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昨日は新宿で子ども達と「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」を観てきました。
昨年から子どもの付き添いでアニメ映画を観に行く機会が本当に多くなりました。個人的には実写の邦画が大好きで、鍼灸マッサージ専門学校時代は週に4本観ていた時期がありました。これだけ頻繁に映画館に行くのはその当時以来です。
「鬼滅の刃」、「クレヨンしんちゃん」、「名探偵コナン」、「ワンピース」、「すずめの戸締り」。子どもと一緒に観た映画。そして遂にというか「ドラえもん」になりました。コロナ前から藤子・F・不二雄ミュージアムが好きだった子ども達。やっとという感じです。ドラえもんの映画は他の作品とはちょっと違いました。
私自身が小学生の頃観ていた映画ドラえもん。小学校低学年くらいから本格的に映画版として「大長編ドラえもん」が始まったと記憶しています。元々アニメよりも原作のマンガのファンで、特に「のび太の宇宙開拓史」、「のび太の大魔境」、「のび太の海底鬼岩城」、「のび太の魔界大冒険」、「のび太の宇宙小戦争」、「のび太と鉄人兵団」のところが直撃世代で単行本を当時から購入していました。まだ消費税がなく、“定価”と表示されていた時代。当時は映画館で映画を観ることはなく(親に連れていってもらったことがなく)、もっぱら原作の単行本を読むか小学校の課外教室で長時間バスに乗ったときに流されるビデオで観る、あるいはテレビ放送を観るか、でした。思い返すと「ドラえもん」というコンテンツはマンガがメインで映像作品は大長編ドラえもんの映画。毎週放送されている通常回はあまり観ていませんでした。それも中学後半になっていくと段々と映画から離れていき、原作を読むくらいになっていきます。
それでも私が小学生当時楽しんだコンテンツを同じ年頃の子ども達と共有できるのは「ドラえもん」、特に「映画ドラえもん」だけなのです。数年前に完結した「鬼滅の刃」やオリジナル作品の「すずめの戸締り」は当然ながら私の小学生当時ありません。「クレヨンしんちゃん」、「名探偵コナン」、「ワンピース」らが始まったときにはもう高校生くらいでした。そのため本当に児童の頃に胸を熱くしたというものではなく、色々なことが理解できてから出会った作品ばかり。そのせいか本当の意味で一緒に馴染めないのです。「クレヨンしんちゃん」は親の立場でみてしまいます。「名探偵コナン」のデフォルメされた現実離れした体型と小学1年生の言いなりになり機密をベラベラ話す警察の態度に納得できず(マンガなんだからと言われても、殺人という現実を扱うゆえの違和感。どちらからというと「金田一少年の事件簿」派です)。「ワンピース」は敢えて読まずにきて、30歳を過ぎて仕事で必要だと感じて読むようになったもの。
「ドラえもん」だけが素直に受け入れられるというか。ご都合主義のひみつ道具とか、現実にはない人体のデザインとか。違和感を覚える前に受けいれていたのです。今でも私が小学生当時から残っているコンテンツは「キン肉マン」、「サザエさん」くらいでしょうか。あとは広い意味でディズニーやスタジオジブリの作品。親子二代で楽しめる作品はありますが、互いに小学生当時楽しめるというのはあまりないのです。なお箱根旅行は、体験として数少ないコンテンツなので、よく子ども達を連れて行くのです。
ご存知の通り原作者の藤子・F・不二雄先生は亡くられており、完全に作品が一人歩きしているドラえもん。よほどのことがない限り今後もずっとアニメが放送され、映画が製作されるのでしょう。今作品もエンディングが終わったあとに来年2024年春映画公開が決定したとアナウンスがありました。時代が変わっても作り続けられる作品持つ強さがあります。
そして今回の映画鑑賞でとても驚いたことが、映画館に子どもが本当に多かったこと。毎回子ども達と行く映画館が「TOHOシネマズ新宿」なのですが、おそらく会場の半分は小学生以下の児童で埋まっていたと思われます。「クレヨンしんちゃん」も「名探偵コナン」も映画館会場にいるのは大人ばかりでした。見た感じ若くても大学生以上。どこか、子どもの頃から観ている作品を大人になっても習慣で観にきた、という感じ。カップルや大学生くらいのグループが多くて、うちの子ども達がむしろ浮いているという。「名探偵コナン」では、これはコナンではなく安室さん(作中の人気キャラ)を観にきているのだな、と思いました。「鬼滅の刃」でも「すずめの戸締り」でも会場にいるのは大人の方がずっと多くて、我々のような子連れ家族が少数でした。今回の「ドラえもん」はほぼ子連れ家族ばかりという。
祝日の午後。子連れ家族が見やすい時間帯であるのはもちろんですが、やはり「ドラえもん」というコンテンツの成す力のように思います。特に未就学児から小学校低学年くらいの子どもがとても多かったです。久しぶりに映画館でうるさくしている子どもの声、身を乗り出している姿を目にしました。私が子どもの頃に観たスタジオジブリ作品はこういう雰囲気でした。行儀が悪いのは確かですが、作品に夢中になって興奮している子ども達が会場に溢れていて。主題歌を一緒に熱唱してしまうような。
この光景を観たときに、体感したときに、ドラえもんは本当の意味で子ども向けコンテンツなんだと思いました。先入観の無い児童たちに響く、届く。今作品でゲスト声優に超有名アイドルが起用され、主題歌は人気アーティストが歌っていましたが、ほとんど影響がないような気がしました。純粋にドラえもんが好きな子どもたちが映画館へ親に連れられてきている。親に連れてきてもらわないといけないくらい幼い子ども。連れてくる親も大変なのです。しばらく待てば配信で観ることができるであろうに。親になってドラえもんの偉大さを気付きました。
甲野 功
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