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~灸の話 高級お灸用線香~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 高級お灸用線香
越石鍼灸院の高級お灸用線香

 

 

今年はテーマとして『灸術を高める』ことに勤しんでいます。お灸は(よもぎ)の葉を乾燥させて加工した(もぐさ)を捻り、艾炷(がいしゅ)という特定の形にして皮膚の上に直接置き、その艾炷に線香で火を点ける。これが我が国ではベーシックな灸術になります。鍼灸専門学校に入るとまず艾を捻って綺麗な形の艾炷をつくる練習から始まります。ちょうど20年前の2004年に東京医療専門学校(現東京呉竹医療専門学校)のⅠ部鍼灸マッサージ科に入学した私は、この当時に必死に艾を捻る練習をしていました。その次に線香で点火します。日常生活で線香をたくことなどほぼ無いので最初は扱いに困りました。点火している煙の出ている線香を持つことなどありません。普段は線香を点けたらそのまま立てておくだけです。

 

さて今回は艾の方ではなく線香の話です。

 

線香はもちろん煙が出ます。艾を燃やせば煙が出ます。これらの煙はときに術者を苦しめます。煙が目に染みるのです。鍼灸学生になったばかりのときは煙が辛くてたまりませんでした。艾炷は米粒大(べいりゅうだい)といって文字通り米粒1つくらいの大きさにするのが基本です。艾が燃えることで生じる煙は微々たるものです。これが灸頭鍼という技法や豆粒大といった大きな塊にした艾を燃やすとかなり煙が出るのですが、基本となる灸の練習ではそこまで艾の煙は気になりません。それよりも常に燃えて煙が出続ける線香の方が大変でした。

この艾を捻って艾炷にし、線香で火を点けるやり方。これが長らく苦手でした。その後、鍼灸マッサージ専門学校の教員免許を取るに至り、鍼灸専門学校1年生くらいの人よりは上手いでしょうが、臨床家としては納得いくレベルではありません。だから今集中して練習しているのです。その難しさの一つに線香の扱いがあります。常に燃えて灰が出てくる線香。それを持ちながら艾を捻る、点火する、燃える艾炷を取り扱うのです。線香が患者さんの素肌に触れることなどもっての外で灰が落ちてもいけません。また院内に線香を落として設備を焦がしてもいけない。燃え続ける線香にも意識を使う必要があります。そして煙が出続ける。煙が目に染みると集中力が削がれるので厄介です。

 

その煙のトラブルと極力減らしたのが「高級お灸用線香」です。

 

当院の開院10周年記念イベントの際に、有山優子先生からサンプルに頂いたものです。こちらは越石鍼灸院で販売しているものです。

 

越石鍼灸院★オンラインストア 高級お灸用線香 4箱セット

 

越石鍼灸院は、越石式紫雲膏灸で有名なところ。鍼灸院としていますがほぼ灸だけで施術をします。業界でも非常に名が知られており、有山優子先生もこちらで研修をして紫雲膏灸を自院の施術に採用しております。越石鍼灸院で開発されたという「高級お灸用線香」。煙が目にしみにくいといいます。実際に使ってみると確かにしみにくい気がします。もう線香の煙に慣れているのも関係するかもしれませんが。煙が目にしみないというのは患者さんにとっても大事で、うつ伏せのときはほぼ影響がないのですが仰向け、あるいは座った状態で行うときは線香の煙が顔にかかることがあります。影響が少ないことに越したことはありません。

 

そしてこの「高級お灸用線香」、無臭です。線香とは読んで字のごとく匂い(香り)があるものです。通常の線香はお香として匂いを出すために使用します。灸術に関しては艾への点火が目的ですから匂いがなくても構いません。匂いが問題になることがあります。艾も線香も匂いが独特で髪や服に匂いが付くことを嫌がる患者さんもいます(反対にその匂いが好きという人もいますが)。そのため火を点けても煙に匂いが無い線香は使いやすいのです。敢えて匂いが強い、例えばアロマの香りがする、線香を用いることもあるのですが、無臭が無難というのは確かです。この「高級お灸用線香」はほのかに木の香りが漂うくらいで強くありません。

 

もう一つ術者にとって線香で重要な要素があります。それは火がつきやすいか。艾に火をつけるための線香ですが、最初にその線香に火をつけるのはライターやチャッカマン、キャンドルなど。線香の燃焼が定着するのに時間がかかるのは困るのです。普通なら気になりませんが患者さんを前にするとちょっとした時間がストレスになります。線香は火がつきやすいに越したことはありません。もちろん細い線香にすると簡単につくのですが、その分燃えて短くなるのが早くなります。ですからお灸で使用する線香は普通のものより太めが多いのです。太くても火のつきが早い。その矛盾に対応してくれています。

 

きゅう(灸)師にとって線香も重要な器材です。お灸に真摯に取り組む越石鍼灸院の「高級お灸用線香」は工夫がされたものでした。

 

甲野 功

 

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