開院時間
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今年の臨床業務が終了しました。毎年の事ですが今年2022年(令和4年)を振り返ってみます。
今年1月に掲げた“今年のテーマ”は『衝動を生む』です。毎年、年初に1年間のテーマを掲げています。それが1年間過ごしてどうだったのか。2021年は、コロナ禍2年目で社会環境や売上・来院患者数などの数字という、直接自分でコントロールできないことがたくさんありました。今年でいえばこの時代に大規模な戦争が起き(紛争や革命ではなく)、それが未だに終結していないとは考えられませんでした。更に戦後最長在任期間を記録した元首相が一般人に銃撃されて死亡する。ありきたりですが何が起きるかわかりません。だからこそ年初に自身でコントロールできるは自分自身であると考えて、行動を起こすために衝動を生むことが必要だとしたのです。
では今年1年間、自分の心に衝動を生んだのでしょうか。答えは難しいのですが、能動的に衝動を生んだというよりは流れができて衝動が生まれたという感じでしょうか。
子どもとの関りはかなり衝動的に動いたと思います。ある程度大きくなってきて扱いやすくなってきました。数年前は途中で疲れて抱っこして寝付いてしまい、汗だくになりながら電車を乗り替えていたものでした。今は自分の足で歩いてくれます。まず私が行ってみたいところに連れていこう。箱根、京都、高尾山、スカイツリー、浅草、などなど。コロナ禍もあり行動制限を強いられてきたから行けるときに行っておこうという気持ちが強かったです。はっきり言えば面倒ですしお金もかかります。それでも今やっておかないといけないだろうという気持ちで宿泊する旅行を子ども達としました。二人とも女子ですから近い将来距離が出てくることでしょう。社会環境、国際情勢も含めて今やっておこうと。
更に個人的なことでは春に夜行バスに乗って京都に行ったこと。これも後輩が集まるダンスパーティーに出席するという理由がありますが、この年齢で夜行バスで翌日日帰りというのは体力的に楽ではありません。それでも早朝の京都嵐山にある竹林を人がいない状態で撮影したい、京都の名所を周りたいという衝動に駆られて実行しました。最後は足が動かなくなり一つ行く予定の場所を諦めたほどですが、無茶を承知で実行に移したことは良かったと思います。そしてそれが10月の長女との京都旅行に繋がりましたし。
受動的に衝動が生まれた、というのは外からのオファーでこの企画をやってみようということが多かった印象なのです。それが今年もかなり行った学生向けセミナーです。テーピングを教えてください、教員養成科について教えてください、鍼灸師の就職先はどういうところがあるのですか、中医学と経絡治療はどう違うのですか、按摩指圧の技術を教えてください、パルス通電はどうやったらうまくできますか。このような依頼があってそれに向き合って毎回資料を揃えてきました。依頼があったらこれも踏まえて教えよう、こういう内容も伝えよう。お願いされた項目以上の事を用意しようと熱量が生まれて、それに取り組みました。
またその中で新たな話が生まれました。鍼灸マッサージ師にとって必要な理科の知識は何か。理科の知識が抜けているから生理学における神経の分野を理解しきれていない学生さんに向けて話をする。理科をきちんと知るためには数学の素養も必要。だから数学の話もする。このような想定外のテーマが生まれました。それも私が話をしたいという衝動に駆られてでした。大学で物理を学んだ経験を活かすチャンスではないか。他に目にしたことがない取り組みだし。自分の復習にもなるぞ。そのような気持ちの高ぶりがありました。
俳優をしている患者さんから舞台のお誘いを受けました。元々舞台に興味はありませんでしたが、これも何かの巡り合わせだろうとチケットを手配してもらって観劇しました。すると知らなかった世界が垣間見えて。今年は3回も舞台を観に行きました。この30年で一度しか舞台を観に行ったことがない私が。
自らやってみようというよりも、周りから声を掛けてもらってそれに乗っかったという感じの1年でした。年初に思い描いていたこととはちょっと違いますがとても良かったと思います。2020から始まったコロナ禍。多くの事が制限されたからこそ、この瞬間を大切にしようという気持ちをもたらしたように思います。
来年はもうすぐ。12月31日から1月1日になっても、実は特に違いはないはず。犬や猫には新年という概念はないでしょう。人が一つの区切りを心に持つことが新年を迎えるという事だと考えています。年が明けたらまた新たな気持ち再スタートします。
甲野 功
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