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~タンゴに燃える~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 学連OBOG練習会 BEST ARTにて
学連OBOG練習会 BEST ARTにて

 

 

昨晩は今年一発目の学連OBOG練習会モダンの部に参加してきました。先週日曜日に行われた学連OBOG同窓会には当院で学生向けセミナーを開催した関係で欠席。またラテン、モダンと交互に毎月行われる学連OBOG練習会、前回のラテン練習会が行われた昨年11月の会は高校の同窓会があったため欠席。よって今年最初の学連OBOGイベントがこちらでした。

 

学生競技ダンス連盟。通称、学連。私は東京理科大学に入学し競技ダンスを行う舞踏研究部に入部。そこで学連という世界に出会いました。それから四半世紀以上。現在の仕事にも密接に関わるライフワークに近い存在になっています。社交ダンスにはモダンとラテンという区分があります。モダンは現在スタンダード(あるいはボールルーム)と呼ぶのが一般的ですが私が在籍していた当時の学連ではモダンといっていました。そのため学連OBOG練習会では未だにモダンと称するそう。ラテンはラテンアメリカンが正式です。学連では主に2年生になるときに専攻分けを行いモダンかラテンかを決めます。両方の種目を競技で行うことが多いアマチュアやプロと異なり学連は専攻した種目を中心に行います。モダン、ラテンそれぞれ各4種目が学連の競技会で採用されます。今年から正式に5種目ずつになるそうです。また私が入部する前はラテンが3種目だったそう。

 

学連OBOG練習会モダンの部を仕切るのが本池淳先生。武蔵野美術大学卒で現在東京都渋谷区代々木でダンススタジオを経営しております。本池淳先生は私からみると学年が一つ上。学連時代に非常にお世話になった先輩であります。本池淳先生が行う練習会だから参加しているといっていいでしょう。同じ時代を過ごした人でもあります。

 

今回の練習会では行う種目がタンゴ(tango)でした。モダンにはワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ヴィニーズワルツ(ウィンナーワルツ)の5種目があります。学連時代は前の4種目を競技会で競っていました。学連の特色として単科戦が主体であります。アマチュア、プロは上位は5種目戦で級のランクが下がると4、3、2と種目が減っていく傾向があります。成績は総合で出します。対して学連のレギュラー戦と言われる一番上の競技会は単科戦が主。1種目ごとに優勝者を決めます。そして1カップル2種目までしかエントリーできません。ただし夏の全日本選抜戦は4種目総合戦、冬の全日本戦は1種目しかエントリーできません。冬に行われる全日本戦は全国の大学が集まる学連最大規模の大会。多くの大学がこの大会で4年生が引退するため最重要な大会です。終わりよければ全てよし。学連選手の目標は4年生の冬の全日本で優勝することであることが多いのです。そのため究極は1種目だけを極めればいいという考えにもなります。

私の場合、最も好きな種目はクイックステップでした。ちなみに本池淳先生は学連時代にクイックステップの名手でそこでも憧れる先輩でした。4年生の最後の全日本で本池淳先生がクイックステップで優勝することを信じて応援していたのですが悲しくも準優勝で終わったことを今でも鮮明に覚えています。また私自身も最後の種目はクイックステップにするとずっと前から決めていて実際にそうしました。それくらいクイックステップに思い入れがありますが、成績が良かったのはタンゴの方でした。治療院にも飾っていますが唯一トロフィーをもらったのはタンゴでした。そのためタンゴは他の種目に比べれば得意ですし愛着があります。これまで参加した学歴OBOG練習会(モダン)ではワルツ、ヴィニーズワルツ、スローフォックストロットでタンゴとクイックステップの回に参加したことがなく。タンゴということで燃えました。

 

学連時代から本池淳先生には様々なことを教えてもらいました。競技会で踊る姿から盗むことが主でしたが直接口頭で習った内容も多いです。同じ連盟委員という役職だったこと、東京理科大学と武蔵野美術大学は旧理工戦校という同じグループだったこと、私が2年間連盟委員をしていたこと、など環境も影響されますが。あの頃習ったことと現在の比較をしてみると非常に面白いのです。1年しか学年が違わないので当時習ったことが似通っていると思います。社交ダンスも踊りの流行があり、当時と今では様々なことが変わっています。大筋は同じですが踊り方や解釈、流派のような違いがあるのです。その点、本池淳先生が教えることはそうそう同じことを習ったということが多いのです。より学術的なコメントになっていることが今習っていてよく感じます。

タンゴを教える今回。いつもそうですがベーシックステップが中心です。学生時代に最初の方に習うステップ。散々やってきました。それをもう一度掘り下げてやっていく。一般的な社交ダンスのグループレッスンだと楽しく踊ることを主眼にするので派手なステップを教えていきます。それが参加者は原則学連卒の人しかいないこの練習会ではダンスの理論を理解する内容になります。学連の特徴は最初から最後まで競技ダンス。社交ダンスという面はほとんどなく、ずっと競い合うもの。地味な苦しい練習を乗り越えてきた者ばかりが参加するのです。

 

私はとうに競技会から身を引き、社交ダンスとして楽しむという気持ちがほとんどありません。社交ダンス=競技でしたし、入部した舞踏研究部の名称のとおり“研究するもの”でした。今さら誰かと組んでアマチュア競技会に出る気はありません(そうなると生半可な状態にはできず生活をかなり犠牲にすることでしょう)。ですが研究するという気持ちが強くあります。理科系出身で研究する性質があるのはもちろんですが現在の仕事に直結します。競技ダンス選手、社交ダンス愛好家が来院するのでダンスを深く理解していることに越したことはありません。

今回もヒールポジションスリップドラッグテイストトーで抜ける後退といった何となく知ってはいたがきちんと言語として知らなかったことがたくさんありました。実験研究を主体とする理科大卒としては感覚的なことよりも理論的学術的に説明される方を好みます。感覚的な話は踊り手の感性に影響されて一般性が失われます。こういう理屈でこうしましょう、と言われると誰にでも適応できます(体現できるかは別として)。そうなればその動きをするために人体がどうなっているのかは私の専門分野なので解析して、来院する患者さんに解説できます。ダンスの理論が分かっていればなぜそれができないのかフィジカル面から直接アプローチしていくことができるのがあん摩マッサージ指圧師、鍼灸師というもの。

反対に音のざらつき、上下の動きはないが感覚的に上下の山を作るといったタンゴ特有の表現を抽象的に説明していました。もともと美大卒の本池淳先生は感覚的な人だと思います。リーダースキャンプという学連のイベントで旅館に泊まったときに空いた時間で魔法瓶をスケッチしてそれがペンギンと融合する絵を描いていました。理科大生にはない感覚を目の当たりにしたものでした。そのダンステクニックで感覚的な部分を言語化することで深い理解に繋がります。学連OBOG練習会ラテンの方だと先生の言っていることは頭で理解できるのですが体が追いつきません。専攻外の種目は肉体が対応しきれない。モダンでは選手としてやってきた経験があるので理解したことを体現しようとする余裕があります。

20年以上前に初めて習ったウォークリンク、プロムナード、バックコルテ、ファイブステップはこういう仕組みだったのか。スリップ・ピポッドのスリップは動作の意味でピポットの形容詞ではない。スリップするピポッドではなく、スリップした後にピポッドするということだった。今さらそうだったのかという学び。学習意欲が特にありました。

 

例年12月は一番忙しい。年明けは色々とあり、かつ確定申告業務があります。年末年始で鈍っていた身体に大いなる刺激となりました。燃えるという感覚。まだまだ上達しそうだという期待。いまさら上達してどうなるの?選手に戻るわけでもないのに。そういう心の声を無視する気持ちがあります。タンゴは燃えます。

 

甲野 功

 

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