開院時間
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鉄道マニアと称するほど電車が好きとは言えないのですが好きな電車が幾つかあります。
箱根登山電車、ロマンスカー、そして江ノ電。これらは観光に行くときに使用する乗り物で現実的な移動手段の他にもアトラクションの要素があります。あまり利用しませんが日光に向かう特急スペーシアや川越に向かうレッドアロー号、関西に向かう東海道新幹線などもそれに近い感じがあります。公共交通機関でありますがワクワクする場所に向かう乗り物、あるいは乗ること自体がワクワクする体験といいますか。
その中でも箱根登山電車と並んで特に好きなものが江ノ電です。江ノ電は江ノ島電鉄に略称。藤沢と鎌倉を繋ぐ単線の路面電車です。
とても有名なので関東圏以外の人もテレビなどで一度は見たことがあるのではないでしょうか。
私が初めて江ノ電に乗ったはおそらく大学生になってから。幼少期に乗ったことがあるかもしれませんがその時の記憶はありません。高校生の課外活動で鎌倉に行ったことがありますがその時は観光バスだったような気がします(実際どうだったか記憶がありません。確かに鎌倉に行ったことは覚えていますが。)大学生のときに当時通っていた社交ダンススタジオのお手伝いで鎌倉プリンスホテルに行ったときに鎌倉駅から乗ったのが最初の記憶です。この時は特に何も感じることはありませんでした。きっとあまり悩みがなくダンス以外にさほど興味が無かったのでしょう。
大学を卒業して社会人となり一般企業に就職してから観光で鎌倉を訪れる際に小田急線藤沢駅から江ノ電に乗り換えました。そのとき藤沢~鎌倉という出発駅から終着駅まで江ノ電全てを乗りました。その時にとてもワクワクしたことを覚えています。小学校2年生の時に東京ディズニーランドのマークトゥエイン号に乗ったときと同じような感覚。ドキドキして凄いなと感動したのです。
地元の人からすれば交通機関に過ぎないかもしれませんが、東京から来た私には観光アトラクションに等しいものでした。都内では都電荒川線を除いて路面電車はありません。自動車優先の道路事情。そもそも路面電車が残っている都市自体が少なくなっています。私は広島と長崎で路面電車に乗りましたがそれら以外の土地では思い浮かびません。自動車と同じ道路を走る江ノ電が珍しかったのです。
藤沢駅を出た江ノ電は単線で住宅街を進みます。私の生活圏で単線の電車は皆無なのでそれだけで真新しい光景。
江ノ島駅は一見どこに江ノ島があるの?と思うような場所。そのうち分かるようになりましたが江ノ電江ノ島駅からは少し歩いて海に出て橋を渡り江ノ島に入ります。小田急線片瀬江ノ島駅だと改札を出るとすぐに海が広がり、江ノ島が視界に入ります。
江ノ島駅を越えて龍口神社の横を曲がると自動車と同じ場所を通ります。道路の中央を江ノ電が走り、電車と車が並走するような風景が新鮮でした。
腰越駅を過ぎるとまた住宅街へ。本当に住居すれすれを通る江ノ電はバスに乗っているような感覚を覚えます。
その先は海が一望できる江ノ電を象徴するようなエリア。車窓から見える海が広く水平線が地球が丸いと実感させます。鎌倉高校前駅は本当に素晴らしいロケーション。東京からこれだけ近いのに別世界のような駅です。七里ヶ浜駅の手前まで絶景が続きます。
七里ヶ浜から稲村ケ崎駅までは住宅の先に海が見えて極楽寺駅に向かって内陸に進みます。極楽寺駅の先にはトンネルがあってそこを通るときもアトラクションを楽しんでいるような雰囲気を味わえます。
長谷駅はよく訪れる長谷寺がある駅。その先はまた民家ぎりぎりを通って終点鎌倉駅に向かいます。
藤沢駅という割と発展した駅から色々な景色を見せて鎌倉駅に到着します。その過程はとても刺激的でした。社会人となり色々なことに疲れていた頃。また部活一辺倒から他の事に目を向ける余裕ができていました。街並みに景色。海と江ノ島。それらを楽しめるようになったのでしょう。大学生のときとは感覚が違いました。そのときに江ノ電が好きになり、何度も乗るようになるのでした。
自宅から鎌倉に行くのであれば新宿からJR湘南新宿ラインに乗った方が早く着きます。江ノ島に行くなら小田急線で片瀬江ノ島駅に向かうのが便利です。藤沢駅まで出て江ノ電に乗り換えて鎌倉や江ノ島に行くのは正直なところ時間がかかります。しかし江ノ電に乗ることがイベントだと割り切るととても豊かな気持ちと体験ができます。広い海を眺めながら電車に揺られる。それも眼下に見えるのではなくほとんど同じ高さで見える。
この経験を子どもにしてもらいたくて上の子と江ノ電に乗って鎌倉に行ってきました。電車酔いをする上の子は小田急線で藤沢駅に着いた時点で気持ち悪いとぐったりしていました。駅で休んで江ノ電は楽しいからと頑張って載せました。するとその景色に驚いてくれました。箱根登山電車に乗ったときと同じような感じ。今度は山ではなく海。酔いが吹っ飛んで楽しそうでした。あの時私が感じた感情を上の子にも。
これからも幾度なく利用数であろう江ノ電。魅力があります。
甲野 功
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