～紫陽花の名所　甘泉園公園～

ゴールデンウイークに入り、段々と近場にある紫陽花の蕾（？）が出てきました。もう少しすると花が咲いてくることでしょう。すなわち当院が開院した５月１５日が近づいています。１０年前に始めたときも紫陽花が綺麗に咲いていました。また母の日があるため花屋に紫陽花が店頭に並んでいます。これから見ごろを迎える紫陽花の名所を紹介する企画。今年も２か所、紹介したいと思います。まず一つ目が新宿区早稲田にある甘泉園公園です。

新宿区ホームページ＞甘泉園（かんせんえん）公園

私が生まれ育ち職場でもある地元東京都新宿区。その新宿区内で唯一の回遊式庭園です。場所は目立たないところにあります。地域の人でも知らない人が多いのではないでしょうか。かくいう私も本当に最近、新宿区の広報紙で存在を知りました。都電荒川線（東京さくらトラム）の始発（執着）駅である早稲田駅の近くにあります。新目白通りという大きな通りあるのですが、そこから少し中に入ったところにあります。大通りに面していないので目立たないかもしれません。隣の水稲荷神社から甘泉園公園に入ったという人もいるかもしれません。江戸時代の安永３年（１７７４年）に徳川御三卿の一つ清水家の江戸下屋敷が置かれ、この庭園が後の甘泉園公園となります。ここで湧き出ていた水がお茶に適して評判だったため「甘泉園」と呼ばれていました。明治以降は子爵家の邸宅、昭和に入り早稲田大学の施設へ。昭和年３６年（１９６１年）に早稲田大学が東京都に売却した結果、都立公園になり、昭和４４年（１９６９年）から新宿区が管轄する区立公園となるのです。

回遊式庭園なので大きな池が中心にあり、その周囲を歩けるようになっています。高低差があり緑が豊か。都心部とは思えない光景が広がっています。

池の周囲を紫陽花が咲いています。密集して群生している感じではなく、単発の紫陽花が池に向かって伸びています。花が主張せず、池に彩りを与えるような雰囲気です。池と緑と紫陽花。混雑せず静かな庭園でひっそりと紫陽花が咲いています。新宿区には、外部からみると予想外でしょうが、都心部に庭園が点在していて古くからあるものが残っています。その筆頭は新宿御苑でしょうが、他にも大小様々な木々と緑が残っています。その中で梅雨時に彩りを与えるのが紫陽花です。

甲野　功

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