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~アジサイ塾の卒業祝い~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 アジサイ塾卒業祝い
神楽坂で集合写真

 

 

先日はあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家試験が終わった鍼灸マッサージ専門学校の学生たちを卒業祝いにと神楽坂を紹介しました。1年生の頃から個人的にサポートしてきた学生さん達です。

 

今から4年前の春。私のもとにある女性から進路相談が寄せられました。

今後医療系国家資格を取得するために進学を考えているというもの。理学療法士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師などどの資格を取るのが最適なのか調べているということでした。それからメールで何度も相手の情報を聞き、こちらの意見や業界状況を伝えるやり取りが続きました。

 

私のアドバイスとして、あん摩マッサージ指圧師が一番取るのが一番よく鍼灸師も同時に3年間で受験資格が得られる本科(鍼灸マッサージ科)を勧めます、ということを伝えました。彼女は考えた結果、本科進学に絞り学校選びを始めます。本科のある学校を数校選んで学校見学を繰り返し志望校を決定。私は情報提供をしましたがどこが良いかは伝えず、彼女が足を運び目で見て感じたもので学校を決めました。入試時のアドバイスもしておきました。

 

彼女は無事に合格。翌年の春から本科(鍼灸マッサージ科)に進学が決まったのでした。合格後に一度当院まで来てくれて鍼灸、オイルマッサージを受けてくれました。その時がお互い初対面でした。

 

ちょこちょこ進学相談を受けますが、私が面識のない人の相談にのって実際に進学した例が初めてのことでした。実際に会ったことが無い人にメールだけのやり取りで進路のアドバイスをする。今後の人生に関わることですが、互いに本気でした。毎回結構な長文のやり取りを重ねて。

本人次第ではありますがやはり入学後のことも気になっていました。事前に、どのような勉強をするのか、どういう技術を練習するのか、学生生活はどのような感じか、など情報を伝えていましたが。特に彼女が入った年から専門学校のカリキュラム変更が始まり前年よりも単位数が増えて課外授業も増えることになります。私が学生だった頃とは時代が違いますし、国家試験を受ける3年後も今と違っていることでしょう。学校の勉強とは別に、臨床現場で見てきたリアルを伝えておこうと考えるようになりました。

 

そこで学生になった彼女に声をかけて専門学校の授業では習わないテーマを教える企画を立てました。内容は業界の問題、現実、理不尽さなど。

 

 

私が教員養成科を卒業し、鍼灸専門学校の教員になった同期や専門学校の先生方と話をして感じたこと、そして母校や出身校の地域が異なる他の鍼灸師と交流して知ったこと。

 

それは国家試験をパスして鍼灸師免許を取ったにも関わらず驚くほど多くの人が鍼灸をすることなく業界から距離を置いていくという現実。

 

最初は意味が分からなくて。3年間もかけて数百万の学費をかけて、年に一度しかない国家資格に合格して。これだけ大変な苦労をして得た資格を活用しないとは一体どういうことなのか?。単純に損じゃないかと。

 

私の本科同級生は業界を去ったという話はほとんど聞かないですし、多くは院長になって自分の院を持っています。全員の進路を知っているわけではありませんが、卒業後数年経って同窓会で集まったときに臨床をしていないメンバーはいなかったのです。辞めちゃう人がいるというのは、たまたまそうなのだろうと当初は思っていました。しかし複数の証言を聞くと、どうもそうらしいと。

 

そもそも学校の授業で鍼灸師は食えない、儲からない、生活できないと言われることもあるのだとか。教員免許を取り教員側、学校側の状況が見えてくるとこれもあながち都市伝説では無いことを理解してきます。実は私の勉強した環境(学校、同級生、時代、諸々含めて)が恵まれていたことが本科を卒業して随分経ってから分かるようになったのでした

 

 

私が入学に関わった彼女がしっかりと卒業してその後納得して臨床ができるようになってもらいたいと考えました。入学してしばらくした頃、彼女に連絡をして話をする場を設けました。その際に同級生で一緒に参加する人がいたら連れて来てくださいねと伝えました。それをきっかけに不定期の個人セミナーのようなものが始まったのでした。

 

テーマは色々とやりました。いわゆる国家試験に出るような内容は一切行わず、卒業後に引っ掛かりそうな問題点や参加者が将来興味がある分野、経営や広告についてなど。3年前にメッセージグループができて集まりの名前を決めた方が便宜上助かるということをある学生さんに言われました。勝手にアジサイ塾とスケージュールに入れていましたというコメントを目にし、私はそれならば「アジサイ塾」にしましょうとしました。

今行っている学生支援の原型がここにあります。この集まりが無かったら今のような活動はしていなかったことでしょう

 

その学生さん達が遂に国家試験を受験。自己採点で合格できているということでしたのでお祝いをしましょうと神楽坂に行くイベントを開催しました。ただただ神楽坂を歩いて美味しいものを食べるというものに。彼女たちの希望を踏まえてランチとお茶をしました。

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 ルブルターニュのガレット
あじさい鍼灸マッサージ治療院 神楽坂茶寮のパフェ
神楽坂の名店へ

 

 

 

彼女たちは今月の卒業式、国家試験の合格発表、名簿登録を経てプロとして同業者になるのです(※あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の各免許は国家試験に合格した上で厚生労働省の資格名簿に登録されてから効力が発揮します)。

 

今回のことで一つ終わった感じがします。

 

国家資格を取ろうと考えて相談をしてきた人が資格の選択、学校選び、入試、3年間の学校生活、国家試験終了まで。足掛け4年間を少し関わってきました。かつて私も通った道です。その経験を次の人のために手助けすることができたのかと。専門学校3年生の1年間は新型コロナウィルスの影響で思い描いていた学生生活はほとんどできなかったようです。また今の1年生は授業形態が変わったことで退学者が出ているそうです。無事に国家試験まで終えることができて安心しています。

 

この変化の速い時代に3年間はとても長い時間でしょう。4年前に鍼灸マッサージ師を目指した環境と今とでは社会環境が大きく異なっていると言えます。あの頃の常識が通用しないというか。3年間の勉強と練習を経てこれからプロとして現場に出ていきます。これから彼女たちのスタートになるわけです。

 

私が過去に驚いた資格取得後に業界から去っていくという話。資格を取ることが目的ではなく、それをどう活用していくのか。次のステージも楽しみですし、ここから本番です(自分のことを振り返ると、4年間私も廃業せずにいたのだとも言えますね)。

最初のアジサイ塾メンバーが臨床に出てどのような活動をしていくのか。楽しみです。これからは同業者となるわけです。もしかすると私が助けてもらうことになるかもしれません(そうなることを見越しての活動でもありますが)。

 

独立開業して個人の裁量で色々な活動ができるようになりました。そして多くの出会いがありました。ふと始めた鍼灸マッサージ専門学生支援もその一つ。今回のお祝い会で一つ終えた感じがあります。彼女たちにおめでとうございますという気持ちと、自分自身にもこれからも頑張ろうという意気込みがありました。

 

甲野 功

 

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