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~新しい紫陽花の手ぬぐい飾り~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 紫陽花の手ぬぐい飾り
紫陽花の手ぬぐい飾り

 

 

近所のいたるところで紫陽花が咲いています。昨日、関東甲信越地方が梅雨入りしたということで本格的な紫陽花の季節になってきました。雨が多いせいか道端や軒先に咲いている紫陽花がぐんぐんと成長している様子を見かけます。開業するにあたり、屋号は迷わず『あじさい治療院』にすることを決めていました。他の候補はありません。地名や甲野という自身の名前を採用する気が全くありませんでした。いつ決めたのかを覚えていませんが、漠然と個人で始めるなら『あじさい』だと。※保健所の指導で「鍼灸マッサージ」を入れることになり今に至ります。

 

開院してすぐに柔道整復師科時代の同級生から紫陽花の鉢植えを開業祝いに届きました。その時の喜びは今でも忘れていません。当時はまだまだ設備が整っていなかった頃。贈られた紫陽花を見ながら院内に紫陽花にちなんだものを置いて行こうと考えるようになりました。そこから何年もかけて段々と紫陽花関連のものが増えていきました。また5月15日の開院記念日に合わせて紫陽花の鉢植えを用意することも恒例になりましたそれが転じて藍染のものも集めるようになります。紫陽花(あじさい)の語源は「藍を集める」に由来するという話があるからです。そこで待合室と治療室を仕切るガラス戸には藍染の布と暖簾を掛けています。他にも藍染のアイテムがじわじわと増えています。コイントレーやメニュー表、コースターに名刺入れ、鍉鍼入れなどなど。

 

話は変わって、私はあん摩マッサージ指圧師という国家資格を取得して開業しています。按摩(あん摩)という技術を用いて施術する際には手ぬぐいを用います。これは按摩師の特徴かもしれません。巷にある多くのリラクゼーション店はタオルを用いるところがほとんど。手ぬぐいを用いるお店は見たことがありません。また今の日本人は日常生活で手ぬぐいを使うことがほとんどないことでしょう。剣道をする人は防具を付けるときに用いるでしょうが。按摩をする際には手ぬぐいを使う。これは専門学校の授業で習ってから今でも変わらず続けています。按摩師であるため世間一般の人よりも遥かにたくさんの手ぬぐいを持っていると思います。その数も年々増えていますし。

 

先月、あじさい鍼灸マッサージ治療院は開院8周年を迎えました。何人かの知り合いから8周年記念にプレゼントを頂きました。ありがたいことです。その一つに紫陽花が描かれた手ぬぐいがありました。くれたのは私と同じようにあん摩マッサージ指圧師、鍼灸師を持つ同業者。その方も開業されています。出身校も姉妹校ですからかなり近い境遇と言えるでしょう。私は紫陽花が好きでアイテムを集めていることを知っています。そこで紫陽花が描かれた手ぬぐいを見つけてプレゼントしてくれたのです。あん摩マッサージ指圧師ならでは気の遣い方だと感じました。その手ぬぐいはとても色が鮮やかで雨にうたれた紫陽花と蛙が描かれています。流石のセンスだと感嘆しました。

 

手ぬぐいは私にとって臨床で用いる道具でありますが、世間ではインテリアに利用する場合もあるのです。専門学校で按摩を学ぶようになってから手ぬぐいに興味が出ました。手ぬぐいを買うという、それまでの人生でやってこなかった行動をするようになりました。手ぬぐいを売っているお店に行くと手ぬぐいを額縁に入れたり、壁に掛けたりして装飾、インテリアとして見せているのでした。この展示方法を目の当たりにして手ぬぐいを装飾にすることができるのだと知ったのでした。そしてそれをあじさい鍼灸マッサージ治療院内でも行っていました。

 

鎌倉のお店でみつけた紫陽花が描かれたガーゼ地の手ぬぐい。良かれと思って買ったのですが肌触りがいまいち合いません。相手にとって良いかもしれませんがその上から按摩という手技を行うには私の指に馴染まなかったのです。そこでこの手ぬぐいはインテリアにしてみよう考えて、治療室に飾ることにしました。広い面を藍染の布で覆っていて、少々殺風景だと感じていた個所に。

 

今回8周年記念で紫陽花の手ぬぐいを頂きました。広げてみるとこちらの方が断然私の趣味に合います。結構カラフルなものが好きなもので。同業者の先生から贈られたものですから、臨床で使うよりも飾った方がいいだろうとも思いました。先月から付け替えています。

藍染のバックに白地に紫陽花と雨と蛙の柄。青系と赤系の紫陽花があり、かつグラデーションで濃淡を表現しています。実際の紫陽花も時期によって色が変化するので、このような花の色に濃淡ができることがあります。繰り返しいいますが私は結構派手好きで複数の色がある方が好き。まさに趣味に合います。以前のガーゼ手ぬぐいはわびさびが効きすぎて地味だったと、付け替えてみて感じました。

 

最近開院当初から来てくださっている常連さんが、変えたのですね、素敵ですね、と言ってくださいました。その言葉が嬉しかったです。梅雨入りして雨が多いシーズンになりましたが、一方紫陽花は生き生きと咲くようになります。院内もそのような感じが出ている気がします。

 

甲野 功

 

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