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~幕張メッセで電通フォーメーション~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 スーパージャパンカップで電通フォーメーション
スーパージャパンカップ2024で電気通信大学フォーメーションチームがフォーメーションを披露しました

 

 

先日の日曜日は千葉の幕張メッセでスーパージャパンカップを観戦しましたスーパージャパンカップとは日本のプロ社交ダンス団体であるJBDFが主催する競技会です。JBDF3大大会に数えられセグエ選手権という特別な競技が行わるという特徴があります。セグエはショーの要素が強い種目で各カップルが1組ずつ演技を披露します。概ね6~12組が同時に踊り審査をする通常競技とは異なります。じっくりと会場も審査員も集中して観戦します。幕張メッセイベントホールという広い会場を用いた壮大なショーです。

 

今年はそのスーパージャパンカップで電気通信大学フォーメーションチームがフォーメーションを披露しました。

 

学生競技ダンス連盟、通称「学連」。国内の大学にある競技ダンス部(舞踏研究部)からなる学生団体。私も東京理科大学舞踏研究部出身であり、学連から社交ダンス、競技ダンスを知りました。学連において今も昔も強豪校として名高いのが電気通信大学です。電気通信大学競技ダンス研究部は共同加盟校に日本女子体育大学、杏林大学、東京国際大学があります。特に日本女子体育大学はダンス学科(舞踏学専攻)がありダンスを学問として学び実践する学生が入部するのでレベルが当然高いのです。電気通信大学は通称、「電通」と略されて学連の超強豪校として知られています。学連は北海道、東北、東部、中部、関西、中四国、九州にブロック分けされており、電通は最も層が厚い東部ブロックです。東部ブロック内で成績上位12校が東部Ⅰ校、13位以下がⅡ部校になります。毎年春の東部日本戦の団体成績で決まります。新型コロナウィルスが流行した2020年以降はⅠ部、Ⅱ部の区分は曖昧になりましたが、それまでも今までもⅡ部に落ちたことがないのは電通と東京大学だけだと言われています。

電通のOBOGにはプロ・アマチュアともにトップ選手になった方がたくさんいます。また電通OBOG同士あるいは片方が電通だった人の子どもが現在トップ選手になっているというケースも少なくありません。このスーパージャパンカップでもたくさんの電通OBOGが選手としても、引退して役員としても参加していました。

 

学連の競技会で多くの成績、記録を残してきた電通。あるOBに言わせると唯一達成していないのが冬全のフォーメーション優勝だったそうです。まず冬全とは全日本学生競技ダンス選手権大会のことで、夏にある全日本選抜を夏全とし、冬にする全日本ということで冬全と称されます。フォーメーションとは4~8組で構成されるチームで2種類以上のダンスを採用して行う種目です。ドレス、衣装は全員揃えます。規定時間内に納めます。最大8組で作るラインや通常競技では禁止されているリフト(女性を持ち上げる表現)、自由な振り付けが特徴です。学連ではフォーメーションが正式種目となっており学校単位で競います。冬全にもフォーメーション種目があるのですが優勝することは非常に難しいです。全日本というくらいですから全国から大学がエントリーします。フォーメーションは各校ずつ行うため出場制限があります。東部では秋のフォーメーション予選会を突破した上位8校が東部Ⅰ部戦のフォーメーション競技に出場し、そこで上位4位に入ると冬全出場ができます(※コロナ禍で大学数も部員数も減ったので予選会一発で決めてしまうこともあるようです)。そのため冬全のフォーメーションに出場すること自体が上位4校に残らないといけません。

フォーメーションというのは個人で行うことより遥かに難しいです。練習するには8組そろわないといけないですし、広い場所も必要です。息を合わせるので一人が上手でもいけません。個性を出してしまうと合わなくなるのです。私も少しだけフォーメーション技術部長をしたのですが、やっていて一番辛い役職でした。自分は踊らない。人数が必要なので苦手な部員も招集します。自分ならできるのにやらせてできない苛立ち。中に入っているとどうずれているのか判断しづらい。他人のミスに影響を受ける。何より個人での練習もしたいのに。フォーメーションだけしか競技会にないのならいいのですが、主たる種目は個人戦。個々が強豪でもフォーメーションになると足を引っ張り合うということもあります。特に母校の東京理科大学舞踏研究はフォーメーションが苦手で個人成績に対して結果が出ませんでした。特に個人が強かった時代にほぼ全員がレギュラー戦ファイナリストだけでチームを作った際も順位は2桁でした。後に一度だけ冬全フォーメーション出場を果たした時はメンバーの実力は高くなく、構成などの作戦勝ちで掴んだものでした。

 

かの電通でも冬全フォーメーション優勝はできませんでした。その理由はラテンとスタンダード(モダン)の区別がないことがあります。日本女子体育大学の生徒がいるのでフォーメーションも強いです。音楽の選定も振り付けも学生が考えます。きちんとダンスを学問として学び、群舞と呼ぶ日本女子体育大学は構成力が高いはず。見ていても電通のパートナー陣でないとできない振り付けだと感じるものがあります。冬全出場まではさほど近年の電通にとって難しいことではありません(コロナ禍以降フォーメーション出場校自体が減っていることもあり)。しかし冬全では他ブロックのラテンフォーメーションと競わないといけないのです。競技ダンスにはスタンダード(モダン)とラテンアメリカンの2種類があります。東部ブロックではフォーメーションはスタンダードと決まっています。ラテンのフォーメーションはできません。ところが他ブロックではラテンのフォーメーションもあります。冬全のフォーメーション競技はラテン、スタンダード区別なく採点するのです。私が知る限り公式戦で(非公式でも聞いたことがないですが)ラテンとスタンダードを同じ土俵で審査するケースは冬全のフォーメーション以外ありません。感覚的には吹奏楽コンクールで全員が座って演奏する座奏と隊列を組んで動きを見せるマーチングを一緒に審査するようなもの。音楽面でいえば演奏に集中する座奏が上でしょうし、見た目の良さでいったら隊列を組んで変化するマーチングの方が圧倒的に上でしょう。それをどちらが上か判断する。同じ吹奏楽だから良いでしょうとはなりません。それを冬全のフォーメーションではラテン、スタンダードを比較して順位を出すのです。先に挙げたセグエ選手権でもJDCが主催するバルカーカップショーダンスでもラテン、スタンダードの各部門で優勝者を出します。混ぜません。それを学連はずっと同じ土俵で競うのです。

 

自由度が高いラテンの方がフォーメーションでも有利とされています。私が学連の頃は神戸大学フォーメーションが絶対王者でした。ラテンフォーメーションで在学中の4年間ずっと冬全優勝。通算9連覇しました。どこも神戸大学を倒せないと言われ、ある年はジャッジがラテンとモダン(当時はスタンダードをこう呼んだ)を一緒に比較するのは無理があるのではと閉会式の講評で語ったとか。その神戸大学を破ったのが東北大学のラテンフォーメーションでした。翌年神戸大学が優勝に返り咲きます。そしてスタンダードフォーメーションで冬全を優勝する時代が到来し、都立大学がその偉業を達成します。ダンススポーツが入ってきてスタンダード種目がより派手に動きが大きくなっていったことと関係があるのかと思われます。その後、東京大学が強い時代がありテレビ企画で海外のラテンフォーメーションチームと日本代表で戦うというということもありました。そして近年は大阪大学のラテンフォーメーションが絶対王者として君臨してここ数年は優勝を重ねていました。

ところが昨年12月の冬全でついに電通フォーメーションチームが優勝します。前年王者の大阪大学が不出場であることもありますが、悲願の冬全優勝を果たしたのです。学連は『学校を背景とする団体競技』という前提があり、もっとも団体競技であるのがフォーメーション。学連にしか継続的に開催できない種目。その結果を踏まえて、どういう経緯か分かりませんがスーパージャパンカップで電通のフォーメーションを披露することになりました。プロ団体が主催する大会に学連のフォーメーションが出ることを聞いたことがありません。今年突然発表されました。

 

3月3日。スーパージャパンカップ2日目。夜の部が始まる前のセレモニー。そのトップバッターとして電通フォーメーションが披露されました。いつもの獨協大学ではなく幕張メッセで。ライティングの演出が加わります。広いフロアーを電通だけが占拠している。その時間は電通フォーメーションが主役。学連卒としては胸が熱くなりました。学連の競技会ではライバルですが外に出れば同じ学連の仲間という意識。会場には学連のフォーメーションを見たことがない観客も多数いたことでしょう。こんな晴れ舞台に立っているのだと思うと。会場に多数いた電通OBOGはもっと感動したのではないでしょうか。

来年以降も冬全フォーメーション優勝校はスーパージャパンカップで披露できるということになるのかは不明です。今回限りの特例なのかもしれません。できるならこのような機会を与えてほしいなと会場でみていて思いました。

 

甲野 功

 

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