開院時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休み:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:kouno.teate@gmail.com

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~屋号は好きなように付ければいい~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 紫陽花の写真とロゴと屋号
紫陽花、ロゴ、屋号

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院は先月開院10周年を迎えて11年目に突入しました。この10年間で色々なことがありましたが開業に際してやることで大事なことが名前、すなわち屋号を決めることです。何事も個別に始めるには固有名詞がないといけません。屋号はずっと前から決めていたので迷いなく“あじさい”を採用しました。なお当初は「あじさい治療院」にする予定でしたが新宿区保健所の指導で鍼灸マッサージを入れることになりました。このとき“鍼灸”だけでも“マッサージ”だけでも私は嫌で“鍼灸マッサージ”としました。そのため自分で想定していたよりも屋号が長くなってしまい最初は違和感を覚えました

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師であるしマッサージも鍼灸も提供するから屋号には入れておかないといけないと考えました。巷には鍼灸院という屋号でマッサージを行っている所が多いですが、私はこだわって鍼灸マッサージにしました。また“治療院”というのも、医師以外が治療という言葉を使ってはいけないという意見もあるのですが、むしろ人様を治療するという気概と責任無しに鍼灸やマッサージをしてはいけないという所信表明の意味もあり敢えて治療院にしました。無難にするにはあじさい鍼灸マッサージ院にしておけばいいのですが。後に広告検討会にて「治療院」は駄目だが「業態+治療院」の屋号は認められるということになり安心しました。10年前の新宿区保健所職員はきちんとしていたわけです。

 

さて。この業界にはコンサルタント業をする者がいます。その多くが自称コンサルタントで自ら名乗っているものです。コンサルタント業は誰でも名乗って活動することができますが、「中小企業診断士」という国家資格が存在し国の課したハードルを乗り越えたコンサルタントも存在します。国家資格を持っているから優秀とは限りませんが最低限のラインを越えていることは確かです。開業してから何人かの中小企業診断士の方と話をしましたがやはり素人ではないという感想を持ちました。そして自称コンサルタントには屋号は地域名+鍼灸院しかないと発信する人がいます。それは本当に正しい(妥当な)ことなのでしょうか。

地域名+鍼灸を屋号に入れる。それはSEO対策に過ぎないのではないでしょうか。SEO対策とはネット検索時に掲載順位が上がるように工夫することです。多くのユーザーは[地域 鍼灸]と打ち込んで検索します。それならばそのままの屋号にすれば検索にヒットしやすいでしょう。確かにそれは重要なことかもしれませんが果たしてそれでいいのでしょうか。

 

私を例にしてみましょう。当院がある住所は新宿区市谷甲良町です。その理屈で言えば「市谷甲良町鍼灸マッサージ院」にしたとします。地元の人でないとわかりませんが市谷甲良町という住所はとても狭いのです。地方にある学校の校庭より狭いです。最新のデータで475世帯、845人です。狭い範囲にこれだけいると言えば凄いことですが近隣を合わせても知っている人の規模が小さすぎです。

では最寄り駅が都営大江戸線牛込柳町駅ですから「牛込柳町鍼灸マッサージ院」ではどうでしょうか。これは良さそうな気がしますが少なくともこの屋号は似たようなものを含めて同業者では聞いたことがありません。歯科医院はありますが。誰もやっていないのは効果が薄いからなのではないでしょうか。またこれは経験であるのですが、牛込柳町駅の隣が牛込神楽坂駅なのです。牛込が共通しているとその後が神楽坂でそちらの方が有名なので牛込神楽坂駅に行く人がいます。一人や二人ではなく。電車で来る人には初見で牛込柳町は隣と間違えやすいという危険があります。それでいうと住所の市谷甲良町から最寄り駅が市ヶ谷駅だと思った人もいます。知っている人はまさかと驚きますが、JRほか各線が止まる市ヶ谷駅は徒歩20分くらいかかります。建物名がエクセル市ヶ谷だからということもありますが当院は市ヶ谷だと勘違いさせるのはかなりまずいです。

では日本中でも名の知れた神楽坂にしましょうか。「神楽坂鍼灸マッサージ院」。神楽坂になると一気に競合が増えます。神楽坂はブランドなので神楽坂のつく屋号の鍼灸施設は結構あります。そうなると埋もれるわけです。何より東西線神楽坂駅からも徒歩15分くらいかかります。最近も地方から当院に訪れた方が神楽坂駅から来て遠いと感じたというので牛込柳町駅を利用してくださいと言いました。飯田橋駅で東西線と大江戸線は乗り換えられるのです。神楽坂のことをよく情報発信しているから神楽坂にあるのだと勘違いしたようです。

いっそのこと新宿にしたらどうでしょう。「新宿鍼灸マッサージ院」。もうこうなるとむしろ目立ちません。新宿と言えば一般的には新宿駅界隈を想像するでしょう。あの近辺にどれだけ鍼灸院があるでしょうか。新宿区は人口密度が高いので新宿にするともう競合だらけで検索するには不利になります。

 

そもそもSEO対策は単純ではなく簡単にいかないから店も業者も苦労します。それもGoogle社のアルゴリズム次第でガラッと変わってしまいます。個人的にはどう転ぶか分からないSEO対策をするよりSNSで情報発信してホームページの内容を充実させた方がより効果的だと考えています。

 

また単純な疑問で地名が変わることもあるし移転するとしたどうするのでしょう。埼玉県は多くの住所がさいたま市として合併しました。住所が変わったら屋号も変えるというのでしょうか。埼玉で言えば浦和を屋号につけたとします。浦和といっても浦和、北浦和、南浦和、東浦和、西浦和、中浦和、武蔵浦和、浦和美園と8つも浦和とつく駅があります。たまたま浦和駅が最寄りだった場合はまだしも、どの浦和なのかと混乱しそうです。

 

この地域+鍼灸というのは競合が少ない郊外であることが前提のような気がします。車社会で自家用車で移動するのが当たり前の環境。都心部では地域の範囲を大きくすれば競合だらけで埋もれ、細かくすると最寄り駅が分からなくなるおそれがあります。自動車で移動するなら向いているのかもしれません。当院は自動車を駐車するスペースがありますがほとんどの鍼灸院ではありません。車を停めるにはコインパーキングを探さないといけません。路上駐車を見過ごされるほど道路が広くありませんし。

ではなぜ地域+鍼灸という屋号しかないというのでしょうか。それはおそらくSEO対策もするからでしょう。コンサルタント業務としてホームページ作成及び管理は重要な資金源です。自分が対策しやすいように最初から屋号をそうさせるのではないかと予想しています。

 

あと別の声で屋号に花の名前をつけるのはありきたりで同じものがたくさんあるから止めろというもの。当院はがっちり花の名前(あじさい)が入っています。これに関しては当院と似たような屋号の同業態が少なくとも2つはあります。もちろんチェックしています。ただあじさいの先が鍼灸・マッサージ・治療院の3点がどこか異なります。地域も離れているのでさほど問題にならないと思います。何より他と例え被ろうが絶対にこれにすると決意していたので関係がありません。一応“あ”(あるいは“A”)から始める屋号は五十音順で最初に出てくるのが検索順位が上がりやすいという話があり、それは考慮しました。引っ越し業者が“ア”、“あ”から始まるのが多いのはそのためだとか。

反対に私は常日頃から紫陽花が好きだという発信をしています。そのおかげか道端で紫陽花をみると私や当院を思い出すという声が周囲から聞かれます。10年かけて紫陽花→あじさい鍼灸マッサージ治療院・甲野功と想起するという取り組みが実っています。そうなると日常で紫陽花をみたら思い出してくれるという好循環になります。また周年記念やお土産を渡しましょうというときに、とにかく紫陽花に関係する品物を渡せばいいということになります。渡す側からすると考える手間が大幅に下がるので助かると思います。私がそれで悩むことが多いのでそうではないかと。

 

結局、屋号はその人がこだわるものにすればいいと思います。名刺になるもので看板になるもの。妥協・打算でつけるよりも強い信念を持って付けた方がいいでしょう。はじめは分かりづらい、読めない、覚えにくいとか言われるかもしれませんが、どんな屋号も定着したら一緒です。初見では読めないアーティスト、名立たる大企業は少なくありません。継続すればそれが正解です。1、2年で終わらせるのであればそのような付け方でいいかもしれませんが、長く続けるなら自分の気持ちを乗せた方がよいです。屋号の由来は話のネタとなり信念の表れになります。10年続いたのである程度実績は残せていると思うので、敢えて言います。

 

屋号は好きなように付ければいい。

 

甲野 功

 

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