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紫陽花の花言葉の中に、移り気、というものがあります。これは浮気の意味に繋がるのですが、紫陽花の花の色が変化することに由来します。厳密には花ビラの色ではないことも多いのですが、いわゆる花(装飾花)が咲いたと認識できる色がはっきりとして目立つ部分のことです。土壌の酸性度(pH)で色が変わることが知られており、鉢から庭に植え替えたら花の色が変わったというのはよくあることです。土壌の酸性度以外にも開花してから時間が経過するにあたり花の色が変わっていくことがあります。それを秋色紫陽花(秋色アジサイ)と言います。
紫陽花は非常に品種が多く、かつ毎年新しい品種が生み出されています。個人的に紫陽花をよく見てまわるのですが毎回初めて聞く品種名に出会います。どういうつもりで付けたのか?と疑問に思うヘンテコな名称もすくなくありません。いつかそういう変わった品種名を紹介したいものです。
さて秋色紫陽花は品種名ではなく、状態が変化した様を示しています。学名をHydrangea macrophyllaf. macrophyllaというそう。花の色素が抜けていくことで起きます。紫陽花は品種によっては枯れ落ちるものもありますが、そうではなくアンティークのように渋い風味が出るものもあります。秋色=アンティークなグラデーションに染まった、という印象なのでしょう。有名な品種で言うと西安(シーアン)というものがあります。こちらは日本で品種改良されたものでゆっくりと花の色が変化し長い期間楽しむことができます。
私は今、実際に秋色紫陽花を観察しています。
先月の父の日に家族が紫陽花をプレゼントしてくれました。白の紫陽花。私は青、紫の紫陽花を選ぶことが多く、それを避けるために敢えて治療院周年記念にピンク系の紫陽花を選びました。ところが白の紫陽花はこれまで購入したことがありません。何となく色がついている方が華やかでいいなと思う性分で。普段は選ばない白い紫陽花は貴重でした。自宅のベランダに置きました。
それから時間が経過し白い花は段々と色素が抜けて緑がかかってきました。グラデーションが入り何とも言えない味わいになってきました。はっきりとした緑色の紫陽花というものは私は見たことがなく、葉っぱの色が色づく前か、色素が抜けてまさに秋色紫陽花になったときのものだけしか見たことがありません。段々と白と緑が混じったものになり、日に日に緑が強くなっていく姿は長らく紫陽花を観察してきましたが初めての経験です。花が枯れず、落ちることなく、真っ白な紫陽花が変色していく。これも紫陽花の特徴です。長いものだと秋まで咲いているとか。今後も紫陽花の変化を楽しみたいと思います。また紫陽花は結構しぶとく夏や秋まで咲いているもの。屋号が屋号ですから、長い期間咲いてくれると励みになります。
甲野 功
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