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~映画『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 映画『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』
『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』 映画館にて

 

 

子ども達と映画『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』を観てきました。

 

数年前、長女から始まった『鬼滅の刃』との関り。私が読んだことがない作品のキャラについて夜寝る前に延々と語る長女。こちらは知らないのに。更に困ったことに長女も作品そのものをみたことがないため細かいストーリーが分からない。さらに長女が好きだというキャラは、当時主人公クラスではない脇役(物語の最後では大活躍し主人公と結婚するのですが)。もう情報が断片的過ぎて困りました。

 

それからアニメが凄い人気という噂が耳に入りはじめて、流行りの波に乗っていこうと単行本を集めはじめました。1巻から読んでみるとなかなか線が安定しない新人の画。段々と連載が進んでいくと作画技術が向上していきますが、最初のうちはなかなか受け付けられないものがありました。しかし、すぐに過去の少年ジャンプヒット作『ジョジョの奇妙な冒険(特に第1部)』の影響をすごく受けていると思い、ジョジョの奇妙な冒険を連載時からリアルタイムで読んできたので親近感がわきました。

 

アニメの方もアマゾンプライムで観るようになるとそのクオリティに驚きました。久しくきちんとアニメを観ていなかったので今のレベルはここまで高いのかと。アニメになると第一話から作画が安定しているという点も良かったです。アクションシーンはCG技術もありますが本当に凄くて、テレビ番組でここまでするのか、という驚きでした。そして2020年に伝説が生まれます。新型コロナウィルス感染拡大のために上映が延期されていた『鬼滅の刃 無限列車編』が秋に公開。コロナ禍で海外映画の配給が軒並み延期になる中での上映。誇張ではなくシネマコンプレックス(大型映画館)が朝から晩まで全スクリーンで『鬼滅の刃 無限列車編』を上映。単なるいちアニメ映画にとどまらず、コロナ禍で疲弊した経済への救世主となりました。あの時、世界一興行収入を挙げていた作品。あっさりと邦画興行収入の記録を塗り替えて現時点で圧倒的1位の座にいます。

 

無限列車編のあとは「遊郭編」。これをテレビ番組にするのか映画にするのか憶測が飛び交いましたがテレビ番組となることに。昨年放送されて我が家も自宅で楽しみました。そして次の「刀鍛冶の里編」がいつになるかと待っている昨年末。2023年4月に「刀鍛冶の里編」テレビ放送と2月に遊郭編のラストと刀鍛冶の里編の第1話を映画公開するという発表がありました。そして映画はワールドツアーとして世界80以上の国・地域で公開されることが決定しました

 

アニメ「鬼滅の刃」公式ポータルサイト ワールドツアー上映 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ

 

そして本国日本で2月3日から映画公開が始まったのです。『鬼滅の刃』は大正時代の東京を舞台に鬼を退治する話です。節分に合わせたのも粋なはからい。そういう細かい点も含めてとにかく異例な作品、コンテンツであるのが『鬼滅の刃』です。

 

映画『鬼滅の刃』はオリジナル性がほぼありません。通常のアニメ映画はどれもオリジナルストーリー。原作があるものを採用するか、一からシナリオを作るか、テレビ放送されているものならば別に映画用シナリオを作成して、製作するものです。大ヒットした映画『ワンピース FILM RED』でも毎週放送しているアニメ『ワンピース』とは別の話です。世界観、世界線は同じですが独立したオリジナルストーリーです。しかし映画『鬼滅の刃』はテレビアニメの途中を映画にしているのです。『鬼滅の刃 無限列車編』もテレビ放送されたアニメの続編を1本の映画にしています。そのため原作を読んでいる人は事前に話が分かっています。私も結末を知っている状況で映画館にいきました。ラストに主人公たる煉獄さんが死ぬと分かっていて。つまりこのあとどうなるのだろう?というハラハラさせることは捨てた作品でした。あまりにヒットしたので知らずに映画館に行き、まさか煉獄さんが死んで終わるとは、と驚いた人もたくさんいたそうですが。ネタバレ前提で映画が造られたのです。またテレビ放送の続編として映画『鬼滅の刃 無限列車編』ができているので、主人公は誰でどういうキャラクターでどういう背景で鬼と戦っているのか、といった導入となる説明が一切ありません。冒頭から無限列車という蒸気機関車に乗車するシーンから始まるのです。これも画期的でした。

 

さて今回の『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』に至っては既にテレビ放送された話が入っています。テレビアニメ「鬼滅の刃 遊郭編」の第10話と第11話。最後の2話です。映画を観るとその前のいきさつは描かれず、最後の敵との決着シーンから始まるのです。この作品から観たとしたら前作『無限列車編』以上に唐突でしょう。ほぼ説明がなく戦闘シーンになり鬼が倒されるのですから。事前に「遊郭編」を観てきたという前提での映画鑑賞なのです。

そう一度テレビで観てしまっている内容を映画館で観るのです。

これは凄い試みです。自宅のハードディスクにはどちらも録画されていていつでも観ることができるわけです。それをわざわざ料金を支払い新宿まで出向いて映画館で観る。後半の「刀鍛冶の里編」の第1話も映画に入っていますが、これも4月まで待てばテレビで放送されるのです。それでも映画にするという。また原作は完結しているので話もどう進むのか知っています。映画オリジナルストーリーは一切なし。それでも会場に足を運ばせる力があるのが『鬼滅の刃』の凄いところです。

 

その凄さの一端はやはりクオリティでしょう。作品としての質が極めて高くてあの映像を映画館で観たいと思わせるレベル。映画作品をテレビ放送することはあってもテレビ放送用に作成したコンテンツをそのまま映画館で流すというのはなかなかありません。言い換えるとそれほどの作品にしているということ。実際に昨年のテレビ放送でも「これをテレビでやるのか」という驚きの声があがりましたし、私もそう思いました。今回パンフレットを購入して知りましたがクライマックスの戦闘シーンは7カ月かけたそう。まさに映画並です。それを映画館の大きなスクリーンと高性能の音響で体感するとその素晴らしさが再認識できます。

 

このようにコンテンツの質がすでに担保されているから映画館に足を運ぶのだといえます。この先が読めない現代において、冒険をする、リスクをとることが控えられていると思います。確実に良いものだと分からないと手を出さない(お金を払わない)。(受診料などは別として無料の)テレビ放送でクオリティを信用した人が(有料の)映画『無限列車編』をみて続編のテレビ放送「遊郭編」に期待して視聴し、その内容に納得した人が更に(有料の)映画『上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』も観る。このような流れができていて確実に楽しめるものにお金を払うという時代に乗っているのではないでしょうか。ネタバレは問題ではない、高い品質があればよい。そういうビジネスモデルを感じます。

 

特に意表をつかれたのが本当にアニメ放送をそのまま映画館で流していることです。オープニングテーマとエンディングテーマもそのまま。第10話はそれまでは異なったエンディングだったのですが、そのまま映画で。最終第11話のエンディングは映画『無限列車編』と同じような演出をテレビ放送でしていましたがそれもそのまま。「遊郭編」の最後は映画を意識したエンディングだったので映画館でみると非常にしっくりときました。観ていてこれで終わったなと席を立ちたくなるような。そして改めて「刀鍛冶の里編」のオープニングから始まります。1本の映画作品とすると切り貼りをしたかなりおかしな構成です。それでもそのまま映画として上映することに驚きました。

映画『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』の後半部分は「刀鍛冶の里編」の第1話。はやく続きが観たいという人が映画館に向かったともいえます。我が家は完全にこのパターン。「刀鍛冶の里編」では次女が大好きなキャラが登場するのです。しかし第1話は導入部分。特に事件があるわけではないのです。どちらかというと“上弦集結”の事実が重要。「上弦の鬼」という特に強い鬼が登場することです。上弦の鬼は6体いて、「遊郭編」では6番目に強い鬼が破れています。3番目の鬼は「無限列車編」で登場。2番目は少しだけ「遊郭編」に登場。この第1話でやっとそれまで謎だった1、4、5の上弦の鬼が登場するのです。ここは少年ジャンプの王道という感じで最後のボス鬼舞辻󠄀無惨を含めて倒すべき最強の敵(鬼)がお目見えです。集結する場所が無限城という異空間の場所なのですが、この作画が恐ろしいほど凝っていました。どれだけ力をいれているのかと。映画館のスクリーンでみるとその緻密さがよくわかります。よくもまあここまで作り込んだなという感想です。原作を知っているとこの作業が後々活きていくことになることがわかります。

 

今回の映画作品はワールドツアー、つまり海外の映画館で上映します。作品としては2つの章の最後クライマックスと導入部分の2つを切り貼りしたかなり非常識なものになっています。これまでだったら、何を考えているの?と疑問に思ったことでしょう。しかし動画配信インフラが整い、日本とほぼ時間差が無く動画を全世界に配信できるようになった現在。既に作品を観て内容を把握している層に対し、映画館の環境でこのアニメ『鬼滅の刃』というコンテンツを観てもらいたいという希望と、例えネタバレしていても切り貼りした中途半端な内容でも納得させられるという作品に対する自信、その2つを感じ取っています。世界に対してアニメ映画で勝負するという気概を感じさせます。実際に映画鑑賞した新宿TOHOシネマズには少なくない外国人の姿がありました。英語字幕が付いていないのに理解できるのかな、という気持ちがありました。世界で勝負する日本のコンテンツとして期待できます。

 

甲野 功

 

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