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10月5日に柔道整復師国家試験の問題を漏えいしたとして、警視庁は公益財団法人「柔道整復研修試験財団」の理事・三橋裕之容疑者と、試験問題を作成していた黒田剛生容疑者を逮捕しました。柔道整復研修試験財団は家宅捜索されます。そして10月8日には試験問題の情報を教えたとされる仙台市の専門学校、仙台医健・スポーツ専門学校が家宅捜索されました。この時点で合計4校の学校に問題情報を漏洩させたと報道が出ていました。
その後しばらく音沙汰なかったのですが今日10月26日になって大きな動きがありました。容疑者が再逮捕されたというのです。
<読売新聞オンライン 柔道整復師の国家試験、別の3専門学校にも問題漏えいか…財団理事と試験委員2人を再逮捕へ 2022/10/26 05:00>
『
柔道整復師の国家試験問題が仙台市の専門学校に漏えいしたとされる事件で、別の専門学校3校にも問題が漏らされた疑いが強まったとして、警視庁は試験事務を行う財団理事と試験委員の男2人を柔道整復師法違反(秘密保持義務など)容疑で26日に再逮捕する方針を固めた。
2人は、「柔道整復研修試験財団」理事の三橋裕之(64)(東京都北区)と、試験委員の黒田剛生(62)(葛飾区)両容疑者。今年3月の国家試験問題を仙台市の専門学校の教員に漏らしたなどとして今月5日に同容疑で逮捕された。
捜査関係者によると、三橋容疑者は3月、黒田容疑者からSNSで伝えられた数十問分のキーワードについて、公益社団法人「日本柔道整復師会」(東京)の関係者を介して新宿区と横浜市の専門学校2校の教員にそれぞれ漏らした疑いが持たれている。
黒田容疑者は昨年10月、自身が講師を務めていた練馬区の専門学校の男性教員に、試験問題を決める会議を無断で録音した音声データを提供し、漏えいした疑いがあるという。
これら3校の生徒は試験の合格率が98.6%~83.9%で、いずれも「現役生」の全国平均(81%)を上回っていた。
』
ここで更なる問題ですが、『三橋容疑者は3月、黒田容疑者からSNSで伝えられた数十問分のキーワードについて、公益社団法人「日本柔道整復師会」(東京)の関係者を介して新宿区と横浜市の専門学校2校の教員にそれぞれ漏らした疑いが持たれている。』とあり、この報道が全面的に正しいと仮定した場合に三橋容疑者は“日本柔道整復師会の関係者を介して”とあり、第三者というか場合によっては共犯者がいるような感じがあります。この(日本柔道整復師会の)関係者が三橋容疑者に問題情報を求めたのか、専門学校側から関係者に情報提供を求めたのか。
そして“新宿区”と“横浜市”という具体的な地名が出ています。そして新卒合格率の数字が出ています。報道では学校名を明かしていませんがどこの学校に漏洩したのか絞られます。むしろ実名を挙げるときは家宅捜索が入るときなのでしょうか。
過去のものを含めて報道内容を整理すると
・仙台医健・スポーツ専門学校
・黒田容疑者が講師を務めていた東京都練馬区の専門学校
・東京都新宿区の専門学校
・神奈川県横浜市の専門学校
の4校になります。
黒田容疑者が講師を務めていた練馬区の専門学校はほぼ明らかです。一応報道に学校名が出ていないので明記しませんが、今年第30回柔道整復師国家試験の新卒合格率は98.6%でした。
他にも報道が出ました。
<TBS 都内や神奈川の専門学校3校にも漏洩か 柔道整復師の国家試験問題漏洩事件
国内 2022年10月26日(水) 12:04>
『
「柔道整復師」の国家試験問題が漏洩した事件で、警視庁は財団の理事の男ら2人を都内の専門学校などに問題を漏洩したとして再逮捕しました。
再逮捕されたのは公益財団法人の理事・三橋裕之容疑者(64)と黒田剛生容疑者(62)で、今年3月上旬、柔道整復師の国家試験問題に似た模擬問題30問あまりを東京・新宿区と横浜市の専門学校に渡し、国家試験問題を漏洩した疑いがもたれています。
黒田容疑者は去年10月に、財団の会議で読み上げられた国家試験の全設問250問の録音データを、別の専門学校に漏洩した疑いももたれています。
三橋容疑者らは、国家試験問題の情報を今年2月に仙台市の専門学校に漏洩したとしてすでに逮捕されていて、警視庁は試験問題が複数年にわたり漏洩していた可能性もあるとみて捜査しています。
』
この報道で気になるのはまず『今年3月上旬、柔道整復師の国家試験問題に似た模擬問題30問あまりを東京・新宿区と横浜市の専門学校に渡し、国家試験問題を漏洩した疑い』という点。今年3月上旬に情報を漏洩したとありますが、今年の柔道整復師国家試験本番は3月6日でした。3月上旬といっても3月1日から5日の間と限定されます。本番ギリギリです。仙台医健・スポーツ専門学校には2月に漏洩したとあるのでその差はどうしてなのでしょう。更に黒田容疑者は柔道整復師国家試験の問題250問全ての録音データを持っていたとあります。それなのに新宿区と横浜市の専門学校には本番の問題に似た模擬問題30問しか渡さなかった。その出し惜しみも気になります。
邪推すると、何かしらの取引があり情報を小出しにして、時期もしっかりと勉強する時間的余裕がない国家試験直前に渡したのではないか。そう考えてしまいます。
更に最後に恐ろしいことに『警視庁は試験問題が複数年にわたり漏洩していた可能性もあるとみて捜査しています。』とあること。今年30回だけのことではなく過去何年にもわたって情報が漏えいしていた可能性が示唆されます。以前も書きましたが逮捕された容疑者2名に問題情報を漏らすメリットはありません。あるのは問題が分かって合格できる受験生と合格率が高い実績を得られる専門学校。この漏洩事件は情報を得た専門学校にも処罰がくだるのかということ。そしてその専門学校から受験した学生が国家試験合格しているとしたときに免許取り消しがあるのかということです。
更にこの文章を作成しているときに報道があり、東京都新宿区の新宿医療専門学校と神奈川県横浜市の横浜医療専門学校へ家宅捜索が入ったことが判明しました。
https://www.youtube.com/watch?v=jh3Bb1rr8h0
今後の捜査進捗状況で混乱が広がりそうです。
甲野 功
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