開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
もう15年以上前のこと。鍼灸マッサージ専門学校の学生だったときに単身広島に旅行に行きました。新宿駅から夜行バスで12時間。当時はもちろんバスタ新宿などありません。今よりもずっと若かったので夜行バスに抵抗がありませんでした。宮島の厳島神社と大和ミュージアムに行ってみたかったのです。これまでの人生においてたった一人で旅行に行った最も遠い旅でした。
広島旅行では様々な価値感が変わりました。
それまで苦手だった牡蛎が食べられるようになりました。その頃の東京で食べる牡蛎は生臭くて嫌だったのですが、広島の名産という牡蛎をせっかくだから食べてみようと露店の安い牡蛎を食べてみたのです。するとあまりの味の違いに本当に驚いたものでした。
またもみじ饅頭にも驚きました。宮島ではたくさんのもみじ饅頭専門店がありました。もみじ饅頭自体は好きだったので楽しみに食べてみたところ、期待以上の美味しさ。レパートリーも東京よりも多くて楽しめました。広島のもみじ饅頭は違うのだと痛感。
他にも平清盛縁りで竜宮城を現世に再現しようとした言われる厳島神社。初めて目にする日本三景。潮の干満で様子を変える造りに感動しました。呉の大和ミュージアムは戦艦大和の歴史を知ります。今でももう作れない技術もあったとか。原爆ドーム、広島平和記念資料館では原子力爆弾の実際を見学しました。応用物理学科を卒業しアインシュタインと関係のある東京理科大学出身の私には物理学と兵器という複雑な気持ちになりました。
そして特に驚いたのがお好み焼きでした。お好み焼きは東京でも食べられる料理。高校生の頃文化祭の打ち上げでもんじゃ、お好み焼きを月島までクラスメイトと食べに行った思い出があるどこか青春を感じさせる食べ物です。こういってはあれですが、美味しさよりもイベント面が強い食べ物と感じていました。広島と言えばお好み焼き。大阪と並ぶお好み焼きが有名な土地。旅行に来たからお好み焼きは食べておこうと駅前のお店に入ったのでした。そこで食べた広島のお好み焼きにも衝撃を受けたのです。
食べる前の印象ではソース味が濃くて胃もたれしそうだなと思っていたのです。一人前がかなり大きくて。過去に鎌倉でお好み焼き食べ放題のお店でたらふく食べて気持ち悪くなったことがありました。そのときは24歳くらいで肉体面は絶頂だったにも関わらず。いざ広島のお好み焼きを食べてみると予想に反してあっさりとしていてすぐに食べてしまいました。味が薄いわけではないのに。脂っこくない。もう一枚食べられそうなくらいぺろりと平らげてしまいました。広島のお好み焼きはこんなに違うのかと驚くばかりでした。
その時の体験が残っていて、数年後職場の同僚を連れて広島旅行を企画したときもお好み焼きを食べるようにしました。今でも広島のお好み焼きが恋しくなることがあります。
そんなときに役立つのがかぼろ屋。近所に広島お好み焼きのお店があるのです。
大久保通り沿いにあり飲食店が並ぶエリアにかぼろ屋はあります。都営大江戸線牛込柳町駅と牛込神楽坂駅の間。あじさい鍼灸マッサージ治療院からは徒歩5分くらい。半地下になっているので少し見つけにくいかもしれません。周りにはこれまでに紹介したネパール・インド・タイ料理のサイノ、西安刀削麺馮記、紅茶専門店The Tee TOKYO supported by MLESNA TEAらがあります。
かぼろ屋は飯田橋にある人気お好み焼き店『れもん屋』で14年勤務していた店主が始めました。れもん屋の店主がプロ野球球団広島カープの応援団だそうで広島カープファンが集まるお店でした。かぼろ屋も同様に店内は広島カープ一色となっています。店名のかぼろはイタリア語でキャベツを意味する「cavolo(カーヴォロ)」から名付けられたとか。「れもん」から「キャベツ」になったのですね。
料理はお好み焼きはもちろん各種鉄板焼きや焼きそばなどもあります。家族でちょくちょく食べにいっていました。最近は年末に当院を訪れた鍼灸学生さんを連れていきました。広島で食べたくどくないお好み焼きを楽しむことができます。関東、特に東京下町はもんじゃ焼きの文化ですがお好み焼きもいいものです。それもきちんとした店舗で提供されるお好み焼き。若いときは仲間内で繫華街のお好み焼き屋によく入りました。そこで食べたお好み焼きももちろん美味しかったのですが、若い味というか濃いというか。かぼろ屋のお好み焼きはもっと繊細な感じがあると思いますし、この年齢になるとこちらの方が身体に優しいなと胃腸が感じるのです。
正直なところプロ野球も広島カープも興味が無いので店内に飾られているものの価値がさっぱり分かりません。広島カープが好きな人はきっとテンションが上がるのではないでしょうか。
近所に食事処が少ない中、神楽坂まで出なくても食べられる特徴ある料理が提供されるお店です。広島を思い出すと行きたくなります。
甲野 功
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