開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
新宿のカメラ量販店と言えばどこを思い浮かべるでしょうか?
今だとビッグカメラという人が多いかもしれません。新宿駅と地下で連結している新宿西口ハルクにあるビッグカメラやユニクロと連携したビックロが有名です。
私が子どもの頃は“まあるい緑の山手線、真ん中通るは中央線~”の歌詞がテレビCMで流れたヨドバシカメラが印象的です。今でもヨドバシカメラは新宿に本店を持ち、カメラだけでなく家電からゲーム機、更には時計や健康器具など多岐に渡る品揃えで新宿に一大拠点を持っています。
余談ですがヨドバシカメラの店員さんは質が高いと評判で、豊富な専門知識があると言われています。私も普段はビッグカメラに行くのですが腕時計を買うときはヨドバシカメラに行きます。品揃えと店員さんの対応がやはりいいからです。
そのヨドバシカメラの”ヨドバシ”とは何かご存知でしょうか?
私の父世代は即座に淀橋という地名だよ、淀橋浄水場のあった、と答えます。今の西新宿あたりは淀橋という地名でした。現在の東京23区の一つ新宿区は淀橋区、牛込区、四谷区が合併し昭和22年に発足しました。つまり戦前生まれの人には淀橋区という地名に馴染みがあります。そして昭和40年(1965年)までは淀橋浄水場という大きな施設が西新宿にあったのです。私が生まれる前のことでその姿を見たわけではないのですが、あの世界一のターミナル駅新宿の西側に広大な浄水施設が広がっていたのです。今では考えられませんね。
ただ私は昭和52年(1977年)生まれでぎりぎり昭和50年代の記憶があり、まだ新宿にだだっ広い空き地が広がっていたことを覚えています。淀橋浄水場跡地は京王プラザホテルをはじめ、新宿副都心の超高層ビル群そして東京都庁が建ちました。
都庁や新宿副都心のあたりを歩くと分かりますが地下を歩いていたと思うといつの間にか地上に、またその逆という経験があります。JR新宿駅西口を出て都庁に向けて地下道を歩いているといつの間にか地上の道路に出ている。反対に都庁から地上を歩いて新宿駅に向かうと地下街に入る。階段で下がったわけでも上がったわけでもないのに。
これは淀橋浄水場で水を溜めるために掘っていた地形をそのまま活かしているからですね。浄水場が廃止されて埋めて土地の高さを合わせるにはお金がかかり過ぎるという実情もあったようですが。
広大な旧淀橋浄水場跡地には今でも新宿のランドマークになる高層建築物が建ったわけですが、もう一つ大切な施設ができました。それは新宿中央公園です。
新宿中央公園というと新宿駅からすぐという超都心部にありながら広い敷地を誇る公園として有名で、昭和時代は数多くのテレビドラマや映画のロケ地となりました。新宿区立公園では最大面積を誇り、面積は8.8ヘクタール。新宿区内にある緑地では新宿御苑、明治神宮外苑、戸山公園に次ぐ面積なのです。
遠方の人からすると新宿はビルだらけ、人が住めるのか、緑などないだろうという印象があるようですが、超高層ビルの横に広い公園そして森があるのです。それが新宿中央公園なのです。
新宿区の子どもであれば新宿御苑と並び必ずどこかで訪れる場所だと思います。学校の課外授業であれ、家族の行楽であれ。
公園内に新宿区立環境学習情報センター(エコギャラリー新宿)があり展示スペースがあります。我が家は長女が小学校1年生の時に図工の作品が選ばれてここで展示されたことがあり、そのときに子ども達を連れて訪れました。他にも社会科見学や生活科見学でも来る場所です。
新宿を訪れる観光客にもお勧めの場所で、まさに大都会のオアシス。コンクリートジャングルのそばに本物の木に囲まれたエリアがあります。四季折々の自然が楽しめます。
スポーツ施設も結構充実していてフットサルコートにスポーツ広場、屋内で子どもが体験できるボルタリング設備などもあります。芝生で青空ヨガ教室が開かれていたのを目にしたこともあります。
子ども連れには何と言ってもちびっ子広場。普通の公園には置いていない大規模な遊具があります。今はコロナ感染対策で使えないようですが有料の施設でないのにあれだけ大きな遊具があるのは珍しいです。私は子ども時代に自ら遊び、今は子どもを連れて我が子を遊ばせています。
ここからは歴史的なことを踏まえた新宿中央公園の見どころを紹介しましょう。
新宿中央公園のランドマークと言えるのが新宿ナイアガラの滝。とても有名なので一度はどこかで目にしたことがあるのでは。もちろん人工の滝ですが横に長く、真夏でも近くにいくと水しぶきで涼しく感じます。新宿ナイアガラの滝の前は広場になっており、その先には中央通りがあり新宿駅。この景色はなかなかです。
そしてそのネーミング。
通称ではなく正式名称として新宿ナイアガラの滝と。実はつい最近このことを知りなかなか凄いことをするなと驚きました。ナイアガラの滝と言ってしまうところに。ちなみに裏側に回ると新宿白糸の滝になります。冗談ではなく公式にそうなっています。新宿ナイアガラの滝は裏からみると新宿白糸の滝になるのです。覚えておきましょう。
公園内には富士見台という築山があります。現地で見ると本当に丘のように高くなっています。その頂上には六角堂という建造物があります。これは淀橋浄水場時代の名残で、当時は見学者がここから浄水場を眺めたのだとか。知らないでいくと丘の上に東屋みたいなものがあると思うかもしれませんが過去の姿を想像すると味わい深い場所です。
また淀橋浄水場の他にも、新宿中央公園は小西本店(後の小西六写真工業、現:コニカミノルタ)の写真用感光材製造部門である六桜社の工場跡地でもあり、写真工業発祥の地という碑もあります。私は子どもの頃から写真撮影をしてきたので気になってしまいました。
私は小学生の頃から行っていた公園。ホームレスの炊き出しをする場所というイメージが世間では強いかもしれません。歴史的な背景、地理的条件、社会的意義など色々な視点から見るとより面白いのが新宿中央公園です。
甲野 功
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