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~学生さんと四谷散策~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 たいやきわかば
たいやきわかばにて

 

 

3月7日の午後、鍼灸マッサージ専門学校の学生さんとともの新宿区四谷を歩きました。1月に埼玉県大宮を案内してもらったお返しのような感じです。私は四谷の東京医療専門学校卒で学生さんも姉妹校に在学中。またとても歴史に詳しいのです。地元で東京都新宿区に属する四谷エリア。色々と紹介して周りました。

 

まずJR四ツ谷駅改札に集合します。東京メトロ丸ノ内線、南北線が通ります。JRも中央線、総武線の2路線が止まる駅。山手線のほぼ中央に位置する駅です。

改札を出てコモレ四谷の脇を進みます。コモレ四谷は数年前に完成した大型施設。とても広い区画を一つの商業施設にしました。私が東京医療専門学校に通っていた時に利用していたお店の多くが消えました。区立小学校も更地になりました。近年で本当に景色を変えた建物です。

そしてほぼ完成した東京呉竹医療専門学校本館へ。東京医療専門学校は4月から校名が変更します。私も学んだ旧本館校舎は壊されて建て直して新校舎になりました。その新本館は新しい学校名が壁や玄関に刻まれております。引っ越しが完了して稼働するのはもうすぐです。そこから通りを挟んで別の校舎へ。新しく建て直した1号館と以前からある校舎があります。そこから新宿通りに出て四谷三丁目方面に歩くと東京医療専門学校5号館があります。ビル1棟建てており今年代々木から教員養成科が引っ越してくることになります。東京校の校舎を学生さんに紹介しました。

続いて学生さんが行きたいと希望を出していた「たいやきわかば」へ。新宿通りを渡って四ツ谷駅方面に少し戻ります。そこから少し奥に入ると有名なたい焼き店へ。屋号の「わかば」というのは住所の新宿区若葉から。平日午後にも関わらず多くのお客が並んでいました。30分ほど並んで店内でたい焼きを食べました。気持ちは観光旅行。京都のような古都を訪れた気分です。

たいやきわかばを出ると数分歩いて西念寺へ。住宅街に現れるお寺。服部半蔵の墓地があることで有名です。服部半蔵は徳川家康に仕えた忍者の棟梁として知られています。実際の身分は武士でありました。中には入れませんでしたが本堂には服部半蔵ゆかりの槍が展示してありました。お墓もみてきました。学生さんは歴史に詳しいので話が弾みます。

西念寺を出て急な坂を下ります。観音坂です。新宿区は坂の街であり高低差があります。四谷という地名から分かる通り谷がありました。急勾配の坂が多いのが特徴です。少し歩いて最近家族で訪れた珈琲日記。その坂を上る途中に愛染院があります。

愛染院塙保己一の墓があります。塙保己一は埼玉の偉人として知られ、盲目でありながら学業をおさめました。ヘレン・ケラーが憧れた人物です。お墓は現在、愛染院に移されています。実際のお墓までは入れませんでした。

愛染院の坂を下ると須賀神社の男坂があります。アニメ映画『君の名は。』で描かれてファンからは聖地とされています。公開が数年経っていますが撮影する人がいました。容姿や言葉から外国人だと分かります。世界的にヒットしました。男坂を上り須賀神社境内へ。三十六歌仙の絵が飾られており、学生さんが興味を示しました。私は歌人のことがよく分からないので説明を聞く側にまわります。

須賀神社の次は四谷怪談にちなんだお寺へ。陽運寺です。四谷怪談のお岩さんに縁のあるお寺ということです。他の神社と論争が起きているとかいないとか。綺麗な作りでした。

陽運寺のすぐそばに於岩稲荷田宮神社があります。ここも四谷怪談ゆかりの場所。お岩さんは田宮家だったそう。鍼灸師としてはその社紋を見てもらいたかったのです。陰陽勾玉紋といわれる、いわゆる東洋医学の陰陽太極図です。それも紫と白。この文様を鍼灸師は見過ごせません。

治療院そばも通る外苑東通りを渡ると鍼灸専門学校である新宿医療専門学校があります。新宿区には5つの鍼灸養成施設があります。その1校が新宿医療専門学校。そのそばに陰陽太極図と同じ文様の神社があるのです。なお八丁堀の東京医療福祉専門学校の近くにも同じ陰陽勾玉紋を社紋にもつ神社があります。偶然でしょうが巡り合わせを感じます

新宿医療専門学校を通り過ぎ、公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会の事務所を確認します。四谷三丁目にあるのです。四ツ谷駅から丸ノ内線四谷三丁目駅まで歩いてきました。

新宿通りを進み富久町の方へ曲がります。そこにあるのは長善寺墓地。呉竹学園発祥の地とされています。呉竹学園は東京医療専門学校他2校を運営する学校法人。約100年前に長善寺境内で学校が始まったとホームページにあります。そこに記されている住所が現在は長善寺墓地になっています。通りを挟んだところに長善寺があります。境内をみてまわりました。

長善寺で予定したスポットは全て終わったのですが、歴史が好きな学生さんのために太宗寺も紹介しました。新宿御苑の横まで歩きました。太宗寺は面白い仏像が多数あります。露地の銅造地蔵菩薩坐像。マンションをバックに大仏があります。珍しい塩かけ地蔵尊。白い塩に埋もれています。5mもある閻魔大王像がある閻魔堂。そして境内には内藤家の墓所。内藤家は新宿の礎となった家系。その墓地に高遠藩砲術指南岡村忠彜の墓があります。信州高遠は今の長野県であり、長野出身の学生さんには興味を持ったようです。

戻る途中で学生さんが入ったことがないという新宿御苑大木戸門の前までいきます。広大な新宿御苑には入らず横にある玉川上水に関する案内板を見せました。新宿御苑の脇には玉川上水・内藤新宿分水散歩道があります。その近くにある玉川上水水番所跡の石碑もみました。

ここが最後で新宿通りを真っすぐ歩き、四谷三丁目の消防博物館を通り過ぎ、JR四ツ谷駅まで戻ってきました。

 

時間は3時間半くらいですがたくさんの場所をみて歩き回りました。道中歴史を感じつつ、都市計画の実際を学んでもらいました。神社やお寺が住宅街に埋もれている。しかし数はとても多い。高低差が激しい。大通りに面しているビルは高さ制限が無いので高層化し、少し入ると住宅街になるため低層になる。そのような見方を伝えました。

 

甲野 功

 

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