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~浅草 被官稲荷神社~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 被官稲荷神社
被官稲荷神社

 

 

今、浅草が若い女性に人気だそうです。歴史ある下町からオシャレな最新映えスポットへ。新しい様式の着物をレンタルして歩き回るのが流行っています。昨年から何度か浅草を歩いたのですが、確かに白や銀、あるいは黒や金というこれまで見たことがなかった着物の女性を多数見かけました。コロナ前は外国人観光客と修学旅行生で溢れていたのが、日本人女性だらけになったと思いました。そこに再び外国人観光客が戻ってきて更に盛り上がるのではないかと思っています。

 

その浅草ですが、浅草寺もそうですが関東大震災と東京大空襲により多くの建築物が焼失しました。更にその前の江戸時代も明暦の大火など火事による被災が多かったのです。今あるお寺や神社の多くはのちに再建されたものばかり。その浅草で江戸時代から建物が残っている貴重な神社があります。被官稲荷神社です。

 

被官稲荷神社 | 浅草神社 三社様

 

有名な三社祭の浅草神社。被官稲荷神社は浅草神社の境内社(境内にある小さな神社)になります。非常に大きな浅草寺本堂。道を挟んで横にあるのが浅草神社。その浅草神社本殿の横から裏に入るところに隠れるようにあるのが被官稲荷神社なのです。注意深くみていないと気が付かないかもしれません。小さくてこじんまりとしています。

 

しかしその社殿は江戸時代のものであり、一目で歴史のある建築物だと分かります。規模は小さいのですが関東大震災からも東京大空襲からも難を逃れた貴重なものです。その成り立ちも興味深いです。

ときは江戸時代後期。安政の大獄で有名な安政の頃。浅草の町火消の親分で新門辰五郎という人がいました。火消とは今の消防団のこと。木造家屋が密集していた江戸時代の浅草(江戸)は火事が起きると燃え広がりやすいわけです。そのため火消しの役割は重要で、その親分となると相当な地位にあったと言えるでしょう。いわゆる侠客でもあり喧嘩の仲裁や仕切りをしていました。幕末を経て明治まで生き残りました。勝海舟とも縁があったとも言われ、上野の彰義隊らと江戸の町を討幕軍から守る活動をしていたとか。写真も残っています。

その新門辰五郎の妻が安政元年(1854年)に病気になります。妻の病気が治るよう新門辰五郎は京都の伏見稲荷大社で祈願をしました。伏見稲荷大社は稲荷神社の総本宮です。わざわざ江戸から京都まで出掛けたのですね。その甲斐あってか妻の病気は治ります。新門辰五郎は伏見稲荷大社に感謝をして安政2年(1855年)に伏見稲荷大社の稲荷神を浅草へ勧請(神仏の分霊を他の場所で祀ること)します。これが被官稲荷神社の始まりです。被官稲荷神社正面の鳥居は新門辰五郎により奉納されたもの。お稲荷様であるので稲荷神社であるのですが、なぜ被官というのかは不明だそうです。現在は浅草神社の末社といてその境内に祭られています。

 

御祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)で稲荷神とも呼ばれています。稲荷神社ですから倉稲魂命が御祭神ですね。穀物と農業の神であり、ご利益は、五穀豊穣・商売繁盛・家内安全・芸事上達など。場所がら歌舞伎役者や芸人が参拝するのだとか。お稲荷様ですから眷属たる狐が境内にあります。願掛けの際に鉄砲きつね(お姿)と呼ばれる小さな狐の人形をお供えするため、本殿の横には参拝者が奉納した“お姿”がたくさん並んでいます。この鉄砲きつね(お姿)は今戸焼きでできています。近くに招き猫で有名な今戸神社がありますがその今戸です。

 

特に目をひくのがその社殿です。安政2年(1855年)に創建されたもので、一間社流造と呼ばれています。杉皮葺で傾斜のある屋根をしています。社殿を覆い保護する覆屋も素人目にみても歴史を感じさせる組み方をしていて不思議な空間を醸し出しています。覆屋は大正時代のものと言われています。

 

知る人ぞ知る目立たない神社ですが雰囲気があります。京都の伏見稲荷大社を複数回参拝したことがあるので江戸時代に勧請したという話も現実味を感じるところ。何より災難を逃れ都市開発の波にも飲まれずに残っていることが貴重です。

 

甲野 功

 

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