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~ドクターストーン~

Dr.STONE reboot:百夜 わたしはここにいます 表紙
Dr.STONE reboot:百夜 わたしはここにいます

 

 

最近下の子が『Dr.STONE』(以下、『ドクターストーン』と表記)のアニメをよく観ています。ドクターストーンは週刊少年ジャンプ誌(集英社)に2017年~2022年まで連載された少年マンガです。

 

少年ジャンプ公式サイト>連載作品>Dr.STONE

 

原作が稲垣理一郎先生、作画がBoichi先生です。最近の作品なので子どもが観ているから知った作品ではなく、私が子ども達に観た方がいいよと勧めたのです

 

『ドクターストーン』はある日突然地球上の全人類が謎の光線を浴びて石化してしまうところから始まります。石化すると何も見えない聞こえない動けない状態になりますが意識はあります。そのような閉じ込められて一切の自由を奪われた状態でありながら死んでいるわけではない。石化したのは全人類で他の動物、植物には一切影響がありません(一部の鳥は石化)。そのまま3700年が経過し文明が崩壊した世界で主人公である石神千空が石化から解かれ復活します。石神千空は高校生ながら理数系を中心とした天才でした。3700年間意識を保ち秒数を正確に数えており、目覚めたときに正確な年月を割り出していました。原始世界に戻った日本で一から文明を再構築していくというストーリーです。少年マンガらしい超人的な身体能力、体力、頭脳を持ったキャラクターが多数登場しますが科学の知識を駆使して困難を乗り越えていきます。数学、化学、物理、薬学、生理学を駆使して千空は石化後の世界、ストーンワールドで文明を再構築してくのです。

 

何かのきっかけで知った本作。主人公の石神千空は服にE=mc²の数式を書いています。これはアルベルト・アインシュタインが発見した世界で最も美しい数式。理学部応用物理科を卒業した私には非常にロマンを感じます。少年ジャンプの連載作品でありながら科学を駆使する。第1話から高校の理科室で実験をしているシーンがあります。理科系としてまずそこに興味が出ました。無料閲覧できる範囲で読んでみると化学を中心に仮説と実験を繰り返して困難と立ち向かいます。またこの頃大学の後輩で学習塾講師をしている者が、教え子の小学生からドクターストーンというマンガが面白いから先生も読んだ方がいいとよく言われるという話を聞きました。我が子にも見ておけば少し科学への興味がわくかもしれないと思い、アニメをみてみるといいよと勧めたのでした。

 

科学をマンガ・アニメから学ぶという観点から子どもに勧めましたが、純粋に面白い作品であります。理数系の天才石神千空の他にも凄腕の職人、天才航海士、裁縫の達人、地理・地学の学者など各分野のスペシャリストが登場します。広く知識を得るのに向いている学習マンガにもなります。しかし根底はジャンプマンガの王道ストーリー。常にバトルがついて回ります。そのため格闘技の天才、異常な身体能力を持つ者が登場します。科学の力を使って勝利をすることもありますが単純な戦闘能力がものをいう場面も多い。そして昭和の『キン肉マン』から生まれたといわれる、最強の敵を倒すとその敵が味方になり更なる強敵を倒すために共闘していく、というストーリーがあります。敵の時は非常に厄介だけど味方になるとなんと頼もしいことか。通称ジャンプの3大要素といわれる、友情・努力・勝利がしっかりと詰まっています。設定と物語の展開がよくできています。特にタイトルの『Dr.STONE』。話が進むにつれて意味が変わっていくのです。直訳すれば“石の医者”でしょう。最初は石鹸で、次にサルファ剤(抗生物質)を意味して。その後もいくつもドクターストーンが示す対象が変わっていき最終話ではそういうことになるのか、という驚きと納得がありました。

 

その『ドクターストーン』ですがスピンオフ作品があります。石神千空の父親石神白夜を中心とした作品です。

 

『Dr.STONE reboot:百夜』原作:稲垣理一郎・Boichi ストーリー・漫画:Boichi

 

コミック1巻で完結しています。私はこちらの方がより強い印象を持ちました。国際宇宙ステーションに滞在したことで石化光線の影響を受けなかった石神百夜含め6名のクルー。地球に帰還して全人類が石化したストーンワールドで生き残った人類として暮らします。百夜らのエピソードは本編でも描かれているのですがそれをより詳しく描いています。そして事実上の主役は百夜でなくAIロボットのREIなのです。本作は本編の原作(ストーリーを担当する)している稲垣理一郎先生ではなく作画担当のBoichi先生がストーリーも担当しているのです。作画・原作が分かれているマンガ作品はたくさんありますが作画担当が原作(ストーリー)もするというケースを聞いたことがありません。そしてこのスピンオフ作品は舞台がほぼ宇宙空間。実は大学で宇宙物理学を勉強したかった私には強い興味を持ちました。志望大学に合格できず東京理科大学に進学し、大学4年生の時は青色発光ダイオードの研究をしました。高校の頃は宇宙への憧れが強かったのです。スピンオフ作品はとても細かく宇宙について描かれており、Boichi先生は実際に宇宙で活動をした宇宙飛行士に科学監修をお願いしました。データが海外とやり取りをしながら移動したのだとか。巻末には監修を手掛けた博士のコメントが掲載されており少年マンガ一作品のために相当な苦労があったことがうかがえます。また3Dプリンタや生成AIが作品のキモであり近未来を予見した作品だとも思いました。

 

マンガ、アニメ作品は子どもと共通の話題になるよい題材です。それもドクターストーンのようなかなりきちんとした科学知識を紹介してくるものは学習面としても有効です。ドクターストーンでは超能力を取得したり修行して劇的にパワーアップしたりするよくマンガで出てくるシーンがありません。人類の知識と知恵を元にひたすら地道に作業を繰り返すのです。トライ&エラー。試行錯誤。仮説と実験、そして検証。千空が作中で語っているように科学は地道にすれば必ず誰にでもできることだと教えてくれます。これまでになかったジャンプ作品で小学校、中学校の頃に出会っていたら人生に影響を与えていたのだろうなと思う作品です。

 

甲野 功

 

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