～地域散策　たいやきわかば～

今の仕事ができるのは東京呉竹医療専門学校があるおかげ。その通りです。業務をするにあたって国家資格・免許が必要であります。国家試験に合格しないといけません。国家試験を受験するには所定の養成施設で最低３年間勉強しその施設が受験認定を行わないといけません。そのための学校が旧東京医療専門学校です。

Ⅰ部鍼灸マッサージ科に３年間通い国家試験に合格してあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師免許を取得。

Ⅰ部柔道整復科に３年間通い同様に柔道整復師免許を取得。

さらに鍼灸マッサージ教員養成科に２年間通い専門学校教員免許を取得しました。

この春に東京医療専門学校は東京呉竹医療専門学校に学校名を変更。そして柔道整復科、鍼灸マッサージ教員養成科があった代々木校舎が鍼灸マッサージ科・鍼灸科のある四谷校舎にこの夏から秋に引っ越してきます。それまで四ツ谷駅と代々木駅に２つあった校舎が一つになります。２年後に創設１００周年を迎える東京呉竹医療専門学校。創業の地である四ツ谷に集結することになるのです。校舎があるのはＪＲ中央線・総武線、東京メトロ丸の内線・南北線が通る四ツ谷駅近く。いくつか校舎が点在します。２３区でいうと新宿区になります。

さてその東京呉竹医療専門学校校舎の近くにはゆうめいなたい焼き屋があります。本当に有名なのでご存知の方も多いことでしょう。「わかば」です。

名代たいやき　わかば

東京呉竹医療専門学校校舎とは新宿通りを挟んだ向かい側にあります。大通りの新宿通りから南方向に住宅街を進んだところにあります。外観はまさに老舗という感じです。

「東京三大たい焼き」、「たい焼き御三家」のひとつと称されます。東京三大たい焼きとは何かというと東京にあるたい焼きの名店３店のことで人形町の「柳屋」（１９１６年創業）、麻布十番の「浪花家総本店」（１９０９年創業）、そして四ツ谷の「わかば」です。わかばは昭和２８年（１９５３年）の創業で大正時代に創業した２軒に比べると新しいです。たい焼きの前に昭和２４年（１９４９年）から駄菓子屋として商いを始めたそうです。まだ戦後といえる時期から令和の今まで残っているのですから素晴らしいものです。

演劇評論家安藤鶴夫氏より戴いた「鯛焼きのしっぽにはいつもあんこがありますやうに（あんこがありますように）」を社訓にしています。その通りあんこがぎっしり詰まっています。たい焼きに使用するあんこは自家製です。超人気店なのでたい焼きを買うには平日でも並ぶことが当たり前になっていますが、あんこだけならばすぐに購入できます。

たい焼きには通称「天然」と「養殖」という区別があります。生きている魚ではないのでそのまま天然・養殖ということではありません。天然とは一丁焼きという一匹ずつ鋳型が独立している焼き方です。対して養殖とは一度に複数（だいたい５～１０匹）を同時に焼くやり方です。当然後者の方が効率が良いので早くたくさんのたい焼きが焼きあがります。一方天然（一丁焼き）は手間がかかりますが丁寧に作るため皮が薄くなるといいます。前に挙げた東京三大たい焼きはわかばを含めて全て天然だそうです。確かにスーパーマーケットや露店等で売っているたい焼きは生地が厚くて尻尾にはあんこが入っていない印象があります。天然すなわち一丁焼きが昔ながらの焼き方だそうです。

一匹ずつ焼くので提供に時間がかかります。そのため買うまでに並ぶことを覚悟しないといけません。その代わり外から厨房が見えて、職人さんが焼いている姿を眺めることができます。それを見ながら段々と前に進んでいき、やっと買えたと感動します。店内で食べることができ、内装は昭和どころかそれ以前の食堂のよう。新宿区にいるのに地方の山奥へ旅行に行ったよう気分に浸れます。お茶がサービスで飲めるのでたい焼きととても合います。

東京呉竹医療専門学校に入学したらわかばに行くと決めていた学生さんを知っています。東京の四谷の名店、たいやきわかば。近くに来たら並んで食べてもらいたいです。

甲野　功

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