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~地域散策 カルボナーラHASEGAWA~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 カルボナーラHASEGAWA
カルボナーラ専門店 HASEGAWA

 

 

カルボナーラを初めて食べたのは大学1年生のときでした。東京都新宿区で生まれ育ったのですが、家庭環境なのかどうか分かりませんでしたがそれまでカルボナーラという料理を知りませんでした。18歳のとき。東京理科大学に入学し舞踏研究部に入ります。そのとき先輩にカプリチョーザに連れていってもらい、そのときにカルボナーラを初めて食べたのです。そのときは名前も知らなくて「カルボナーラって何ですか?」と尋ねました。とにかく美味しいからと言われて。大皿で出てきたカルボナーラをみんなで分けて食べたのですが、そのときの印象がとても強かったです。

こんな料理があるのかと。

1996年当時、まだパスタというものが世間に浸透していなかったと記憶しています。ミートスパゲッティやナポリタンが主流でペペロンチーノやペンネなどはそこまで一般的でなかったと思います。東京理科大学のそばにあったカプリチョーザで知ったカルボナーラ。神楽坂は凄いなと感心したのです(神楽坂は地元ですが)。そして大学生の味だと。高校生の頃はだいたい友達と入るのはマクドナルド。高校の卒業旅行でココ壱番屋に入って美味しさに驚いたものでした。大学生の世界はやはり違うなとしみじみと思ったものでした(つい1ヵ月前まで大学受験で大変だったので)。

 

カルボナーラは大学入学当初の記憶を呼び覚ます料理なのです。その頃から好きで外食するときに選択する頻度が高いのです。

 

そのカルボナーラですが、神楽坂にカルボナーラ専門店ができたのです。

カルボナーラ専門店 HASEGAWA

 

最近も家族で訪れた鳥茶屋別亭に行く途中にあります。地下にあって階段で降りていきます。目抜き通りである神楽坂通りに面しているわけではなく、少し路地に入ります。なおかつ地下。抜群の立地とはいえないのですが、カルボナーラに愛着がある私は看板を見てずっと気になっていました。これまでパスタ専門店やイタリアンレストランはみてきましたがカルボナーラ専門店はありませんでした。かなり尖らせたものだと、個人事業主の自営業として興味をそそられます。

 

また気が付いたら看板が目に入ったもの。前々からあるお店ではなかったはず。いつの間にできたのだろうと。神楽坂は都内有数のグルメエリア。ミシュランの星付きレストランが二桁はあるといいます。その分、生存競争が激しく店舗の入れ替わりが激しい。更にコロナ禍で有名店も少なくない数が閉店や規模縮小という状況に追い込まれてきました。

 

調べてみるとこちらのお店は2020年2月1日にオープンしていました。まさにこれから新型コロナウィルスが流行し東京では休校、外出制限が課せられるという時期ではないですか。よく生き残ったと思います。オープン当初はランチのみの営業だったよう。それがどんどんお客さんがつき夜の営業もするようになったそう。本当に凄いことだと思います。特にお店があるのは神楽坂下と言われる大久保通りを挟んで飯田橋寄りのエリア。東西線神楽坂駅側の神楽坂上は地元商店街の色が強く比較的コロナ禍の影響が小さかったのですが、神楽坂下は観光地という感じのところ。観光客が来なくなったことで大きな影響を受けたはずです。

 

そのカルボナーラ専門店HASEGAWAにやっと行くことができました。鍼灸マッサージ専門学校入学前から交流があった人とランチをしたときでした。何となく一人で行くには入りづらそうな雰囲気でしたから、この機会に行ってみようと。

 

平日のランチでした。11:30開店。お相手が早くついて11:10頃には到着してお店の前で待っていました。私が到着したときは11:20を過ぎたくらいだったと思うのですが、既に開店をまつ列ができていました。平日のランチで。ずっと神楽坂にある有名店というわけではないのに。これほど人気があるのかと驚くしだい。並ぶ人の雰囲気から職場の昼休みという感じではなくわざわざここに来たという感じがありました。凄いなと思いました。

偶然にも列の最前にいた私たちは開店同時に一番乗りで来店することになりました。結構急な階段を下っていくとさほど広くない店内へ。面白いのが日の光が入る半地下のようなテラスのような席と薄暗いバーのような席があり、陰陽はっきりしていたこと。こういうのは東洋医学で陰陽論を学ぶ鍼灸師には面白いと感じてしまうのです。私達は暗い方の席に座りました。カウンター席もありました。

 

ランチメニューは5種のカルボナーラのみ。本当にカルボナーラ専門店でカルボナーラしかメインメニューがありません。ディナーはまた違うのかもしれませんが。そしてカルボナーラですがベーシックな『王道ベーコンカルボナーラ』の他に『ミョウガとスダチのカルボナーラ』、『山椒のカルボナーラ』、『ジェノベーゼ カルボナーラ』、『レモンのカルボナーラ』(※時期によってメニューが変化しているようです)。ベーコン以外は味が想像できないものばかりでした。私は最初は王道の名のついたベーコンカルボナーラにしようと決めました。

こちらのカルボナーラはイタリアローマのカルボナーラだそう。現地では生クリームを使わないのが正統だそう。日本では卵、生クリームを使うのが一般的なカルボナーラです。ここで提供されるカルボナーラは全て生クリームを使わないそうで、だからこそアレンジの幅が広がるのだとか。ミョウガや山椒、レモンといった聞いたこともないアレンジのカルボナーラができるのはそこに理由があるそうです。実際に食べたベーコンカルボナーラはあっさりしていて、普段食べているこってりした感じがありませんでした。

 

想像以上にオシャレな内装と人気で私一人でふらっと入るのがはばかれるお店でした。反面、遠方から来た方には連れていきたい神楽坂のお店の候補になりました。行ってみて本当に良かったです。

 

甲野 功

 

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