都の新規感染者数が100名を超える事態です。注意を払う必要があります。

 

 

先日、新型コロナウィルスの影響で足が遠のいていた常連の患者さんから布マスクをいただきました


それがあまりにも私の趣味にぴったりで驚きました。そして嬉しかったです。

 

その布マスクは紫陽花の柄で、色は濃い青。もう完璧なのです。私の趣味にぴったり。

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 紫陽花柄の布マスク
青色で紫陽花の柄が入っています。

 

 

常連さんは、私が紫陽花のことが大好きなことを知っています。5月には紫陽花の生花を院の待合室に飾ることや、紫陽花に関連する品物を集めていることもご存知です。紫陽花の語源から(一説によると藍を集めるからあじさいとなった)藍染のものも好きであることや青がイメージカラーということも理解しています。


常連さんがネット上でやり取りのある人が手作りの布マスクを販売していることを知り、その商品が私にぴったりだと思って取り寄せてくれたのでした。心遣いに感謝です。

 

以前も箱根登山鉄道の紫陽花が入ったパッケージの飴をお土産にくれました。箱根も好きですし、登山鉄道も好き。紫陽花も好きということを覚えていてくれました。
その方は西の方出身なので、関東近郊の観光地はあまり馴染みがなく、箱根や日光のことを紹介したことがあります。箱根に行ったときに私のことを思い出してくれたといいます。

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 箱根のお土産
以前いただいた箱根登山鉄道の飴。紫陽花のパッケージ。

 

 

早速いただいた紫陽花柄の布マスクをしてみました。

 

私は敢えて白衣(ケーシー)を青色にしているので、統一感のある全身コーディネートになった気がします。イメージカラーが青、藍色なので院内備品も青系が多いのです。青は鎮静、落ち着かせる色。加えて医療関係は白が基本なのでズボン(スラックス)は白にしています。その仕事着に布マスクが色合いも合致しますし紫陽花というモチーフも合っています。

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 マスクをした姿
マスクをした全身の姿

 

一般的なマスクは白色ですから、もちろんそれを使っても構わないのですが、せっかくですから紫陽花の入った青いマスクをした方が粋というもの。しかも患者さんにいただいた布マスクを使用するということに意味があるというもの。不織布マスクよりは息苦しくて少々サイズが小さいのですが、着けて現場に出ることに意義があると思います。

 

本音を言えばマスクを着けて仕事をしたくありません。

 

疲れるということもありますが、私の表情が患者さんに伝わりづらくなるのと声が通らないのが嫌なのです。私の表情や声も治療において重要な要素になります。人間対人間ですから表情が分からないと不安にさせることがあります。特に新規患者さんですと。ホームページで私の顔写真を見たうえで来院することを決断していることが少なくないでしょう。声も情報伝達という意味で需要であり、うつ伏せで寝ている患者さんは声の情報はとても重要です。

 

反対に患者さんのマスク着用にも困ることがあります。理由は同じで患者さんの表情を読み取ることが難しくなること、声が聞き取りづらくなることです。私のマスクは相手に与える情報が阻害されますが、患者さんのマスクは私が受け取る情報が少なくなります。
表情と声を阻害するマスクの存在は基本的に好ましいものではありません。

 

そうは言ってもこの状況では仕方のないことです。マスクをしなければならないのであるならば、”意味のある”マスクを着用して患者さんの前に立ちたいです。感染予防という機能面だけでなく。
その”意味のある”マスクに出会ったという感じです。常連さんにこの布マスクをもらわなければ、何も考えずに備品として不織布の使い捨てマスクを着けていたことでしょう。マスクという必要な備品に、”新しい意味”を見出して価値にしたのは大きな発見でした

 

新型コロナウィルスで大いに不便なことがありましたが、マスクというものを進化させたのは副産物だったと考えます。もう大きな進化はないと考えられていたマスクが新たな機能、新たな使われ方が見つかったという。
これまでに<マスクをプレゼントする>という概念は無かったと思います。支給するという意味で大量の箱入りマスクを医療機関に渡すパターンだけで、個装されたデザイン性のあるマスクを他人にプレゼントするというのは新しく生まれたものではないでしょうか。

 

このいただいた紫陽花柄の布マスクはあじさい鍼灸マッサージ治療院で白衣を着て患者さんの前に立つときだけ使うマスクです。

 

甲野 功

 

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