開院時間
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ミャンマーの研究をしている妻の伝手でミャンマー製の美顔ローラーを手に入れました。しかも翡翠でできるのです。
最近、次女の影響で石や宝石に興味が出てきています。次女は小学校に上がる前から石に強い興味があり、私からみると道端の石ころにみえるものをよく拾ってきました。私のリュックのポケットや自転車のかご、更には自分が履いているズボンのポケットにしまっておき、あとで困ることがしばし。知らぬ間にリュックに石が入っていたとか、洗濯したら石が出てきたとか。最近はそれも個性だと考えを改め、博物館の宝石展に連れていき、鉱物の図鑑を買い与え、旅行に行って自然の石を観察する機会を与えるようにしています。
先日はミネラルマルシェという鉱物・宝石の市場に出かけました。そこには数百万もする宝石もありますが、1個数百円程度の宝石や鉱物も売っていました。長女も次女もお小遣いで好きな石を購入していました。その中には宝石も含まれています。
さてミャンマーは宝石大国であります。上野国立博物館で行われた<特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」>でも世界的な宝石の産地であると紹介されていました。そのミャンマーで作られた翡翠の美顔ローラー。らしいという感じがします。しかし私はこの仕事柄、これを顔だけなく全身に使えそうだなと思いました。
ローラー鍼というものがあります。今でいうと刺さない鍼として鍉鍼の一種になるでしょうか。刺激が弱いので小児鍼として用いられる事が多いです。ローラー鍼は顔よりも背中、お腹、手足、頭などに用いることが多いのです。形状は異なりますがこの翡翠の美顔ローラーを見たときに、顔だけでなく全身に使えそうだと感じたのはそのためです。ちょうど大小2つのローラーがあるので場所によって使い分けができそうです。体表の広い面と細かい面。そこには東洋医学の知識を応用して“分肉”とか“補瀉”といった概念を取り入れる。そのように考えました。
また素材が翡翠というのが強い特徴です。自らの指や手を用いる徒手療法(あん摩、指圧、マッサージなど)と異なり器材を用いる療法(鍼、灸など)は使う器材の性能が刺激に加味されます。自らの技術に加えて、どの器材を用いるかという選択肢が増えて、刺激に対する要素(パラメーター)が増えるといいますか。そのときに素材は大きな要素になります。例えば私が治療院で使う鍉鍼にはステンレス製、銅製、金製のものがあります。素材によって肌触りが異なりますし、厳密には効果も変わるといいます。そして翡翠。初めて扱うその素材に興味があります。
少し調べてみると化学組成の違いから「硬玉(ヒスイ輝石)」と「軟玉(ネフライト : 透閃石-緑閃石系角閃石)」に分かれるとのこと。全くの別物であるが見た目の区別がつきにくいのでどちらも翡翠と呼ぶのだとか。手元にある翡翠ローラーはどちらのでしょう。分かりません。翡翠は古くから人気のある宝石の一つでその緑色が神秘を感じさせます。この翡翠ローラーも宝石のような輝きはありませんが独特な緑色がいい味を出しています。
また頑丈であることから石器時代から用いられて、ヨーロッパでは翡翠の石斧が出土しています。
そして日本とも関係が深く、現在判明している世界最古の翡翠加工は、新潟県糸魚川市で約5,000年前に始まったものであるそう。また世界最古の翡翠大珠が山梨県で見つかっているそうです。そういえば数日前に新潟県糸魚川市で僧侶が翡翠を盗んだというニュースがありました。
そして翡翠には不思議な力があると信じられていたそうで、古来において不老不死および生命の再生をもたらす力を持つと翡翠を金属糸などでつないだ玉衣で遺体を覆い埋葬されました。ミイラの副葬品に翡翠が出てくることがあります。まじないとして腹痛を和らげる石として使われていたとも。ここら辺の効能については科学的根拠が疑わしいのですが、鉱物の持つエネルギーとか波動とか周波数といったものの研究が行われているのであながち迷信ともいえないかもしれません。
この翡翠ローラーを今後臨床で役立てられるように少しづつ研究していこうと思っています。
甲野 功
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