開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
私は和菓子が好きです。子どもの頃から和菓子を食べていたので今でも好きです。新年に親類が集まる会合で叔父が赤坂の老舗和菓子店の練り切りをいつも用意していました。色の鮮やかさが綺麗で子ども心にも上品な味だと思っていました。
大人になると和菓子を手土産に持って行くと便利なことに気付きます。お年寄りはだいたい和菓子が好きですし、洋菓子よりもかしこまった感じがします。開業してから仕事の関係者に渡すのにも重宝しています。本当はケーキの方が喜ばれるのかもしれませんが保冷しておく必要があるため持ち運びに制限がありますし、賞味期限も長くありません。和菓子ならば基本的に常温で平気ですし、ケーキよりは賞味期限が長いものが多いのです。個人的にクッキーやビスケットがあまり好きでは無いので、これらを手土産にするのは躊躇してしまいます。自分がもらっても嬉しくない品を渡すというのはいかがなものかと。
患者さんにちょっとした贈り物としても和菓子は使い勝手が良く、洋菓子に比べれば食物繊維もあり健康的と言えます。包装もフォーマルな感じがするお店が多いですし。
近所である神楽坂エリアには和菓子処がたくさんあります。かつての花街で今また観光地として輝きを取り戻し、若い人も訪れる東京屈指のスポットになりました。古くからある街には和菓子処が似合います。需要もあるでしょう。幾多の和菓子処があります。神楽坂に限らず治療院近くの曙橋には、「いちご大福の元祖」大角玉屋があります。
地域の和菓子を遠方から訪れた方に紹介がてら渡すことがままあります。
このような個人的な嗜好と仕事に役立つということもあり、近隣の和菓子処をチェックしています。これはいいなと思うとひとに紹介するようにしています。今回は神楽坂の和菓子処を紹介します。
清水
お店のホームページが見当たらないので食べログのURLを載せておきます。
場所は東京メトロ東西線神楽坂駅矢来口から歩いてすぐ。ラカグと神楽坂中央通りを挟んで早稲田方面に少し進んだところにあります。生まれてからずっとこの地域に住んでいるのに最近までその存在を知りませんでした。完全に盲点でした。何度も前を通ったことはあったのですが和菓子処という認識が無く、お店であることも分かっていませんでした。目で見えていても脳が認識していないという現象でしょうか。結婚して子どもがこれから生まれるとなったときに、世の中には妊婦さんや赤ちゃん連れの家族がどれだけ多いのかはじめて認識する新米パパのような。
これまでに、五十鈴、大角玉屋、梅花亭、船橋家と和菓子処を幾つか紹介してきました。煎餅の地蔵屋を含めると近隣の和菓子関連は結構書いてきたつもりです。もちろんまだ書いていない和菓子のお店はありますが、あること自体を知らなかったのは珍しいです。清水はつい最近できたわけではありません。私が子どもの頃から神楽坂に店を構えていました。
なぜ今となって清水という和菓子処を知ったのかというと、長女の同級生の実家だと教えてもらったことがきっかけです。小学校に上がった長女を公園に連れて行って同級生と遊ばせることが増えました。公園ではお父さんも結構いらっしゃり、私がずっとこの地域にいることを話すと、
「和菓子屋さんもそうですよね」
と言うのです。
「どこの和菓子屋さんですか?」
と聞くと
「神楽坂駅出口前の」
と言われて、
「あれ?そこに和菓子屋があったかな?」
と思ったのです。
聞いてみると清水のご主人は私の小学校の後輩にあたることが判明。それは奇遇だと長女とともに公園からの帰りにお店に寄ってみることにしました。
長女も私に似て和菓子が好きです。和菓子は大人の味なので小さい子どもは苦手なことが多いと思いますが、うちの上の子は平気です。保育園に通う下の子は和菓子が嫌いですが。
長女は練り切りの細工や色合いをみるのが好きです。練り切りが欲しいと和菓子屋を4件回って、結局気に入ったものがないのでチョコレートを買ったという面倒な過去もあります。
清水の店内に入ると昔ながらのお店という感じです。店頭の奥は作業場になっていて手作りで和菓子を作っているところがガラス越しに見えます。通年で販売する商品と季節によって変わる商品があり、この時期のお菓子「あじさい」が店頭に並んでいました。私は、まさにこれは!という気持ちで「あじさい」を買いました。長女は最中にすると言って最中を一つ買いました。帰宅して和菓子を食べると、長女はいたく清水の最中が気に入ってしきりに美味しいと言います。また形が凝っていて綺麗だと。お友達のお店だからお世辞を言っている様子はなく、純粋に最中の形と味を喜んでいるのでした。次も買う、今度はお母さんにも食べさせると言って数日後にまた買いに行きました。私はというと和菓子を包む包装に目が行きます。きちんと紙に包んで紐で縛っています。手作業で行っています。和菓子は手土産として使うことも多いので包装の仕方が丁寧であることは重要なポイントです。他の目立つ神楽坂の和菓子屋さんはデザインを派手にしたり効率よく包装できるようにしたりしているのですが、清水では素朴な手作業を守っている印象を受けます。
このような和菓子処が近所にあったとは驚きだったことと気づかないことが情けなくなりました。私と同じようにずっと地域に留まり子どもを母校に入れている。応援する気持ちと今後も色々と利用しようと思いました。清水があるエリアは最近、「奥神楽坂」なる言葉あるそうで、この近辺を指すようです。飯田橋駅から神楽坂通りの坂を上り、毘沙門天がある神楽坂下。大久保通りを越えて赤城神社のある神楽坂上。そこから更に進んで入り組んだ住宅地を奥神楽坂と呼ぶそう。このエリアはまだまだ知らない名店があるようで色々と巡ってみたいものです。
よいお店を知っておくことは患者さんにも有益です。新しい和菓子処を知ることができて良かったです。
甲野 功
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