開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
大仏と言えば奈良の大仏が思い浮かべると思います。では関東の大仏と言えばどうでしょうか?
牛久大仏も有名ですが鎌倉の大仏が一番ではないでしょうか。非常に有名な観光地鎌倉において、特に人気上位に入るのが大仏でしょう。今も昔も大仏の人気は高く、日本人のみならずコロナ前にはタイ人観光客も鎌倉大仏を拝みに多数訪れたといいます。鎌倉大仏は高徳院というお寺にあります。
高徳院は江ノ島電鉄長谷駅から歩いて数分のところ。駅から海を背にして進むと右側にあります。その手前、左側には長谷寺があります。長谷寺は私が鎌倉で一番好きな場所で人生の岐路に訪れるお寺なのです。十一面観音立像があり、私は鎌倉大仏よりよく拝んでいます。
観音像と大仏の両方が拝める長谷も非常に人気のあるエリア。脚力に自身があれば鎌倉大仏の横からハイキングコースに入り銭洗い弁天の方まで行くことができます。ハイキングコースを通らなくとも歩いて佐助稲荷や銭洗い弁天まで歩くこともできます。
鎌倉大仏の特徴は屋外にあることです。雨の日も台風の日も炎天下でも鎮座しています。空の下に佇む姿が荘厳です。私は奈良の大仏も拝観したことがありますし、幾つも仏像を目の当たりにしてきましたがこの大きさで屋外にあるのは非常に珍しいと思います。鎌倉大仏とは高徳院の本尊。本尊が外にあること自体稀有なことではないでしょうか。通常は拝殿の中にあるものですので。
鎌倉大仏は正確には阿弥陀如来坐像です。銅でできており、『ドクターストーン』という少年マンガで人類が石化して文明が滅んでしまった数千年後もしっかりとその姿を残していたというエピソードがありました。高層ビルは消えて森になっているのに鎌倉大仏は残っているという。何か象徴的なものを感じます。なお国宝です。高徳院ホームページによれば当初は大仏殿という建物の中にありましたが、それが台風や大津波で倒壊し今のような屋外にある「露坐の大仏」なったのだとか。改めて大仏殿を建築しなかったのは何故なのでしょうか。傷みやすくなるのは明白です。東北の中尊寺金色堂も野ざらしになっていたのを保全するために建物で覆いました。鎌倉大仏はそのような措置を取らなかったようです。やはり傷みが酷くなり江戸時代に修復が施されて今に至るようです。創建して750年が経過しているとか。この年数ですら気が遠くなりますし、これまでよく残ったものだと感心します。上野の大仏は倒壊して今は顔だけになっているのに。
鎌倉大仏の高さは台座を含めて13.35m。相当な大きさなのですが外にあるせいかそこまで大きく感じません。まさに青天井で解放感があるからでしょうか。ホームページには奈良東大寺の大仏と大きさの比較表が載っていて負けていないという主張を感じます。ほとんどの数値は奈良大仏の方が大きいのですが、螺髪直径と螺髪数は鎌倉大仏の方が上というのが面白いです。データを載せておきます。
鎌倉大仏の数値。()内は奈良の大仏のもの。
総高(台座を含む):13.35m(18.03m)
仏身高:11.312m(14.98m)
面長:2.35m(5.33m)
眼長:1.00m(1.02m)
口幅:0.82m(1.33m)
耳長:1.90m(2.54m)
眉間白毫直径:0.18m(0.30m)
螺髪(頭髪)高:0.18m(0.21m)
螺髪直径:0.24m(0.22m)
螺髪数:656個(492個)
仏体重量:121t(250t)
理屈ではない圧倒的な姿を空の下に見せてくれる鎌倉大仏。新型コロナがおさまっているうちに観光しておきたいものです。
甲野 功
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