～アメジストのローラー～

翡翠のローラーに続いてアメジストのローラーを手に入れました。

先月末に子ども達と行った原宿で開催されたコンセプトマルシェ。そこで桜瑪瑙のかっさと一緒に購入したものがアメジストのローラーでした。既に持っている翡翠のローラーと同じ形状のものでした。翡翠ローラーは宝石の生産地として有名なミャンマーのもの。まさか日本で全く同じものが売っているとは思いませんでした。どこのメーカーが作っていてどのような流通経路なのかは分かりませんが、会場で見つけたときは驚きました。横には翡翠ローラーもあります。他にも白色、赤紫のローラーも。緑、白、紫、赤紫の４色が並んでいました。

緑の翡翠が既に手元にあります。これにプラスもう一つ購入しようと考えました（全種類コンプリートするということも考えましたがローラーはそこまで使う頻度が無いと思うので２つで比較できればいいかなとも考えて）。何色にするかを考えて子ども達と相談し、緑（翡翠）に対として合うのは紫（アメジスト）だろうと決断しました。石が好きな次女は白が良かったようです。東洋医学（東洋思想）を扱う鍼灸師として緑が陽ぽいからこの中で一番陽にあたる白よりも陰に近い紫にしようと考えました。あと赤紫は若干チアノーゼを彷彿させる色で医療関係者として敬遠したという気持ちがあります。

この時点で素材、すなわち石の特性は全く考慮しておりません。というより知識が無いので。純粋に色で選びました。そのあと前回の桜瑪瑙のかっさと同様にアメジストとはどんな鉱物（宝石）なのかを調べました。

アメシストあるいはアメジスト（amethyst）。紫色の水晶で日本名では紫水晶とも呼ばれます。ブラジルが世界最大の産出地で他にもスリランカ、マダガスカル、中央アフリカ、ウルグアイ、ザンビアでも。日本では宮城県白石市の雨塚山や鳥取県で産出されるそうで日本でも馴染みのある宝石です。かつては“加賀紫”の異名を持つ美しいアメジストが石川県で産出されていました。

アメジストも石英の仲間で組成は瑪瑙と同じSiO2（二酸化ケイ素）。瑪瑙同様に水晶の一種です。なぜ水晶があの独特な紫色になるかは分かっていなかったのですが、近年の研究で紫色はSi（ケイ素）を置換した微量のFe（鉄）イオンが放射線を受けると電子が飛ばされ３価の鉄イオン（Fe³⁺）が４価の鉄イオン（Fe⁴⁺）になり、これが形成した色中心が光のスペクトルの黄色を吸収するために、その補色である紫色が通過するようになると判明したそう。これは自分で書いていてもよく分からない原理ですね。何が言いたいかというと。直射日光（紫外線）に当てると色が褪せてきたり、熱やガンマ線（放射線の一種）を当てると色が変わったり、加熱すると黄色のシトリンになったりするといった特性があるのです。

またアメジストの特性として晶洞があります。晶洞はジオード（geode）ともいい球状やそれに近い状態で自然にできる水晶の塊。溶岩などの泡が冷えて固まった空洞の中に、熱水が侵入して蒸発してミネラル分が結晶化することでできます。アメジストドームと呼ばれるアメジストの晶洞が有名で、６月に家族で訪れた上野国立科学博物館特別展＜「宝石」～地球がうみだすキセキ～＞では巨大なアメジストドームが展示されていました。

現在は合成アメジストという人工で作ることができます。アメジスト自体が加工しやすい鉱物でもあり、高品質な天然と同等なものが製造可能になっています。人工物か天然かを鑑別することはかなり難しくなっているそうです。そのため購入したローラーも実際のところ、人口の合成アメジストの可能性が高いように思います（真偽は謎）。

アメジスト（amethyst）という名称の由来は、ギリシャ語のamethustos（酔わせない）に由来します。酒の意味のmethyと否定辞のaが付いている。つまり、「酒に酔わない」「この石でできた盃で酒を飲めば悪酔いしない」と。酔いを防ぐ効果があると信じられていたといいます。これはギリシャ神話や聖書と関りがあるようですね。実際に効果があるかどうかは別のようです。

桜瑪瑙と同様、パワーストーンとしての効能も大いにあるようです。もの情報によれば“愛の守護石”、“真実の愛を守りぬく石”と呼ばれるのだとか。２月の誕生石としても知られています。このようなパワーがローラーにもあるのかは私には判断がつきませんが、翡翠とアメジストで形状が全く同じなので人体への刺激で違いが生じたとしたら、それは素材の違いになるのでしょう。神秘的な話も頭の片隅に置きながら現場で活用および研究をしてみたいと思います。

甲野　功

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