開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
※こちらのお店は場所が移転しております
この仕事をしていると必須となるものの一つに白衣があります。白衣というかユニフォームというか。
職業が一目で分かるようにする工夫。警察官や消防官、自衛隊など公職にあたる人々は既定の制服を着て階級章を持ち、内外にその存在を示します。
医療従事者も医療従事者と分かる服装が求められるでしょう。私が過去に勤めた大学病院では役職ごとに白衣がきちんと分けられていました。医師、看護師、鍼灸師、理学療法士。クラーク(受付)や清掃の人も訪れる患者さんが一目で分かるような服装をしていました。
余談ですがテロリストは各職業の制服を入手すると言います。警察、警備員、宅配便業者、電気工事、ガス工事、水道工事などなど。服装で人は信じてしまうので施設への潜入が容易になるからだそう。
開業するにあたり、服装(ユニフォーム)は白衣にすることを決めていました。それ以外の選択肢は無いし持ってはいけないな、とも。白衣といっても理科の実験で使うような長いタイプのもの(ドクターチェスターコート)からKCといわれる半袖タイプのものもあります。Tシャツのように上から被るスクラブといわれるものも。バリエーションはありますが一目で医療従事者が着る白衣と分かるものを着て仕事をすることを心に決めていました。独立開業する以上、どのような格好をしようが自由に決定できます。だからといって白衣以外の姿は奇をてらっているようで嫌です。人によっては作務衣や和装、凄い人になるとコスプレをするという例もあるようです。イベントならまだしも日常で鍼灸やマッサージをするのに白衣以外はありなのかという疑問が私にはあります。
トレーナー業だからポロシャツで現場に行ってその格好で鍼を打つという人はトレーナー業が主体なので分かります。鍼灸院の看板を掲げて近代的な衛生用品に囲まれて状態で白衣以外の格好をして鍼灸をするというのはどうなのでしょう。ユニフォームは心の鎧、なんて言葉があり、プライベートと仕事を分けるものという考えもあります。
さて白衣を用意しようと思ったらどうしたらよいでしょうか。私は新宿の三光白衣(新宿本店)に行きます。
新宿といっても各線新宿駅からは結構離れていて、新宿の外れという感じです。靖国通り沿いで明治通りと交わる交差点のそば。新宿御苑近くです。
三光白衣は新宿、渋谷、池袋、新橋、上野に店舗を持ちます。都内の繫華街にありますね。新宿が本店です。医療用だけでなく食品用の白衣も扱っています。むしろ食品用白衣がメイン。コック用品も充実しています。
職業用ユニフォーム全般を取り扱っていて工事現場の作業服や和食料理店の調理着、更に場所がらでしょうか水商売向けの黒服、一般事務向けの服装まで網羅しています。屋号は白衣ですがお店に行くと多種多様な商品が置いてあり、掘り出し物もあります。普段でも使えそうなスエットや靴、帽子なども。お手頃なベルトが欲しいと思っていたときに、他より3分の1くらいの値段で手に入ったことがあります。凄く長いコック帽など、知ってはいるがどこで売っているのだろうという品もあります。
ネット通販全盛の時代に店頭商売をしてくれます。現物を見て選ぶことができます。つまり手に取って肌触りを確認でき試着できます。店員さんがいるので相談や細かいオーダーを出すことができるのです。
創業は1963年といいますから来年60周年。新宿で生まれた地元企業です。当然のように私にとって気が付いたら新宿にあったお店です。この仕事に就くずっと前からその存在を認識していて、大学生くらいのときはまさかここで白衣を買うとは思ってもいませんでした。
当院の白衣はKCタイプです。下は一般的な白のスラックス。上が青にしています。
免許を取って最初に入った職場では上が白のKCで下は茶色系のズボンというルールでした。上下白に統一すると堅苦しさが出るからという理由だったと思います。ズボンをジーンズにすることは禁止でしたがズボン自体は私服と変わらない感じでちょっと違和感を覚えていました。また上着が白衣だと汚れが目立ちます。そもそも血や体液が付いたらすぐにわかるように白にしているのだからそれはそうなのですが、ちょっとした汚れも目立ってしまいます。それと上着が白というのはちょっと老けて見せる効果があると思っています。いい意味でいえば貫禄がつくというか。当時は実年齢よりもかなり上に見られていました。それが少し気になっていました。
開業したらイメージカラーを青(青系)にすることは決めていました。白衣も下は白で上は青にしようと。開業して数年経ってもう少しオリジナリティーを出したいなと思い、三光白衣に行きます。事前にネットで気になっていた青色で横に黒いラインが縦に入った白衣があったからです。デザインが気に入ったので現物を見て決めようと思いました。ところが店舗には実物が置いていませんでした。そこで取り寄せてもらうことにしました。後日お店に行って白衣を確認。これは良いと思い購入を決定します。
更に当院のロゴマークを入れてもらえるか相談しました。プリントTシャツも扱っているので。店員さんに相談したところ、プリントではなく刺繍にしましょうかと言われます。刺繍?うちのロゴは妻の手描きで敢えて5色の紫陽花が入っています。デジタルでデザインしていないのでタッチが曖昧。それを刺繡にするとは。再現してみますというのでお願いすることにしました。後で聞くと手縫いだったそうです。時間と値段が追加でかかりましたがロゴマークと屋号を刺繍で再現したオリジナル白衣が完成したのです。さすが老舗だと思いました。
他にも飲食用白衣と医療用白衣でオリジナルブランドを持っています。私に関係するのは医療用白衣ですが。普段着るものなので機能性やデザインにこだわりができるものです。患者さんが一目で分かるものでなければいけないのですが、その範囲中で着てみたい・試してみたい・着ることで頑張れるものが必要だと思うのです。三光白衣で選んだ白衣に手縫いの刺繍を入れたものは、自分を示す重要なアイテムになりました。このような企業が新宿で生まれ50年以上の時を経て新宿で残っていることが嬉しく思います。
医療関係者、飲食業関係者で専門のユニフォームが必要な時は選択肢に入れてみてください。
甲野 功
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