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~日本三大獅子山~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 日本三大獅子山
日本三大獅子山

 

 

神社とお寺の違い。それをしっかりと説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。神社は神道、お寺は仏教。宗教が違います。ところが日本では神仏習合といって、大雑把に言えば一緒にしてしまいました。明治時代になって国家神道を推奨するために神仏分離令が出されましたが数百年に渡りお寺と神社は一体化してきました。今でもお寺の境内に神社(お社)があったり神社の境内にお寺があったりします。東京都内最古のお寺浅草寺も横に浅草神社がありますが、江戸時代は一緒でした。日光東照宮は神社ですが日暮らしの門で名高い陽明門のすぐそばに仏教の薬師堂があります。具体的なわかりやすい違いでは、神社にあってお寺にないものがあります。代表的なものは鳥居。鳥居があるのは神社です。反対にお寺にあって神社にないものは仏像。神道は偶像崇拝をしませんから本殿や拝殿に人物をかたどった像がありません。このような違いが明白です。て神社にないものは仏像。神道は偶像崇拝をしませんから本殿や拝殿に人物をかたどった像がありません。このような違いが明白です。

 

神道は偶像崇拝をしませんが銅像がないわけではありません。菅原道真公を祭った亀戸天神社では境内に菅原道真像が置かれています。七福神が祭られている神社では各像があります。神様や人物だけでなく動物の像がよくあります。狛犬はポピュラーで、稲荷社は狐、天神様は牛があります。珍しいところでは兎とか。今年は辰年なので龍がある神社が年始からテレビ番組で特集されています。その動物像の中には獅子があります。石獅子と言われる獅子の石像。その要旨はライオンではなく獅子。たてがみは独特な形をしていて神獣として造形されています。

さらに石獅子が山にいるものを獅子山と称します。築山のように岩や石を積み重ねており、そこに石獅子が配置されています。この獅子山はどこの神社にもあるわけではなく、それなりに規模がある社格が高い神社にあるようです。特に立派なものが神奈川県伊勢原市にある大山阿夫利神社境内にある大山獅子。大人でも見上げる程の高さに石獅子が複数置かれています。周囲を干支の像が囲みます。干支には虎がいますが獅子はいません。あたかも十二支の上に獅子があるかのようなもの。この大山獅子には「日本三大獅子山」の文字が。大山獅子は日本三大獅子山の一つだというわけです。

日本三大獅子山は他には何があるのでしょう。気になって調べてみました。するとはっきりしたことが分かりません。大山阿夫利神社では日本三大獅子山という言葉を出していましたが、「坂東三獅子」という言葉もあるようです。坂東とは箱根より東を意味する言葉です。神田明神で知られる神田神社にも獅子山がありそれが坂東三獅子の一つとされています。

 

千代田区立日比谷図書文化館(文化財事務室)収蔵資料データベース 石獅子

 

この解説によれば

石獅子は、江戸時代中期に製作され、他に大山不動尊と成田山新勝寺奉納のものを合わせ「坂東三獅子」と呼ばれたと伝えられる。大正12年(1923年)の関東大震災により獅子山は崩壊し、子獅子は紛失したものの親獅子2頭は保存されてきた。現在は天皇即位を記念して再建された獅子山に据えられている。

製作者については、「坂東三獅子」の伝聞では、三体とも石切藤兵衛(油屋藤兵衛)が製作し奉納したとされているが、他の2ヶ所においても事実関係は明らかにならない。

とあります。大山不動尊に奉納されたものが大山阿夫利神社の大山獅子だと思われます。他に成田山新勝寺にお奉納された。そして伝聞でありますが3ヵ所とも同一製作者だという。日本三大獅子山と坂東三獅子は別のものなのでしょうか。その先も検索をかけて調査をしてみると坂東三獅子に限らず石獅子は江戸時代に各地の神社やお寺に奉納されたもの。ところが大正時代の関東大震災で多くが失われたよう。それを平成に入り復活させるために奉納したのが大山獅子。そこに日本三大獅子山を冠したようです。神田神社の獅子山「神田明神獅子山」は文久2年(1862年)に奉納されていますが、やはり関東大震災の際に3体のうち1体が崩壊しています。その後1体が再建されて、江戸時代から残る2体の石獅子は千代田区指定有形民俗文化財に登録されています。

大山獅子と神田明神獅子山の石獅子を製作したのは武蔵の国武州下野の名工石切藤兵衛。彼が生涯でわずか3体しか石獅子を造らず、その3体(3セット)の獅子が坂東三獅子と言われている。現在の大山阿夫利神社、神田神社、成田山新勝寺に奉納されたということ。ところが日本三大獅子山とすると成田山新勝寺以外の候補もあるようで等々力の玉川神社や赤坂の赤坂氷川神社が挙げられるようです。何が日本三大獅子山かははっきりしていないようです。

 

訪れたことがあるということで赤坂氷川神社を最後の一つとしてそれを加えて日本三大獅子山ということにすると

・東京都千代田区神田の神田神社(神田明神)

・神奈川県伊勢原市の大山阿夫利神社

・東京都港区の赤坂氷川神社

にある獅子山を日本三大獅子山としてみます。個人的な意見として。成田山新勝寺は10年以上前に訪れているのですが石獅子があったのかは分かりません。当時は石獅子というものを知りませんでした。等々力の玉川神社は行ったことがありませんが立派な獅子山があるようです。候補には出てきませんでしたが浅草の牛嶋神社にもやや小さめですが獅子山があります。

 

獅子山というのはその名の通り山になっていて、獅子は子を谷に落として這い上がってきたものだけを育てるという言い伝えに由来します。そのためただ石獅子があるだけなく高さがあることが求められるようです。その点でいうと赤坂氷川神社の獅子山は高さが低く狛犬のように左右分かれています。上に親獅子、下に子獅子が配置されていないといけないでしょう。大山獅子も神田明神獅子山もそのような造形になっています。神田明神獅子山は下の子獅子が親に比べるとはっきりと新しいと分かります。水が流れていて見ごたえがあります。大山獅子は山頂にいる親獅子と下から見上げる子獅子が対照的。再建して10年足らずと新しい分、風化していません。

 

神社仏閣巡りをする際に石獅子、獅子山という観点で境内を歩くと新たな発見があるかもしれません。

 

甲野 功

 

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