開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
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住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
新型コロナ流行から遠出ができなくなりました。個人的に日帰りで出かけることはあってもかつてのような家族で県外に宿泊旅行をしていません。新潟や沖縄、名古屋、京都などに行ったものですが。コロナ禍になってから一番の遠出は今年の4月に出かけた京都旅行だけです。個人で日帰りでした。
またじわじわと新型コロナ感染者数が増えてきているのと新株の感染者が出始めています。地方では市井観戦が確認されてきました。国内に数限りなく行ってみたい場所がたくさんありますから、早く気兼ねなく国内旅行に行きたいものです。
加えて過去に訪れていて、もう一度行ってみたい場所があります。その一つが伊豆エリア。東京から近い静岡県の観光地。東京からみると熱海の先で、海の幸が美味しいところ。その伊豆エリアの中でも特に印象深いのが大室山(おおむろやま)です。
大室山は、静岡県伊東市にある山です。それも火山で非常に特徴的な形をしています。
今まで一度しか行ったことがありませんがとても印象に残っています。もう10年以上前の12月のこと(2008年の12月7日でした)。12月は私も妻も誕生日があり、二人のお祝いで一泊二日の旅行で行きました。当時、私が鍼灸整骨院で勤務をしていて、土曜日の仕事が終わってその足で電車に乗りました。土曜日の夕方出発なので行き先を東京から遠くない伊豆方面にしたのでした(頻繁に行く箱根は既に行っていたのもありましたが)。
また当時の患者さんに、伊豆の大室山と一碧湖がいいよという話を聞いていたのです。そのときに大室山の存在を知り、距離も遠くないのでそれはいいと。
土曜日は熱海で宿泊し日曜日に朝から電車とバスで大室山を目指しました。そこで見た大室山と山頂からの景色は想像以上のものでした。
大室山は標高580mで独立峰。連峰ではなく単独の山が一つあります。私は幼少期の頃にかなり山を登り、高校は山岳部だったので分かりますが、単独の山というのはかなり珍しいのです。富士山は本当に特別で、あれだけの標高で単独にあるというのは例を見ません。エベレストにしろアルプスにしろ高い山が連なっていて、その中に一番高いがあるというのが多いのです。日本で富士山に次ぐ高さを誇るのは北岳ですがこれは南アルプスにあり、山脈の一つで単独ではありません。
大室山は一つの山がそびえ立っているため非常に美しくそして存在感があります。静岡県伊東市のシンボルと言われるそうです。それも大室山は国の天然記念物に指定されているほどです。
独立峰であるだけでなく、毎年山焼きを行っているため高い木々が生えていないためその見た目も印象的。山焼きとは定期的に火を放ち草木を燃やすことです。これは700年以上続いているそう。ニュースでその映像を見たことがありますが焼畑ならぬ山焼きというものに驚いたものでした。
大室山はスキー場のようにリフトで登ることができます。高所恐怖症の私は上り降りがちょっと怖いのですが、ぐんぐん上っていく景色は良かったです。
リフトで山頂に着くと大室山の大きな特徴がはっきりします。ぽっかりと火口があるのです。スコリア丘といって、火口からマグマが噴き上がってできたスコリア(塊状で多孔質のもののうち暗色の石)が、火口の周囲に累積し円錐台の丘を形成しているのです。山の中央がえぐれて周囲をすり鉢状になっているのです。麓からは分からない直径約250m、深さ約40mの火口があるのです。しかもその火口に降りることができてアーチェリー体験ができます。自然の造形としてはあまりに整った誰かがデザインしたかのような姿をしています。
火口の周辺を歩くことができます。一周回れるのです。これまで(記憶がないものも含めて)かなりの山を登りましたがこのような山は記憶にありません。このような場所があるのかと感心しました。
大室山を登ったその日は冬らしい晴天でした。まるで空を歩いているような感覚。富士山も麓の市街地、その先の海まで綺麗に見えました。伊豆半島や伊豆大島と思われるものまで。空と海の境界が曖昧で。想像を超えた景色を今でも忘れません。このときに撮った写真を結婚披露宴のVTRに採用するくらいインパクトがありました。のちに当時の職場の患者さんにこのときの写真を見せました。伊豆出身で何度も大室山を登った方がおっしゃっていたのですが、ここまで晴れるのは珍しいことだよ、というほどの晴天でした。
海と山。晴天。自然が生んだ奇跡のような風景で、それを写真に収められたのは幸せでした。このときの大室山の写真はこれまでもちょくちょく利用しています。そうそう出会えるものではないと思っていますから。
このときの印象があまりにも強くて箱根はもちろんのこと、時々伊豆に行くようになりました。長女が生まれる直前にも伊豆に行きました。子どもが生まれたらのんびりできないだろうからと。箱根ばかり行く私なのにそのときは伊豆に行くことを決めたのは大室山の思い出があったからでしょう。その時はもうお腹が大きくなっていて大室山へまた登るという選択肢はありませんでしたが。
二人の子ども達も大きくなって一眼レフカメラで撮影するようになりました。いつか写真を撮りに二人を連れて行きたい場所の一つ、それが大室山です。
甲野 功
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