開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
上野動物園に行くと海のように広がる不忍池(しのばずのいけ)を見ることができます。不忍池は季節によって蓮が咲いて居たり葉が枯れていたりと風景を大きく変えます。不忍池に島のようにあり、そこに鎮座しているのが弁天堂。
子どもの頃からいつもお祭りのように屋台が出ているなと思ってみていました。また小学生の時に読んだ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で主人公の両さんが弁天堂を燃やしかけたことがあるというエピソードを知り、ここがそうかと感慨にふけった場所です。
開祖は天海大僧正。江戸幕府設立時に徳川家綱の側近と言われた僧侶です。なかなかの有名人が建立したのですね。まず弁天堂は寛永寺の一部だということを最近になって知りました。弁天堂を調べるにあたり寛永寺を知る必要があったわけです。前に紹介した清水観音堂も寛永寺。寛永寺自体のことが分かっていませんでした。
天海は上野の山を京都に見立てといいます。寛永寺は京都にある延暦寺を基に創られました。延暦寺は年号が「延暦」の時代に創建されたもの。寛永寺は年号が「寛永」の頃に創建されたからこの名前。なるほどと思いました。延暦寺と寛永寺、名前の由来はこうだったのですね。
さらに不忍池を滋賀の琵琶湖に見立てました。琵琶湖にある竹生島、そこにある宝厳寺に見立てて弁天堂を建立しました。ここまで京都に似せていたのですね。上野を京都に見立てるということは江戸時代から始まっていたとは。今は陸続きになっていますが元々は本当に島だったとか。江戸時代に橋をかけたとホームページにあります。
弁天堂は遠くから見ると周りに建物がない所にポツンとあるように見えます。その先には高層マンションが立ち並び一種異様な景色となっています。弁天堂の造りは八角形をしていて美しさを兼ね備えています。
弁天堂の本尊は辯才天(弁財天)です。音楽と芸能の守り神、金運上昇のご利益もあります。江ノ島も含めて弁天様は多くありますね。なお弁天堂の辯天は谷中七福神に数えられます。この弁天堂のある島には他の谷中七福神である大黒天も祀られています。
弁天堂以外にも様々なものが点在しており歩き回ると色々な発見があります。めがね之碑とか東京魚商行協同組合の魚塚など。
都心部にあるとても立地のよい上野。不忍池と弁天堂。上野を訪れたときは弁天堂も見てみてはいかがでしょうか。
甲野 功
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