～箱根仙石原ススキ草原～

１１月になり秋の紅葉シーズンに向かっています。テレビ番組では紅葉の名所を特集するものが増えてきました。

紅葉とは別にこの時期の風物詩と言えるのがススキ。色合いが地味ですが多数の集まると見事な光景を生みます。

関東近郊でススキといえば箱根仙石原のススキ草原でしょう。ちょうど今見ごろを迎えているそうです。

箱根ナビ＞ススキの見ごろ情報

随分前から箱根に足繫く通うようになっていますが、もっと若い頃はススキに興味が出ませんでした。ススキが見ごろを迎えている時期にバスで通りかかったときもあまり関心が持てませんでした。２０代の頃でした。それが段々と年齢を重ねていくうちに花鳥風月といいますか、自然の造形に目が向くようになっていきます。１０代の頃からカメラで風景写真を撮影していますが、ススキを見に行こうと思うようになったのは随分時間が経ってからでした。

というわけで今年ではないのですが箱根仙石原のススキ草原に行ってきました。

ススキ草原は箱根仙石原にあります。このエリアは私がよく行く「箱根ガラスの森美術館」をはじめ、「星の王子さまミュージアム」、「箱根ラリック美術館」、長安寺、仙石原諏訪神社などの名所があります。「仙石高原」バス停で降りるとススキ草原が広がっています。箱根は大涌谷や芦ノ湖が象徴するように非常に自然の景観が素晴らしいところです。東京都の隣神奈川県とは思えない、東京都心部から一番近いジオパークでしょう。ススキ草原も壮大な空間にススキが広がっていました。

十五夜のお月見に飾るイメージのあるススキ。それえが自生して一面に生えている。晴れていて日の光が反射して黄金色に見えます。長い一本道と脇を囲むススキ。その印象は子どもの頃に家族でいった尾瀬ヶ原に近いものを感じました。

私は色合いが派手なものを好むところがあり、また複数の色があるものが。紫陽花が好きなのは色鮮やであり色のバリエーションが豊富であるからとも言えます。神社やお寺でいえば日光東照宮の陽明門に惹かれます。自然でいえばススキよりも紅葉、桜の方に興味がありました。それがシンプルな一色の一面のススキを見てもいいなあと感じるように。これも年を取るということかもしれません。花のように形状にバリエーションがあるわけでもない。紅葉のように強い色でもありません。何か日本のわびさびをより感じさせるのがススキの魅力なのかと感じました。

甲野　功

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