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~今年もミャンマー市民のための寄付をしました~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 2022年ミャンマーへの寄付
ミャンマー市民のための寄付

 

 

昨年同様に、ミャンマー市民を助けるために医療活動を行っている団体にささやかながら寄付を行いました。

 

開院8周年記念イベントとして、当院から送っているニュースレターを受け取った方は5月中に来院されて料金が5,000円以上に場合は一律1,000円引きにするキャンペーンを行いました。この値引きキャンペーン自体は普段から来院される患者さん達への感謝の気持ちとして行いました。それと同時に得た利益の一部をミャンマー市民へ寄付したのです。

昨年の開院7周年記念のときも似たような活動をしました。

 

順を追って説明すると、あじさい鍼灸マッサージ治療院は開院当初からミャンマーへの寄付活動を行ってきました。理由は妻がミャンマー市民を支援する非営利組織を立ち上げており、その団体と一緒にイベントを行うこと。また当院がある、私が生まれ育ち現在も暮らす東京都新宿区にはミャンマー人がたくさん住んでいて、他人事ではないということ。住民基本台帳によれば、新宿区に住むミャンマー人の数はアメリカ人を超えます。中国、韓国、台湾といった隣国が多いのも当然として、ベトナム、ネパールに次ぐ人数です。ミャンマー人が多く暮らすのは理由があり、高田馬場エリアにミャンマーコミュニティがあるからです(高田馬場は新宿区になります)。新宿区は多様性の区であり、今や新宿区の新成人は半数が外国人といいます。

 

開院1周年記念にはチャリティーカフェとしてミャンマーに関係する料理や衣装を用意して、参加者は1円以上の寄付をする取り組みをしました。開院記念日の5月15日に近い(普段は休診日の)日曜日に院内を開放して行いました。カフェをやってみたいという妻の希望を叶える意図もあります。

※このとき、鍼灸やマッサージはしてくれないのですか?という意見を参加者から頂き、毎年恒例となっている10月のチャリティーマッサージを始めるきっかけとなりました。

 

5周年記念の節目にはミャンマー色よりも地域(特に神楽坂)の美味しいものを振る舞うというコンセプトで行いましたが、毎年イベントを行い、集まった寄付金をミャンマーの孤児院を支援する団体に渡してきました。

 

そして2020年。新型コロナウィルスの脅威が国内を襲い、緊急事態宣言下での開院記念日5月15日を迎えます。当時は今と比べ物にならないくらい外出がはばかられ、ましてや飲食物を出すイベントなど考えられない状況でした。同じ新宿区では毎日のように都庁から都知事が声明を出し、そこから大して離れていない歌舞伎町はクラスターが発生する夜の街として非難されていました。この年は周年記念イベントを中止します。

 

翌2021年。昨年です。まだまだ新型コロナウィルスの猛威はありましたが、ミャンマーで軍事クーデターという大事件が起きたことの方が重要でした。延期した東京オリンピック・パラリンピックが本当に開催できるのかと国内外で意見が飛び交っていた時期に突然軍隊が市民に銃口を向けました。民政移管が進んだミャンマーにおいて、かつての権力を戻そうとする軍は、選挙は不正があったため無効だとして、実力行使に出ます。その暴力に対して市民は徹底的なNoを突きつけます。平和的な抗議活動を展開。三本指を立てて軍に屈しない姿勢を示すのです。ミャンマー軍は子どもを含めた市民への発砲を行い、殺害、逮捕、勾留するなどの武力侵攻に出ました。更には負傷した市民へ医療活動を行う医療従事者にも攻撃を加える始末。その暴挙に私は理解ができませんでした。

 

新型コロナウィルスに影響がまだまだある2021年5月。チャリティーカフェを開催することは全く適切ではありませんでした。ただ昨年のように何もしないのは嫌。それは周年記念イベントではなく開院当初から行ってきたミャンマーへの寄付に関して。軍とは国を、国民を守るために存在するものだと信じています。他国からの侵略や大災害などから。それが無抵抗の市民に銃器を使う軍があるとは。独立運動でもありません。ミャンマーは既に第二次世界大戦後に独立した国家です。更に医療従事者にまで武力を使うなどとは。あまりにも理不尽な振る舞い。ミャンマー市民への医療活動を行う団体に寄付をしようと考えました。周年記念イベントを行って寄付金を募る方法として考えたのは値引きでした。

 

開院以来原則値引きは行わない方針でやってきました。値引き競争に入ると必ず無理が生じて衰退します。値引くではなく料金内でプラスの何かをする。あるいはいっそのこと無料。これらの方針です。昨年の開院7周年は一定の金額以上の料金を1000円引きにすることで既存の患者さんに感謝の意思を示し還元する。そして2020年に激減した5月の売上から2021年5月の売上で向上した分の一部を寄付するというシステムにして、7周年記念イベントとしました。

 

本年2022年。開院8周年記念イベントもほぼ同じ内容にしました。ニュースレターが届いた方は5月中の来院時に5000円以上のコースであれば期間中何度でも1000円引きにする。そして5月分の売上から寄付を行う。寄付先は昨年と同じ団体にする。このような取組みを行いました。

今年は30,000円を寄付しました。寄付先については非公表とさせていただいております。というのもミャンマーでは軍に抗議する市民は身の危険が迫ります。そのための措置です。なお当院が寄付した団体は日本人が運営しており、そこから現地で活動する団体に送金されます。

 

5月はゴールデンウイークがあり営業日が少ないにも関わらず、昨年ほどの勢いはありませんでしたが、好調な売り上げになりました。それも既存の患者さんが多数来院されたことが大きな要因です。8周年記念というお祝いと9年目が始まるという周知、日頃の感謝というメッセージがありますが、やはりミャンマーの現状を風化させないこともあります。今年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始し世界情勢はウクライナとロシアに集中しました。経済面でも日本に大きな影響を与えますし、当然のことでしょう。しかしその前年からミャンマー国内では混乱が続いています。何が一番納得いかないかというとミャンマーは戦争ではないのです。国同士の争いではない。軍隊は他国の軍ではなく自国の市民に向けている。日本でも、昨年よりもずっと戦争が近いことに感じる世界情勢になりました。その上で軍事クーデターが起きたミャンマーの事を忘れないでほしいという気持ちがあります。

 

甲野 功

 

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